僕が長生きするために🌠

ライ麦

【8話】会いたい(脚本)

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〇研究開発室
星 太陽(ほし たいよう)「翡翠、神田くんの件は本当ありがとう」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「間に合ったから良かったけど・・・」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「まさか庭谷は殺人までやろうとするなんて・・・」
星 太陽(ほし たいよう)「俺も聞いた時は驚いた・・・」
星 太陽(ほし たいよう)「それで神田くんは今どこにいるんだ?」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「私の知り合いのとこに居てもらったわ」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「病気が心配だけど、病院も危ないからってすぐにOKしてくれた」
星 太陽(ほし たいよう)「彼の病気って・・・」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「筋肉の病気みたい」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「本来は動くことも出来ないけど、現代の医療技術の進歩で命のギリギリまで生活することが可能だって話してた」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「でも・・・治すことは現在では無理のようね」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「ねぇ・・・太陽・・・」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「私たちは、本当に正しい進歩をしてるのかしら」
星 太陽(ほし たいよう)「翡翠・・・」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「ごめんなさい・・・ 今は楽本 優花に会う方法を考えないとね」
星 太陽(ほし たいよう)「うん・・・ 恐らく、庭谷かその仲間の監視があるはず」
星 太陽(ほし たいよう)「そこからどうやって彼女と接触するか」
星 太陽(ほし たいよう)「アイドルを続ける彼女と直接会えるのは、やはりライブ会場しかないか・・・」
星 太陽(ほし たいよう)「よし! 彼女の次のライブに向けてすぐに作戦を考えよう!」
星 太陽(ほし たいよう)「出来ればファンの子たちがいれば協力してもらえていいんだが・・・」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「了解!そこはワタシが何とかしてみる」
星 太陽(ほし たいよう)「今度は俺も行くぞ」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「分かってる 太陽はケア・アワーを彼女のライブ時間に来れるように調整しといてね」
星 太陽(ほし たいよう)「ありがとう、翡翠」

〇大学の広場
桃香(ももか)「・・・・・・」
沙羅(さら)「・・・・・・」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「お願い、多くは話せないけどアナタ達に協力してほしいの!」
沙羅(さら)「何で話せないんですか?」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「アナタ達を危険な目に合わせてしまう可能性があるの・・・」
沙羅(さら)「そんな怖いこと協力したくないですよ」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「・・・・・・そうね」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「ごめんなさいね、今の話は忘れて」
沙羅(さら)「スローアライブ体験の最後に現れた男に関係するんですか?」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「・・・・・・」
沙羅(さら)「あの男が言ってた優花ってスローアライブを公表したアイドルの名前ですよね」
沙羅(さら)「私・・・彼女の大ファンなんです」
沙羅(さら)「あれからずっと、モヤモヤしてます」
沙羅(さら)「もし真相を教えてくれたら私は協力します」
沙羅(さら)「それと友達の桃香は巻き込みたくないから、私だけでもいいですか?」
桃香(ももか)「沙羅!何言ってるの! それはなし!ダメだよ!」
沙羅(さら)「桃香はちょっと黙ってて!」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「分かったわ そうよね・・・知らないまま協力してなんて虫が良すぎるわよね」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「私が知っててることを全て話すからそれで判断してほしい」
  翡翠はこれまでの経緯を話す
沙羅(さら)「ゆうかてゃが・・・そんなことに・・・」
沙羅(さら)「でも、ライブに行ってどうするんですか?」
沙羅(さら)「まさか、ゆうかてゃを誘拐するんですか!」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「まさか!そんなことはしないわよ」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「私達と彼女が直接会うのは危険だし」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「ファンの人たちですら会うことは出来ても本音で言葉を交わすのは、難しい」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「彼女からこちらに来てもらうしかない」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「だから庭谷には気づかないメッセージを彼女に送るしかないわ」

〇コンサート会場
楽本 優花(らくもと ゆうか)「みんな〜♪いつもありがとう〜♪」
???「────ゆうかてゃ──」
「────優花ちゃーん────」
???「──大好きだ──優花──」
楽本 優花(らくもと ゆうか)「今日もみんなの為に歌うよ〜♪」
???「──ゆうかてゃ────」
楽本 優花(らくもと ゆうか)(いつもと変わらないライブ・・・ 大丈夫!私は何も心配いらない!)
「──優花ちゃーん───」
楽本 優花(らくもと ゆうか)(皆が求めるアイドルを演じ続けていれば、それでいいの・・・)
???「──優──花──────」
楽本 優花(らくもと ゆうか)「あれ?あの子はいつも来てる女の子だよね?」
楽本 優花(らくもと ゆうか)「他のファンの声援に紛れてるけど、いつもとキャラ違くない?」
沙羅(さら)「優花──お前がアイドルになったって知って驚いたぜ!──」
楽本 優花(らくもと ゆうか)(何で男言葉?)
沙羅(さら)「──お前は俺のこと、忘れちまっかもしれねぇけど──」
沙羅(さら)「──お前がもし──誰かに聞いてほしいことがあって──」
沙羅(さら)「誰にも言えねぇなら──俺が聞きてやる──」
沙羅(さら)「お前の──下手な嘘は分かっちまうから──」
沙羅(さら)「─そんな顔して──歌ってんじゃねぇよ──」
沙羅(さら)「──ゆうかてゃ──今のはちょっと──付け足し──」
沙羅(さら)「私は──歌ってほしいよ──」
沙羅(さら)「でも──ゆうかてゃの本心の笑顔で──」
沙羅(さら)「いつまでも──私は応援してるよ──」
楽本 優花(らくもと ゆうか)「何で・・・あの子があいつみたいなセリフを・・・」

〇寮の部屋
楽本 優花(らくもと ゆうか)(私はスローアライブの公表をしてから・・・ライブで応援してくれる人の裏を見たくなくて・・・)
楽本 優花(らくもと ゆうか)(SNSをずっと避けてた)
楽本 優花(らくもと ゆうか)(前は、怖いけど応援してくれる人のことはちゃんと見ようとしてたのに・・・)
楽本 優花(らくもと ゆうか)「あの男言葉でのメッセージは・・・ もしかして・・・」
楽本 優花(らくもと ゆうか)「今日ライブに来てくれたあの女の子は私をフォローしてくれている・・・」
楽本 優花(らくもと ゆうか)「えっと・・・羽村 沙羅さん・・・」
楽本 優花(らくもと ゆうか)「んっ!?」
楽本 優花(らくもと ゆうか)「これ・・・彼女からメッセージが!」
  『会わせたい人がいます。』
  『ゆうかてゃの知ってる人です。』
  『もし、ゆうかてゃも会いたいなら』
  『1時間後以内に・・・』
  『返信をお願いします。』
  『怪しいメッセージみたいですが本当です。』
楽本 優花(らくもと ゆうか)「怪しすぎる・・・」

〇研究開発室
沙羅(さら)「このメッセージすっごく怪しいですよ・・・」
沙羅(さら)「ライブだって傍から見たら私、ただの変人だし・・・」
沙羅(さら)「下手したらゆうかてゃに私嫌われますよ・・・」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「でも、これ以上情報をつけると庭谷に気づかれちゃうかもしれないの」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「ゴメンね」
沙羅(さら)「はい、覚悟してるので大丈夫です・・・」
沙羅(さら)「イヤ、でもガチで嫌われたら立ち直れないかも・・・」
沙羅(さら)「あっ!着信!」
沙羅(さら)「ゆ・・・ゆうかてゃからだ!」
  『会いたいです』

次のエピソード:【9話】嘘つきの選択

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