〇開けた交差点
ミナ「もしもし！ サオリちゃん！」
ミナ「うん！ わかった！いってみるね！ ありがとう！」
ミナ（サオリちゃんが良い子になってる・・・ ありがとうサオリちゃん！）
ミナ「まってて、ノブオさん！」
ミナ（みんな助けてくれた・・・）
ミナ（そんなに仲良くないはずなのに・・・）
ミナ（でも、すごく嬉しいし、 心強いよ・・・）
ミナ（私・・・ 今、ドラマの主人公になった気分で・・・ 浸っちゃってるかも・・・）
ミナ（今、ノブオさんに会ったらきっと 普段なら言えないような・・・）
ミナ（後から思い返したら、 恥ずかしくて死にたくなるようなこと 言えちゃうかも・・・）
ミナ（・・・）
ミナ（きっと、言っちゃうな、私・・・）
ミナ「はぁ・・・はぁ・・・ ここね・・・」
ミナ「ノブオさん・・・ いるかな・・・」

〇公園のベンチ
ノブオ「・・・」
ノブオ「・・・」
ノブオ「・・・」
ミナ「・・・」
ミナ「・・・」
ミナ「探しました・・・」
ノブオ「・・・」
ノブオ「ごめんなさい・・・」
ミナ「・・・」
ミナ（えーっと・・・）
ミナ「・・・」
ミナ「隣いい？」
ノブオ「・・・」
ミナ「・・・」
ミナ「・・・」
ノブオ「っ・・・」
ノブオ「ごめん・・・ 何故か・・・言葉がでない・・・」
ミナ「・・・」
ミナ「うん・・・」
ミナ「わかる・・・」
ノブオ「・・・」
ノブオ「弱音しか思い浮かばないんだ・・・」
ノブオ「でも、弱音を言葉にしたら、 全部終わってしまう気がして・・・ 無理・・・」
ミナ「・・・」
ミナ（あ・・・ このままだと・・・ 終わってしまう・・・）
ミナ（前の彼と別れた時も・・・ こんな感覚だった・・・）
ミナ（私に状況を変えれる？）
ミナ（わからないけど・・・ 後悔したくない）
ノブオ「やっぱり・・・無理だ・・・ ミナちゃん・・・ わか──」
ミナ「ちょっとまってぇ!!」
ノブオ「!?」
ミナ「別れないよ」
ノブオ「え・・・？」
ミナ「まずは、別れない」
ノブオ「でも、俺は・・・ ミナちゃんを不幸にしてしまうかも・・・」
ミナ「私の幸せは、ノブオさんにはわからないよ」
ミナ「私にしかわからないもん」
ノブオ「全部失ったんだよ？ わかってる？」
ミナ「物とかお金でしょ？」
ノブオ「・・・」
ミナ「ノブオさんなら 取り戻せるよ」
ノブオ「簡単じゃないんだ・・・」
ノブオ「通帳？」
ミナ「私の・・・ 私達のお金よ」
ミナ「あなたに貰ったプレゼントも質にいれときました」
ノブオ「え!?」
ミナ「だから、それは私達のお金なの！」
ノブオ「どういうこと？」
ミナ「私は、あなたに私の全てを投資します」
ノブオ「・・・」
ミナ「あなたは、そのお金を元に一から仕事を命懸けで頑張ってください！」
ノブオ「え──」
ミナ「信じてますから、立ち上がって！」
ノブオ「・・・」
ミナ「ほらっ！しっかり！」
ノブオ「・・・」
ミナ「ほら・・・」
ノブオ「ぐすっ・・・」
ノブオ「ひっぐっっ！」
ミナ「泣かないの・・・」
ノブオ「・・・う゛ん」
ミナ「がんばろうね・・・ ずっとそばにいるから・・・」
ノブオ「うん・・・」
ミナ「大丈夫だから」
ノブオ「うん・・・」

〇開けた交差点
ミナ「もしもし！　サオリちゃん！ うんっ みつかったー！」
ミナ「あははっ 本当にねー！ うん！ 本当にありがとう！ みんなにも今度伝えるよー バイバーイ！」
ミナ「報告完了ー」
ミナ「・・・」
ミナ「寒っ・・・」
ノブオ「ご迷惑お掛けしました・・・」
ミナ「本当にね！ みんな手伝ってくれたから、 今度一緒にお礼いきましょうね！」
ノブオ「そうだね・・・」
ミナ「ほら、帰るよ」
ノブオ「どこに帰ればいいのか・・・」
ミナ「え？」
ノブオ「家無いから・・・」
ミナ「知ってるよっ！」
ミナ「私の家に来るでしょ!?」
ノブオ「えぇっ!?」
ミナ「そう言う話をしたつもりだったのに・・・ 伝わってなかった!!」
ミナ「今日から私と一緒に暮らすの！」
ノブオ「いいの？」
ミナ「いいんですっ！」
ノブオ「ありがとうございます・・・」
ミナ「狭いですが、我慢してね」
ノブオ「俺は、大丈夫です・・・」
ミナ「１Ｋだからね」
ノブオ「ミナちゃんは、大丈夫なの？」
ミナ「私が決めたので大丈夫です」
ミナ「でも、絶対へんなことしないでくださいね！」
ノブオ「大丈夫です！絶対しませんから!!」
ミナ「・・・」
ミナ「え？　 えぇぇ!?、絶対しないんですかぁ!?」
ノブオ「えっ!?」
ミナ「え？♡」
ノブオ「???」
ミナ「あはは♡」

〇女の子の一人部屋
　　ミナの部屋
　　ミナとノブオの親密度がMAXになった！

〇大衆居酒屋
サオリ「今日は、みんなありがとうー！ かんぱーい♪」
　　かんぱーい♪
　　かんぱーい♪
　　かんぱーい♪
サオリ「先輩見つかって良かったよーー！」
翔也「そうだな！」
翔也「ミナちゃんとノブオさんは、ここに来るの？」
サオリ「今日は、２人ともミナちゃんの家に帰るってー♪ ヘトヘトだったみたい」
サオリ「今度みんなにお礼言うってさー」
翔也「ミナちゃんの家にか・・・」
リク「そうなるよねー」
サオリ「今晩の２人は、ガチだから 生々しくて弄りづらいよねー♡」
翔也「そ・・・そうだな・・・」
リク「あははー」