僕が長生きするために🌠

ライ麦

【5話】APになれなかった男(脚本)

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〇学食
桃香(ももか)「あーお腹空いた」
沙羅(さら)「食事は大学で食べるのね こんな時間に食堂で食べるのってなんか新鮮!」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「皆さん、体調は良さそうですね」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「APの星先生と同じメニューにしています」
桃香(ももか)「いつも食べてる食堂のメニューより豪華!」
沙羅(さら)「美味しそうだけどこんなに食べきれるかな?」
桃香(ももか)「デザートまで! どれも美味しそう〜」
沙羅(さら)「デザートは別腹〜♪」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「それでは19時になりましたので、皆さん 30分で食べるようにしてください」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「本来はスローアライブでは起きた後と、寝る前に食事を摂りますが」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「今日は体験ですので、ご飯を食べた後に自身の今回のデータを見て30分で感想を書いてもらいます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「その後は、こちらでは用意したベッドで寝てもらいます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「睡眠中のデータもとりつつ、何時に目が覚めるか記録します」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「目が覚めても無理に寝なくても大丈夫です」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「しかし、なるべく翌日の朝6時までベッドに入ってください」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「この1日だけですぐに20時間は寝ることは、まず出来ません」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「スローアライブはこの生活リズムを繰り返し、徐々に睡眠時間を延ばしていきます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「皆さんの体験データも記録したいので、 協力よろしくね」
  参加者たちは食事を終え、今日の自身のデータを確認しながら感想を書いた

〇宿舎の部屋
桃香(ももか)「ふ~お腹いっぱい!」
沙羅(さら)「歯とかも磨き終わったし、それじゃあ寝ますか」
桃香(ももか)「なんかこれで睡眠中のデータがとれるみたいだね」
沙羅(さら)「他にも、この部屋に色々安眠できるための装置があるみたい」
桃香(ももか)「じゃあ、沙羅 おやすみ〜」
沙羅(さら)「うん!おやすみ〜」

〇宿舎の部屋
  深夜2時
沙羅(さら)「う~ん・・・」
沙羅(さら)「もう目が覚めちゃった」
沙羅(さら)「桃香はよく寝てるなあ」
沙羅(さら)「動画見たいけど、余計に目が覚めるからダメだよね・・・」
沙羅(さら)「そういえば目が覚めて寝られない人はこのボタンを押してくださいって言ってたっけ」
  プロジェクターからゆっくりした音楽と
  特殊な光が点滅する
沙羅(さら)「なんか・・・ちょっと・・・眠たくなってきた」
沙羅(さら)「夢でゆうかてゃに会えますように・・・」

〇宿舎の部屋
  朝の6時
桃香(ももか)「ふぅわあ〜久しぶりによく寝た〜♪」
沙羅(さら)「桃香、おはよう!」
桃香(ももか)「おはよー」
桃香(ももか)「今日は6時起床で朝ごはんは7時からだったね」
桃香(ももか)「私すっかり目が覚めちゃったから、もう寝れそうにないよ」
桃香(ももか)「20時間も寝るのってなかなか難しいよ」
沙羅(さら)「私は深夜に目が覚めちゃったから、今は少し眠たいな」
沙羅(さら)「もう少しならまだ寝られそう♪」
沙羅(さら)「だからって20時間はまだまだ、できないけどね」

〇学食
桃香(ももか)「朝ごはんは何かな♪」
沙羅(さら)「私、朝ごはんはよく抜いちゃうから昨日の晩ごはんと同じ量だったらどうしよう・・・食べれるかな?」
桃香(ももか)「私が食べてあげよっか?」
桃香(ももか)「もちろんデザートも!」
沙羅(さら)「ダメ!デザートは食べれます!」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「皆さん、人それぞれですが良い睡眠をとれた人が多いようですね」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「ではそろそろ朝ごはんの時間です」
桃香(ももか)「朝ごはんもしっかりしてるね 美味しそう〜♪」
沙羅(さら)「お肉は少し重いかも・・・」
沙羅(さら)「これは絶対食べる!」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「朝ごはんを7時30分までに食べてもらい、8時からまた『2時間程の運動』をしてもらいます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「しかし昨日より緩めの体操から始めます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「ランニングもウォーキングになります」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「筋トレは同じメニューになります」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「最後の30分もこれらから一つ運動を選んでやってもらいます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「それから10時から18時までまた睡眠に入ってもらいます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「おそらくその睡眠で安定して寝られる人は少ないでしょう」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「APになるにはこの生活を繰り返すことで睡眠をコントロールしてきいます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「人によりますが、今のところ数年はかかるはずです」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「今日は18時までスローアライブの生活を体験してもらった後、星先生の講義を聴いてもらって終了です」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「昨日よりハードさはないけど皆さん、是非最後まで頑張ってください」

