オーロラ姫よりオラオラ姫を選んだ王子の結論

ふゆ

10.王子の結論(脚本)

オーロラ姫よりオラオラ姫を選んだ王子の結論

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〇要塞の回廊
レオポルド「さあ、殿下。ご命令を!」
マレフィセント国王「・・・・・・!」
マレフィセント国王「敗者の亡霊が・・・!」
マレフィセント国王「復讐で眩んで、生き汚く蘇りおって」
ヴィクトル「・・・・・・」
ヴィクトル「なんだかんだ言ってるけど」
ヴィクトル「父が死ねば、あなたは満足なのか?」
レオポルド「『あなた』? ふふっ」
レオポルド「名前もつけてくれなかったくせに」
ヴィクトル「俺は真面目に・・・!」
レオポルド「いつも通りでいいんですよ?」
レオポルド「殺すなと殿下が言うなら、従いますし」
ヴィクトル「・・・いいのか?」
レオポルド「ワシだって最初はそりゃあもう・・・」
レオポルド「王家ギッタギタにしてやるつもりでしたが」
レオポルド「無茶苦茶なあなたとアレコレしているうちに」
レオポルド「未来が見たくなったと言いますか」
レオポルド「陰湿なアシルとワシは違うんですよ はははっ」
マレフィセント国王「その腹のたつ敬語」
マレフィセント国王「お前こそ性格極悪だと理解していないのか。まさかだな!」
レオポルド「お前だけには言われたくないですね!」
ヴィクトル「おじさん・・・」
レオポルド「あなたには王になっていただきたい」
レオポルド「オーラ姫も、きっとそう思ってらっしゃいますよ」
オラオラ姫「あ」
オラオラ姫「本当に、あなたがヴィクトル殿下なのか?」
ヴィクトル「・・・・・・っ!」
オラオラ姫「あちらにいる金髪の方ではなく?」
ヴィクトル「違います!」
ヴィクトル「あ・・・」
ヴィクトル「はい、俺です・・・」
オラオラ姫(なんてことだ)
オラオラ姫(じ、事情は、まだよく分かってないが)
オラオラ姫(私の姿を戻すために、執事に変装してたってことか・・・?)
オラオラ姫(・・・なんて人だ)
オラオラ姫(ということは、あ、あの時の言葉も、あの時の言葉も、ほ、本当だったってことか!?)
オラオラ姫(うわあ)
オラオラ姫(夢みたいだ。どうし──)
オラオラ姫「・・・・・・」
オラオラ姫「私も」
オラオラ姫「ヴィクトル王子こそが 統一国を統べるべきだと思う」
オラオラ姫「だから」
オラオラ姫「私と婚約破棄して、 オーロラと結婚してくれ」
オラオラ姫「いいんだ」
オラオラ姫「二人を補佐する きっとそのために私はオラオラになった」
ヴィクトル「いや、俺は・・・!」
オラオラ姫「あなたが助けに来てくれた」
オラオラ姫「そのことだけで、十分救われた」
オラオラ姫「ありがとう・・・一生忘れない」
ヴィクトル「そ」
ヴィクトル「それでいいわけないだろ」
ヴィクトル「俺がオーロラ姫が結婚しても、」
ヴィクトル「あんたは、平気だって言うのかよ!」
オラオラ姫「いい」
オラオラ姫「馬鹿にするな」
オラオラ姫「これは、私の乗り越えるべき試練だ」
オラオラ姫「お前とはいい友人になりたい」
オラオラ姫「さあ」
オラオラ姫「お前も男気を見せてみろ!ヴィクトル!」
ヴィクトル「・・・・・・」
オーロラ姫「とっ、特別に許してあげるんだけど」
オーロラ姫「仮面夫婦のこと、今からでも全然アリだからね?」
ヴィクトル(・・・なんなんだよ)
ヴィクトル(なんで、みんなそんなに)
レオポルド「・・・殿下」
レオポルド「ご自身の手でケリをつけたいと言うのなら」
レオポルド「これを、エーテルです」
レオポルド「気休め程度の魔力しか回復しませんが、 ないより全然マシでしょう?」
レオポルド「これからは、過信せず持ち歩くのですよ?」
ヴィクトル「・・・・・・」

〇要塞の回廊
アンドレ「おいおい」
アンドレ「本気で彼女を見捨てるつもりなの?」
アンドレ「可哀想だろ 頑張ってお前が死ぬ方法探そうよ」
オラオラ姫「気にしなくていい!」
オラオラ姫「私が可哀想かどうかは、私が決める!」
アンドレ「・・・・・・っ!」
マレフィセント国王「それが敗者の運命だというならば」
マレフィセント国王「ワシは喜んで息子に殺されよう」
マレフィセント国王「援護は呼ばん」
アンドレ「父さん・・・!」
マレフィセント国王「ヴィクトルよ」
マレフィセント国王「ワシは、後悔したことはない」
マレフィセント国王「勝者になったからこそ、ワシは王になれた」
マレフィセント国王「さあ、勝つがよい。その名に恥じぬよう!」
ヴィクトル「父さん・・・」
ヴィクトル(父さんには、信念がある)
ヴィクトル(例え、間違っていたとしても)
ヴィクトル(兄さんにも・・・)
ヴィクトル(そうか、俺は、)
  間違っていたんじゃなくて、見えていなかったんだ
ヴィクトル「・・・・・・」
ヴィクトル「分かった」
ヴィクトル「やっと分かった」
ヴィクトル「俺がするべきこと」
アンドレ「・・・・・・」
アンドレ「やめろ・・・・・・来るな!」
ヴィクトル「皆の気持ちに応えたい」
ヴィクトル「だから」
ヴィクトル「これが俺のだした結論だ」
オラオラ姫「え」
レオポルド「え」
アンドレ「へ・・・?無事?」
アンドレ「てかヴィクトル、なんで自分を刺してんの?」
レオポルド「殿下・・・何をしてるんです?」
ヴィクトル「俺は、皆の」
ヴィクトル「オーラ姫の気持ちに、応えたい・・・」
ヴィクトル「俺、おかしいのかな?」
ヴィクトル「さっき、振られてんのに、なんか」
ヴィクトル「すげえ好きだって、言われてる気しか、しなくてさ、はは」
ヴィクトル「会ってみたいなあ・・・」
ヴィクトル「本当の彼女は、どんな声で笑うんだろうな」
ヴィクトル「俺、緊張して、喋れないかも」
レオポルド「殿下・・・!」
ヴィクトル「・・・分かってるよ」
ヴィクトル「皆の思いは、軽くない」
ヴィクトル「・・・聞いてくれ」
レオポルド「・・・・・・!」
レオポルド「・・・そ、それは」
レオポルド「うまくいく保証はありませんぞ! いいんですか!?」
ヴィクトル「いい。使い魔に癒される前に、早く──」

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コメント

  • えええええー!? 王子ー!?

  • 嘘でしょ、ヴィクトルがしたかったこと……何も出来てない!タイトル回収の悲鳴が悲しくて……私もこんな結論望んでなかったです(;_;)
    オラオラちゃんの優しさと強さがじわんと胸に響きました。続きも引き続き読ませていただきます!

  • ヴィクトルの衝撃の行動に驚いてしまいました。そして、オラオラちゃんの可愛らしさも満載で!複雑に絡まり合った怨念の糸が解けたのかどうか、次話が気になってしまいます!

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