ゴリラと流れ星と願い事

ぐらっぱ

第十話 ゴリラとパンツと友情物語(脚本)

ゴリラと流れ星と願い事

ぐらっぱ

今すぐ読む

ゴリラと流れ星と願い事
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇星
  流れ星流れ星
  どうか願いを叶えて
  どうか、どうか・・・

〇黒

〇シンプルなワンルーム
彷徨える流れ星「いらっしゃい どうしたのかなー?」
ケンタ「ここって・・・」
マサル「俺、なんとなーく思い出したんだが」
彷徨える流れ星「ねぇねぇどうしたのー? って聞いてる?」
ケンタ「ぼくもだ」
マサル「やっぱりな」
「この部屋って──」
彷徨える流れ星「冷やかしはお断りしてますー お帰りくださーい」
「へぁ!?」
彷徨える流れ星「退場ー!!」

〇宇宙空間

〇川沿いの道
ケンタ「ここは・・・」
マサル「山の近く・・・だよな」
ケンタ「なぁ、マサル」
マサル「どうした」
ケンタ「ぼくはなんだか気付いてしまった この事件の犯人について」
マサル「事件の犯人だって!?」
ケンタ「流れ星の部屋 あれはどう見ても ユキジの部屋だった」
マサル「あの見覚えのある ゴチャっとした部屋は確かに・・・」
ケンタ「おそらくユキジは自分の部屋を代償に 願いを叶えた きっとぼくらを陥れる為に」
マサル「まさか・・・ 多少借りパクはされるが あのユキジだぞ」
ケンタ「小学校の頃のあの事件を覚えているか?」
マサル「・・・あの事件か」
ケンタ「察しがいいな そう・・・」
「パンツ失踪事件」
マサル「ユキジがなぁ・・・」
ケンタ「あれは仕方なかったんだ・・・」
マサル「ふむ?」
ケンタ「ぼくはプール授業の日に 登校時、水着を直接履いて 替えのパンツは鞄に入れていたんだ」
マサル「俺もよくやったぜ ユキジもやってたよな あの小学校、プール隣接してたし」
ケンタ「しかしあの日ぼくはうっかりしていて パンツじゃなくてハンカチを入れてだな」
マサル「え!? まさかお前・・・」
ケンタ「察しがいいな そう、ユキジの替えパンツを ハンカチとすり替えたのはぼくだ」
マサル「なんだってー!?」
ケンタ「ユキジならギリハンカチでも いけるかなって思ったんだ 無理だったけど」
マサル「誰でも無理だろ」
ケンタ「ハンカチではパンツの代わりにならず ユキジはノーパンで帰る事になり」
マサル「暫くあだ名がノーパンユキジだったな 1年と45日くらい」
ケンタ「あいつに貸した新品消しゴムが 返って来ないからって 軽い気持ちでやっちまった」
マサル「それはダメだろ」
  ※盗みはダメ絶対!
  良い子の皆様はマネしてはいけません
ケンタ「さすがにやりすぎたと反省し 一応同じパンツを買ってきて 翌日こっそりユキジの鞄に入れたんだが」
マサル「まさかお前それって・・・」
ケンタ「そう・・・」
「帰ってきたパンツ事件!!」
マサル「ユキジが宿題のノートを 提出しようとしたらなんとそこには パンツが挟まってたっていう」
ケンタ「わざとじゃなかったんだ ユキジに見つからないよう急いでて パンツを鞄に突っ込んだら・・・」
マサル「それから奇跡のパンツマンとか 家出したパンツの飼い主とか ノーパンユキジ2とか言われてたっけ」
ケンタ「すまねぇユキジ・・・ 謝ろうとは思ったんだけど」
マサル「謝ってなかったのか?」
ケンタ「消しゴムを返したら謝ろうと思った けどあいつ未だ返してないから まだ謝ってないんだ・・・」
マサル「なんて事だ・・・」
ケンタ「でもあいつはきっと気付いていたんだ それでぼく達に復讐を・・・」
マサル「いや、俺はパンツ盗ってないぞ」
ケンタ「お前、ユキジがパンツ探してた時に でっかい声で叫んでたじゃん 「パンツ忘れてたのかー!!」って」
マサル「そうだった・・・ そのせいでクラス中に知れ渡ったのか」
ケンタ「お前声デカいから 隣の部屋で着替えてた女子にまで 聞かれてたらしいぜ」
マサル「すまんかったユキジ・・・」
ケンタ「あの笑顔の裏でユキジは激怒していた きっとそうだ」
マサル「ユキジの怒りを鎮める必要があるな」
ケンタ「ああ、ぼく達が元に戻る為に 怒れるユキジを鎮め 平和を取り戻すんだ」
マサル「やるしかないな このままじゃ必殺技の ユキジチェッカーが使えないし」
ケンタ「・・・そのユキジチェッカーって なんなんだ?」
マサル「ああ、俺達の最終兵器だ 実はな・・・」
「あ、あの・・・!」
「ん?」
カナコ「ごめんなさぁい・・・ 全てあたしが悪いんですぅ ぐすん」
カナコ「うわああああぁぁん!!」
ケンタ「この子って・・・」
マサル「ユキジの妹のカナコちゃん!」
カナコ「ごめんなさいマー様ぁ あたしが願ったばっかりにぃ」
「へ?」

〇動物
  突然泣き出す乙女を前に戸惑う元男子達
  彼女の登場は彼らに何をもたらすのか
  はたして彼らの事態は好転するのか
  そしてケンタの消しゴムは戻ってくるのか
  第十一話へ続く・・・!

コメント

  • ユキジといい、カナコといい、兄妹揃って不憫だなあと思う今日この頃です。
    ユキジの場合、消しゴムの借りパクに非がありそうですけども(笑)
    ハンカチパンツは長さがあればワンチャン装着出来るかも?←(無茶振り)
    ケンタとマサルが『○○事件!』などとハモるシーンは、ふと第一話から思ってましたが、二人とも仲良いなあとホッコリしました✨
    愛しのマー様が元に戻れるよう、続きを楽しみに待ってます😊

ページTOPへ