僕が長生きするために🌠

ライ麦

【4話】2時間程の運動(脚本)

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〇大学の広場
  スローアライブ体験の当日
桃香(ももか)「思ったりより人がいるね」
沙羅(さら)「そりゃあ、ゆうかてゃもやってるんだから興味がある人はたくさんいるでしょ」
桃香(ももか)「なんか応募人数が多いから予定してた体験の内容と変更があるみたい」
桃香(ももか)「グループに分かれてプログラムをこなす感じだね」
桃香(ももか)「えっと・・・案内によると、私たちはあそこの教室に行けばいいのかな?」

〇大教室
久遠 翡翠(くおん ひすい)「──では、挨拶はこの辺にして早速、流れを説明するわね」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「この説明会が終わったら・・・」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「今日から明日夕方6時までスローアライブの生活をしてもらいます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「でもAPと同じ1日20時間の睡眠量をいきなり実践するのは無理なので、起きている間の活動から体験していきます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「そこから睡眠に入ってもらい、睡眠の状態を計測していきます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「なるべく安定した睡眠の感覚を摑んでもらうことが体験の目標ですので、長く寝る必要は気にしなくていいのよ」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「今は15時過ぎですね」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「それでは一度休憩をはさんでから、まず『2時間程の運動』から始めます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「16時に運動しやすい服装に着替えて大学のグラウンド集合してください」
沙羅(さら)「そうか・・・ 『2時間程の運動』があるんだよね・・・」
沙羅(さら)「私、運動神経良くないからやっぱりちょっと心配になってきた・・・」
桃香(ももか)「私、こう見えてずっとバレー部だったから体力には自信あるんだ♪」
沙羅(さら)「うっ・・・ゆうかてゃだってやってるんだから、頑張るのよ!私!」

〇田舎の学校
久遠 翡翠(くおん ひすい)「それでは、学生の皆さん」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「運動のメニューは5分休憩込みの30分区切りで ・体操ストレッチ ・マラソン ・筋トレ をしてもらいます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「最後の30分は、これら3つの中から各自でやりやすい運動を選んでやってもらいます」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「では、映像を流しますのでそれに合わせて動いてくださいね」
  立体バーチャルの映像が流れる
  体験者たちは映された動きに合わせて体操を始める
桃香(ももか)「あれって最新のプロジェクターだよね!」
沙羅(さら)「久遠さんって確かこの大学出身なんだって」
沙羅(さら)「今はSF未来的な商品をいくつも作ってる人みたい」
桃香(ももか)「凄い人も卒業生でいたんだ・・・ この大学侮ってたよ」
桃香(ももか)「そろそろ体操が終わるかな」
沙羅(さら)「はぁ、はぁ・・・結構ハードな体操だよ、これ・・・」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「では、5分間休憩してもらい次に行きますね」
桃香(ももか)「よしっ!じゃあー走るか!」
沙羅(さら)「もうちょい、休みたいかも・・・」
沙羅(さら)「いやいや、ゆうかてゃだってこれしてるんだから!私だってできる!」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「各自、自分のペースで走ってくださいね」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「カメラでそれぞれの心拍数等を測ってますので、後からデータの結果を渡します」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「自分のペースを見つけることが大事なのでそこを意識してください」
桃香(ももか)「ハッ、ハッ、ハー うん、いい感じ!」
沙羅(さら)「ゼェゼェ、ハア・・・ハア・・・ 足が重い・・・」
  体験者たちはグラウンドを走り続ける
沙羅(さら)「やっと終わった・・・ もう・・・動けない・・・」
桃香(ももか)「沙羅、大丈夫? 次は筋トレだよ」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「羽村 沙羅(はむら さら)さん」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「測定で、体力的にアナタはこの30分休んだほうが良いわ」
沙羅(さら)「スゴい! カメラからそんなことも分かるんですか!」
沙羅(さら)「ありがとうございます! 限界でした・・・」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「山鳥 桃香(やまどり ももか)さんは、なかなか上手くペースを掴んでますね」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「この調子で頑張ってください」
桃香(ももか)「ありがとうございます! 筋トレも得意だから頑張ります!」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「じゃあ、そろそろ始めます 筋トレも映像に合わせて動いてね」
  沙羅や数名が休む中、桃香たちは筋トレを始める
桃香(ももか)「ハア・・・ハア・・・ 私もそろそろ苦しくなってきた」
桃香(ももか)「これを毎日・・・ 『2時間程の運動』だけで大変だよ」
  筋トレが終了し、5分の休憩が入る
沙羅(さら)「お疲れ様」
桃香(ももか)「もうヘトヘトだよ」
桃香(ももか)「でも、最後の30分は筋トレを続ける!」
桃香(ももか)「この苦しさ!クセになる!」
沙羅(さら)「桃香ってスポ根女子だったんだね・・・」
沙羅(さら)「私はマラソンにするよ 自分のペースで走れるから・・・」
  18時、全員が『2時間程の運動』を終える

〇田舎の学校
久遠 翡翠(くおん ひすい)「皆さん、お疲れ様です」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「これからは自由時間です」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「APにとってのケア・アワー」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「1時間後の19時に食事をします」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「基本は何をしてもいいですが、食べるのは控えてください」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「今後、皆さんがスローアライブを実践されるなら1日の時間の流れは同じにすることをオススメします」
久遠 翡翠(くおん ひすい)「では、また19時に 美味しい食事を用意してるから楽しみにしててください」

〇大学の広場
桃香(ももか)「美味しいってどんなのかな? 楽しみ♪」
沙羅(さら)「やっと終わった〜」
沙羅(さら)「桃香はこの後、どうする? 私はゆうかてゃの配信チェックするんだ〜」
桃香(ももか)「ご飯はまだ食べちゃダメだから、私も一緒に見ていい?」
桃香(ももか)「ゆうか・・・てゃ?さん 私、そのへん疎いからちゃんと知らなかったけどどんな人なの?」
沙羅(さら)「ダンスと歌がとっても上手くて、頑張り屋さん!」
沙羅(さら)「ほら、この動画とか聴いてみて 元気でるでしょ!」
沙羅(さら)「彼女の配信見始めた頃は、動画もカミカミでハプニングばかりで面白かったの!」
沙羅(さら)「優花って名前もよく噛んでてさ」
沙羅(さら)「なんか親近感湧いちゃって」
沙羅(さら)「いつの間にかドハマりしてたの」
沙羅(さら)「ゆうかてゃは声が可愛くて昔、コンプレックスだったみたいなんだけど」
沙羅(さら)「あの子が、一生懸命歌えるようになった姿が今は私の憧れになってるんだ」
沙羅(さら)「へへ、アイドルオタが語ってしまった・・・」
桃香(ももか)「ホントだ!可愛い!」
沙羅(さら)「もし・・・ずっと、ゆうかてゃを推していけるなら私もスローアライブやってみようかなって思えたんだ」
桃香(ももか)「そっか・・・そういう理由もいいかもね」
沙羅(さら)「ゆうかてゃがやってなきゃ、こんなに大変なスローアライブに参加しようとはしなかったよ」
沙羅(さら)「でも、ゆうかてゃがきっかけで私も未来が見たくなっちゃったんだよね!」
桃香(ももか)「100年や200年先か・・・」
桃香(ももか)「人類の技術は発展スゴイし、きっと楽しい未来だよね♪」

次のエピソード:【5話】APになれなかった男

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