ゴリラと流れ星と願い事

ぐらっぱ

第九話 ゴリラと乙女の恋心(脚本)

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〇黒
  ──2日前

〇ダイニング
ユキジ「──でさぁ 今日学校で・・・」
  あたしには二つ年上の兄がいる
ユキジ「それでー 聞いてくれよカナコ」
  兄はやたらあたしにかまってくる
  少し鬱陶しいと思ってはいるけれど
  あたしの言う事はなんでも聞いてくれる
ユキジ「マサルが明日告白するんだってさー ほら、おれが幼稚園の時から友達の」
カナコ「えっ・・・」
ユキジ「まぁ玉砕すると思うんだけどさー ははっ」
  そんなのダメ・・・
  なんとかしないと
  そうだ・・・
  保留にしていた願い事を
ユキジ「カナコー どうした?」
カナコ「ねぇ、お兄ちゃん あたしお願いがあるの」
ユキジ「お願い? いいぞー なんでもお兄ちゃんが叶えてあげるよ」
カナコ「あたし・・・ お兄ちゃんの部屋の物 全部欲しい」
  あたしの物だけじゃきっと足りない
  願い事に見合う価値がないと
ユキジ「いいぞー カナコに全部あげるよ」
カナコ「ありがとう!」
  お兄ちゃんの物も代償にしたら
  願いを叶えられるかもしれない
ユキジ「なーんて冗談・・・」
カナコ「あたし、出かけてくるね」
ユキジ「え? 今から? おい! どこ行くんだよカナコー」

〇星
カナコ「彷徨える流れ星! 今、あたしの願いを叶えて」
  いいよ
  キミは何を願う?
カナコ「お願い! あたしの好きなあの人の告白を 成功させないで」
  その為にキミは何を代償にするの?
カナコ「さっきあたしのモノになった お兄ちゃんの部屋全部!!」
  ・・・確かにキミの所有物のようだね
  願いを叶えよう

〇黒

〇ダイニング
ユキジ「ただいまー」
カナコ「おかえりお兄ちゃん 友達の告白どうなったの?」
ユキジ「あー、あれなー」
カナコ「・・・」
ユキジ「盛大にフラれたぜーあいつ 今度慰め会してやるさ」
カナコ「そうなんだ」
ユキジ「あいつ、ゴリラだからなぁ」
カナコ「・・・えっ?」
ユキジ「ほら、おれの幼馴染のマサルだよ あいつ昔っからゴリラだったじゃん ウホウホいいながらバナナ喰ったり」
カナコ「もう!! お兄ちゃんふざけないでよ」
ユキジ「え? なんで怒ってるんだ、カナコー?」

〇黒
  あれはお兄ちゃんの冗談かと思ったのに
  どうして・・・

〇部屋の前
  ──そして現在
カナコ「嘘でしょう? 愛しのマー様がゴリラになんて・・・」
ユキジ「大丈夫 穴に落ちても戻ってくるって」
カナコ「あたしが願ったせい?」
カナコ「そんなの無理ぃ・・・」
ユキジ「カナコ、どうしたー?」
カナコ「もう生きていけない・・・ あたしもマー様の後を追うわ!!」
ユキジ「か、カナコー!?」

〇ジャングル

〇黒
「いってててて・・・」
「なんだか随分長い走馬灯を見ていたが ここは地獄か・・・?」
「いらっしゃいませー」
「ん?」

〇シンプルなワンルーム
彷徨える流れ星「キミ達は何を願うのかな?」
ケンタ「え? ここは・・・」
マサル「なんでこんなとこに!?」
彷徨える流れ星「あれえ? もう全員分の承諾集めたのー?」
マサル「どうして流れ星の所に・・・?」

〇動物
  落とし穴に落ちたと思ったら
  何故か流れ星の所へ逆戻り
  戸惑うマサル達
  そしてユキジの妹の願い事は・・・
  第十話へ続く・・・!

次のエピソード:第十話 ゴリラとパンツと友情物語

コメント

  • ゴリラの原因はカナコちゃんの願いだったか〜💦
    これはもうカナコちゃんも力を合わせるしかないですね!
    落とし穴の先が願い星ちゃんの部屋に繋がっているなんて、ある意味ショートカットコース!笑
    続きを待ってます!

  • 落下してどうなるどうなる?とハラハラしてたら、穴の底は流れ星ちゃんの部屋に繋がってた!とりあえず、ふたり無事そうでホッとしました😮‍💨
    願いによってマサルの告白は阻止できたけど、代わりにゴリラであることも認識できちゃって…カナコちゃんの恋路がどうなるか気になりますね〜

  • カナコちゃんのキャラ😂ダッシュで後追いする乙女の行動力に笑いました! ユキジの妹煩悩もうっすら狂気の香りがするし、ある意味似たもの兄妹?
    そして紐解かれるゴリラ化(?)の謎…!散りばめられた違和感にゾクゾクしてきましたね…

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