エピソード6(脚本)
〇貴族の応接間
アンリ・デルタ「...」
大統領「紅茶も喉に通らない様に緊張している様だね」
アンリ・デルタ「失礼を承知で申し上げますが寝起きの姿でこの様な場へ連れてこられたので違和感が止まらないのですよ」
大統領「リベルテのやつ...「アンリさんを怪我をさせずに連れてきて欲しい」と言ったのに手段を選ばなかったな」
〇簡素な部屋
数時間前
アンリ・デルタ「アレ?FANさんが戻ってこない。どうしたんだろう」
アンリ・デルタ「キャ!?」
兵士 リベルテ「アンリ・デルタ確保!すぐに連行しろ!!」
〇簡素な部屋
FAN「アンリさん?アレ?どこにもいないぞ!?一体何処へ???」
〇貴族の応接間
アンリ・デルタ「そして今、気がついたら大統領の目の前に連れてこられて紅茶を勧められている状況が未だに飲み込めません」
大統領「ハハハ、それもそうだな」
大統領「なら、単刀直入で本音を話そう」
大統領「私はアンリさんの作品を高く評価している」
アンリ・デルタ「高く評価しているのなら今までの表現規制やあの裁判は何だったんですか!?」
大統領「表現規制の分野は私にとってはそこまで興味は無い分野だった。同じ戦友のピンイン達が勝手にやった事を野放しにしていただけさ」
大統領「まぁ、でも私に似たゴリラを規制対象にしたって聞いた時は笑ってしまったよ」
大統領「あのゴリラは本当に私がモデルなのかい?ハンサムなゴリラだったけども」
アンリ・デルタ(モデルでは無いけど...下手な事を言ったら怒らせてしまうかもしれない。正直に話そう)
アンリ・デルタ「残念ながらモデルでは無いですがあのゴリラは人々に優しく、たくましい勇敢なゴリラなので大統領と共通点はあると思います」
大統領「そうかい。ありがとう」
アンリ・デルタ(良かった。怒って無いみたい)
アンリ・デルタ「後、一言だけ言いたいことがあります」
アンリ・デルタ「あなたにとっては表現規制は興味の無い分野かもしれませんが我々クリエイターにとっては死生活な問題なのです」
大統領「嗚呼、だから我々とクリエイターにとってWIN-WINな計画を思いついたんだ」
大統領「アンリさん」
大統領「我々に協力してプロパガンダアートを制作していただけないかな?もちろん絵でも小説でもなんでも構わない」
〇黒背景
アンリ・デルタ(つまり私が知名度のある作家だからそれを利用しプロパガンダにする事で国民や周辺国、敵国に影響を与えようという戦略ね)
アンリ・デルタ(おそらく私がプロパガンダに参加したら×国の作家の待遇は良くなる...でも)
〇貴族の応接間
アンリ・デルタ「申し訳ございませんが考える時間をくださ」
大統領「アンリさん、安心して最初はワザと外したんだ。 後、答えは"YES"しか受け付けないよ...」
大統領「"NO"と言ったら」
大統領「死刑だ!!!」
大統領「おや、顔が真っ青じゃないか」
大統領「裁判の時の威勢の良さを期待していたんだけど...やっぱりそこら辺の良家のお嬢様と変わらないみたいだね」
〇黒背景
アンリ・デルタ(臆病なんかじゃ無い!!ただ大統領がまさかここまで過激な事をするとは思わなかっただけ!!どうしよう、どうしよう、どうしよう)
アンリ・デルタ(声が出ないよ!!!!!!!!!!!)