エピソード13 手筈Ⅱ(脚本)
〇おしゃれなリビングダイニング
「もう、会わないってどういうこと?」
佐竹の妻は、大きく目を見開き、震えながらそう尋ねる。
久弥「ごめん、正直に言うよ。 俺は佐竹への復讐の為に、あなたに近付いた。 俺は佐竹に無理やり売春を強いられたから」
彼女は言葉も出ないほどに驚いた様子でこちらを見ていた。
久弥「本当は俺に抱かれて乱れ狂うあなたの姿を佐竹に見せてやりたいと思ってた。 けど、そのやり方はやめることにしたんだ」
少しの間のあと、
「・・・どうして?」
と彼女は小声で尋ねた。
〇おしゃれなリビングダイニング
久弥「他の方法を取ることにした。 あなたも身の振り方を考えた方がいい。 これは佐竹の隠し財産の一覧だから」
俺が書類を差し出すと、彼女は震えるように手に取った。
久弥「佐竹に売春を強いられてるのは、俺だけじゃない」
目をそらさずに言うと、彼女は「ごめんなさい」と俯いた。
『ごめんなさい』か。
久弥「あなたが謝ることじゃない」
今は心からそう思う。
悪いのは、佐竹だ。
〇おしゃれなリビングダイニング
すると彼女は首を横に振った。
「そうしたお金で、私たちは生活していたんですもの」
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