〇田舎の学校
桃香(ももか)「朝ごはんも美味しかったな〜」
沙羅(さら)「私はお腹いっぱいで少し残しちゃった・・・」
沙羅(さら)「昨日より緩いみたいだけど体操もキツイかも・・・」
桃香(ももか)「そうなの? 私はもっと食べられそうだよ」
桃香(ももか)「今は腹八分目な感じかな! 身体も調子良いよ!」
沙羅(さら)「桃香はいつも元気なんだから」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「それじゃあ体操の映像を流しますね」
  ラジオ体操のような映像が流れる
桃香(ももか)「なんか小学校の頃を思い出すね」
沙羅(さら)「これならついて行けそう」
  体操が終わり、次に体験者たちは大学の散歩コースを歩く
桃香(ももか)「朝はこれぐらいが丁度良いね」
沙羅(さら)「ハア・・・ハア・・・ 私はやっぱり朝の運動ダメだよー」
沙羅(さら)「筋トレ、私は昨日やってなかったけどあれもキツイかも」
  ウォーキングの後に筋トレのセットメニューをこなす
桃香(ももか)「このメニュー、高校の部活レベルかな」
沙羅(さら)「私に・・・これ・・・キツ過ぎる・・・」
  なんとか参加者たちは運動を終える

〇宿舎の部屋
桃香(ももか)「流石にこの時間には寝れないよ・・・」
沙羅(さら)「桃香はそんな感じするね 私は休日に昼まで寝てることあるからイケそう」
沙羅(さら)「じゃあ、時間だしおやすみ〜」
桃香(ももか)「うん・・・一応、おやすみー」
桃香(ももか)「・・・・・・」
桃香(ももか)「やっぱり、寝れない・・・」
桃香(ももか)「そういえば寝れない人はボタン押してみるんだっけ」
桃香(ももか)「ポチッと・・・」
  プロジェクターからゆっくりした音楽と特殊な光が点滅する
桃香(ももか)「なんか高浜先生の授業を受けてる時のような・・・眠気が・・・」
桃香(ももか)「いや・・・やっぱり寝れない・・・」
桃香(ももか)「しょうがないから、ベッドでゆっくりするか・・・ なんか病人になった気分・・・」

〇宿舎の部屋
  参加者がベッドに入って8時間近く経ち
  18時前になった
桃香(ももか)「結局よく寝れなかった・・・」
沙羅(さら)「私も流石に昼過ぎにはもう寝れなかったよ・・・」
桃香(ももか)「スローアライブって簡単にはいかないんだね・・・」
桃香(ももか)「逆にちょっと疲れちゃったよ・・・」
  参加者たちはスローアライブの体験を終え
  星の講義を受けに向かう

〇大教室
星 太陽(ほし たいよう)「参加者の皆さん、お疲れ様です」
星 太陽(ほし たいよう)「今回はスローアライブ体験に来てもらってありがとうございます!」
星 太陽(ほし たいよう)「世間では色々ありますが・・・やはり興味を持ってもらえること自体はとても嬉しいです」
星 太陽(ほし たいよう)「おそらく今の皆さんは少し身体がダルいと思われます」
星 太陽(ほし たいよう)「まだ身体が慣れてない状態で無理に寝ようとしても身体は正直です」
星 太陽(ほし たいよう)「この状態だと当然、寿命も延びません」
星 太陽(ほし たいよう)「皆さんに今回の体験で理解してほしいことは失敗のリスクです」
星 太陽(ほし たいよう)「気持ちと身体のバランスがスローアライブでは必須です」
星 太陽(ほし たいよう)「気持ちがあっても身体が慣れなければ失敗します」
星 太陽(ほし たいよう)「仮に身体が慣れたとしても、気持ちが迷うと後悔します」
星 太陽(ほし たいよう)「ここにいる皆さんには選ぶ時間を大事にしてほしいのです」
神田 矢真樹(かんだ やまき)「何が、選ぶ時間を大切にだ!」
神田 矢真樹(かんだ やまき)「お前らのせいで俺の人生メチャクチャだ!」
神田 矢真樹(かんだ やまき)「28年前に俺はお前らの口車に乗せられて青春を棒に振っちまった」
神田 矢真樹(かんだ やまき)「庭谷って奴は行方を眩ましやがるし」
神田 矢真樹(かんだ やまき)「散々変な生活させられて結局、寿命は延びるどころか・・・クソッ」
星 太陽(ほし たいよう)「君はもしかして・・・庭谷に巻き込まれた・・・」
神田 矢真樹(かんだ やまき)「お前ら!俺の言葉をよく聞けよ!」
神田 矢真樹(かんだ やまき)「スローアライブなんて一部のズルい奴しか得をしない」
神田 矢真樹(かんだ やまき)「俺たちはこいつらの実験に巻き込まれるだけなんだ!」
神田 矢真樹(かんだ やまき)「モルモットと同じなんだ!」

次のエピソード:【6話】ゴーストプラネット

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