ノースポールパール(北極真珠)(脚本)
〇女性の部屋
晶(あきら)「ふあー よく寝た」
晶(あきら)「不気味な夢だったな・・・」
晶(あきら)「ガーネットなら夢の意味 知っているかな?」
カーチャン「晶ー! 今日は律ちゃんと出かけるのでしょ 早く起きなさい」
晶(あきら)「起きてるって!」
晶(あきら)「そうだった 待ち合わせに遅れないように しないと」
〇明るいリビング
カーチャン「これ 掃除してたら出てきたから 晶にあげるわ きれいな宝石 好きでしょう?」
晶(あきら)「わー💞 真珠だ! 白い花がついててかわいいね〜 もらっていいの?」
カーチャン「これね、ノースポールパールっていう 珍しい真珠なの」
カーチャン「真珠は身につけて人肌に触れていないと 枯れてしまうってテレビで見たから、 晶にあげるわ」
晶(あきら)「お母さんがつけたらいいのに」
カーチャン「わたしには似合わないから・・・」
晶(あきら)「似合うと思うけどな」
カーチャン「真珠も 喜んでくれる人に 着けてもらった方が嬉しいだろうから いいのよ」
晶(あきら)「そうか〜 じゃあ、ありがたく貰うね 早速つけて出かけよう」
カーチャン「行ってらっしゃい」
〇センター街
晶(あきら)「2日連続で宝石をもらってしまった! 石だらけになったらどうしよう ムフフフフ 石ころってサイコ〜」
晶(あきら)「あ、喋る宝石はかんにんね」
晶(あきら)「左腕が疼く・・・ 私の喋ってることガーネットに 筒抜けだったらどうしよう」
晶(あきら)「やだな プライバシーの かけらもないじゃない」
律「晶~ 待った?」
晶(あきら)「おはよ律〜 私も今来たところ」
律「よかった あ! その真珠のネックレスかわいいね」
晶(あきら)「でしょう? カーチャンにもらったの」
律「いいなー! 高そう」
晶(あきら)「ノースポールパールっていうんだって」
???「ちょうだいちょうだい」
晶(あきら)「・・・? 律、なんか言った?」
律「なんも?」
晶(あきら)「おかしいな、幻聴かな?」
???「ちょうだいちょうだい きれいな宝石」
晶(あきら)「へへ いい真珠でしょう あげないよ」
???「ちょうだいちょうだい」
晶(あきら)「ガーネットは 左腕に張り付いてるから取れないですね」
???「ちょうだいちょうだい 宝石の力で私も愛されるはず」
晶(あきら)「それはどうかな??」
???「ほしいほしい」
晶(あきら)「本当に宝石がほしいのだろうか? 本物の石オタクなら、 人のものに手を出さないはず」
晶(あきら)「本物の石オタクに 悪いやつはいない」
晶(あきら)「本当に欲しいのは・・・・・・?」
???「うるさいうるさい はやく寄越せ!!」
晶(あきら)「きゃーっ!」
晶(あきら)「へ 変身!!」
〇センター街
晶(あきら)「街なかで変身してしまった」
晶(あきら)「あれ? 律がいない・・・・・・ みんないない・・・」
晶(あきら)「時が止まってるみたいで 薄気味悪いな・・・」
ガーネット「よく似合ってるね 首元に別の宝石がいるのが 気に食わないけど」
晶(あきら)「この真珠もガーネットの同類?! 喋るの??」
ガーネット「・・・・・・さあね」
晶(あきら)「これはカーチャンに 貰った真珠だし喋らないでしょう さすがに」
ガーネット「僕らはジュエリーゴーストの 縄張りに閉じ込められたみたいだね」
晶(あきら)「ジュエリーゴースト? どうしよう? これはビームとか魔法とか撃つ展開??」
ガーネット「戦わなくていいよ 宝石を、作って渡してあげよう」
晶(あきら)「作る? どうするの?」
ガーネット「ジュエリーゴーストは人の思念からできる だから思念で作った宝石を渡すといい」
ガーネット「・・・ゴーストに触れてごらん」
晶(あきら)「えっこわい」
ガーネット「怖くはないよ ゴーストは人一倍傷ついていて かわいそうなんだよ」
ガーネット「僕がついてるから大丈夫」
晶(あきら)「そっちこそ大丈夫? 無理してない?」
ガーネット「、、、!」
ゴーッ
晶(あきら)「わあ!」
ガーネット「・・・無視すんなって言ってるね」
晶(あきら)「申し訳ない」
ゴーストの意識が流れ込んでくる
ゴースト「私を見て」
ゴースト「きれいにするから 見捨てないで」
ゴースト「きれいにするから きれいにするから きれいにするから」
ゴースト「あ・・・、、いし・・・て」
晶(あきら)「綺麗でも 綺麗でなくても 愛されるかもよ」
ゴースト「・・・?!? ありえない」
晶(あきら)「いろんな可能性があるよ ゴーストにだって!」
ガーネット「綺麗とか 綺麗じゃないとか 吹けば飛ぶような儚いものは 君自身ではないよ」
ゴースト「私自身・・・? きたない 見たくない!」
晶(あきら)「自分でそう思ってたら 他人に綺麗って言われても 信じられないよ」
ゴースト「・・・・・・」
ガーネット「忘れてただけじゃないかな?」
晶(あきら)「本当はあなた 綺麗でしょう? 綺麗って言われるでしょう」
ゴースト「・・・・・・」
ゴースト「・・・! 思い出したわ」
ゴースト「綺麗って言ってくれて ありがとう・・・」
晶(あきら)「・・・思い出せてよかった!」
晶(あきら)「ゴーストを見ていると 懐かしい気分になるな」
晶(あきら)「? 勝手に涙が出てきた」
晶(あきら)「涙が宝石に変わった! は、恥ずかしいな」
ガーネット「そんなことはない 涙は恥ずかしいものでも 汚いものでも 隠すものでもないよ」
ゴースト「ちょうだいちょうだい」
晶(あきら)「そうだね この宝石なら あげられるわ お口開けてー」
晶(あきら)「あーん」
晶(あきら)「ゴーストがブローチに変わった! もらっていいのかな??」
ガーネット「君に使って欲しいってことだと思うよ」
晶(あきら)「わーい 宝石ゲットだぜ」
〇センター街
ガーネット「ゴーストスペースが晴れていくね 僕は戻るよ」
晶(あきら)「ねえ ガーネットって石の中に戻っている間 私の声とか聞こえてる?」
ガーネット「いいや 聞こえない でも、波長はわかる イジられてるなーとか ぼんやりとね」
晶(あきら)「そうなのね・・・」
ガーネット「さて、僕は戻るけど いつでも晶は来たいときに 僕のジュエリールームに来ていいからね」
ガーネット「左腕のガーネットを抱きしめて 意図すれば いつでも行けるから」
晶(あきら)「好きって念じる必要はなかったのか」
ガーネット「あのときは好きがどうしても 欲しかったからつい・・・ 嘘ついた ごめんね☆」
晶(あきら)「なんだかなあ 憎めないなあ」
ガーネット「ふふふ じゃあね 晶」
〇センター街
律「晶〜どしたのぼっとして パンケーキ食べいくよ」
晶(あきら)「うん!」
〇カウンター席
律「おいし~ 何枚でも食べれちゃう!」
律「晶はミニサイズのパンケーキでよかったの? 私の少し分けようか?」
晶(あきら)「ありがとう、 いいよ気にしないで。 甘いもの、好きだけど たくさんは食べられない」
律「遠慮しなくていいのよ 晶が骨だけになったら 私困る!」
晶(あきら)「骨だけか〜 アパタイトだけってことか それもいいな」
律「アパタイト?」
晶(あきら)「ああ、気にしないで! 宝石のことだから」
〇女性の部屋
晶(あきら)「今日は2つも宝石が増えちゃった 怖い思いはしたけど パンケーキも、美味しかったし いい日だったな」
晶(あきら)「寝ようっと おやすみなさい」
〇女性の部屋
晶(あきら)「すーすー」
???「・・・・・・」
???「私は誰のジュエリーサーヴァントにも ならない 私を身につけなくて結構 枯れ果ててしまっても構わない、、、」
???「このまま海にでも捨ててくれ・・・」
晶(あきら)「そんなこと・・・ 人に頼まないでよ・・・ むにゃ」
???「・・・・・・」
晶(あきら)「すーすー」
〇黒
ガーネット「そうだ 晶に頼むな」
ガーネット「僕が直接葬ってあげるよ」
ガーネット「ふふふ」
宝石商「おや パールを壊しちゃったね」
宝石商「ひどいなあ」
ガーネット「お前に言われたくない 失せろ」
宝石商「君の暴力性は いつか 彼女に向かうかもしれない」
宝石商「君は宝石失格だよ 綺麗じゃない」
宝石商「私は宝石商 最高の宝石しか扱わない」
宝石商「処分決定だ ガーネット」
宝石商「・・・・・・」
宝石商「君が望む宝石をかならず 作ってみせるよ」
宝石商「待っててね」
ガーネットは気の毒だけど、次なるお相手は誰だろう...?
案外ゆるりとしたバトル?展開、すごく好きです🤗