第十二話 突入!副流會地下アジト!!(脚本)
〇華やかな広場
私、甘宮苺果(あまみや いちか)、中学一年生!
魔法少女「ピュアストロベリー」の正体なんだ!
大量発生したスモーキーは、めるちゃんに任せて──
私とピヨりんは、ついに副流會アジトに突入することに!
ピヨりん「さ〜て、鬼が出るか、蛇が出るか、楽しみだなあオイ!」
ピュアストロベリー(もはや大抵のものでは驚かない自信がある・・・)
〇近未来施設の廊下
ピュアストロベリー「ここが、副流會のアジト・・・?」
ピヨりん「あんな山奥にしかワープホールがねえんじゃ、見つからねえはずだな」
ピュアストロベリー「と、とにかく慎重に進・・・」
ピヨりん「おい、来てやったぞアクロレーン!!すぐ行くから首洗って待ってろよ!」
ピュアストロベリー「わー!わー!」
ピュアストロベリー「ちょ、ちょっと!大きい声出さないでよ!!」
ピヨりん「おめーの声の方がよっぽどでかいぞ」
「・・・・・・」
ピュアストロベリー「誰もいないのかな?」
ピヨりん「全員お前の家に突撃させてんじゃね〜の」
ピュアストロベリー「それはそれで怖いんだけど・・・」
???「おじょーちゃん、どうしたのかね」
「ぎゃああああああああ!!!!!?????」
ピュアストロベリー「で、出たああああああ!!!!」
???「ほいほい、出たぞーい」
ピュアストロベリー「・・・ん?」
おばあちゃん「ワシの家にようきたのぅ、おじょ〜ちゃん」
ピュアストロベリー「えっ・・・誰・・・?」
ピヨりん「どーせボケたババアが迷い込んだんだろ」
ピヨりん「無視してさっさと進むぞ」
ピュアストロベリー「せめて破線のセリフとかにしてあげて!」
ピュアストロベリー「でもさ、「ワシの家」って・・・」
おばあちゃん「ああ〜ん?しゅまんが耳が遠くてのぅ〜」
おばあちゃん「はっきりしゃべっとくれんかのう~」
ピヨりん「こんなババア放っとけ。さっさとアクロレーンのとこに行くぞ!」
ピュアストロベリー「う、うん・・・」
おばあちゃん「あーなんじゃ、アクちゃんのお友だちかい」
ピュアストロベリー「あ、アクちゃん・・・?」
おばあちゃん「アクちゃんのお部屋ならこっちじゃぞい」
ピュアストロベリー「ちょ、おばーちゃん!?」
「・・・・・・」
ピュアストロベリー「どーする?とりま着いてってみる?」
ピヨりん「仕方ねえか。ほかに当てもねえし」
ピヨりん「あのくらいの年代ならギリ俺の守備範囲内だしな」
ピュアストロベリー「・・・マジかよ」
〇無機質な扉
おばあちゃん「ほれ、この先がアクちゃんの研究室じゃよ」
ピュアストロベリー「普通に案内してもらっちゃった・・・」
ピヨりん「いや〜助かったぜバアさん、さすがの年の功だな!」
ピュアストロベリー「手のひら返し早っ!?」
おばあちゃん「ふぉっふぉっふぉ、礼には及ばんぞい~」
ピュアストロベリー「いよいよ、この先にニコタインとアクロレーンが・・・」
ピヨりん「なんだぁ?怖気付きやがったのか?」
ピュアストロベリー「そ、そんなことないよ!ただ緊張してるだけ!」
ピュアストロベリー「あ、そうだ!おばあちゃん、道案内ありが・・・」
〇施設の廊下
〇無機質な扉
ピュアストロベリー「あ!あれ?いない!?」
ピヨりん「気にすんな。どーせゲートボールでもしに行ったんだろ」
ピュアストロベリー「この一瞬で・・・?」
ピュアストロベリー(・・・何者なんだろ、あのおばあちゃん)
ピュアストロベリー(アクロレーンのことも知ってたみたいだったし)
???「ぐおおおおおおおおーーーー!!」
ピュアストロベリー「今の声・・・ニコタイン!?」
ピヨりん「行くぞ!!」
おばあちゃん「・・・・・・」
おばあちゃん「本当に良いお友だちができて、良かったねえニコちゃん」
おばあちゃん「二人とも、ニコちゃんのこと、頼みましたよ・・・」
〇魔法陣のある研究室
ニコタイン「う、ううう・・・」
ピュアストロベリー「ニコタイン!!」
ピヨりん「ふむ。どうやらまだエクパワは覚醒し切ってねえみてえだな」
ピュアストロベリー「よかった、間に合った・・・!!」
???「ようこそ!!破滅のショーの特等席へ!!」
ピュアストロベリー「アクロレーン・・・!」
アクロレーン「ストロベリー・・・いや、スウィーツ・パワーの魔法少女」
アクロレーン「忌々しいヒヨコまで引き連れて、よく来ましたねえここまで」
ピヨりん「ケ、おめーはずいぶんイカした格好するようになったじゃねーか」
ピヨりん「赤いトサカの方も似合ってたけどなあ!」
アクロレーン「あなたこそ、相変わらずチャーミングなモフモフですこと」
アクロレーン「惚れ惚れしてしまうくらいにねえ!」
ピュアストロベリー(仲良いのか仲悪いのかどっちなんだよ・・・?)
ピュアストロベリー「あんたの悪事もここまでよ、アクロレーン!」
ピュアストロベリー「ニコタインを解放しなさい!」
アクロレーン「いやです」
ピュアストロベリー「ばっさりー!?」
アクロレーン「だってワタクシ、ずっと彼が欲しかったんですもの」
アクロレーン「「最強の怪人」ニコタインなら、「最強の魔法少女」にもなれる」
アクロレーン「ずっと前から、そう睨んでいたのです」
ピュアストロベリー「ずっと、前から・・・?」
アクロレーン「それに・・・解放するのは、ニコタインでいいんですかね?」
ピュアストロベリー「えっ?」
アクロレーン「あなたの、もう一人のお友達でなくて良いんですかと、聞いたのです」
ピュアストロベリー「もう一人のお友達って・・・まさか・・・!!」
???「うああああああ!!!!」
ピュアストロベリー「この声は・・・!?」
〇店の入口
スモーキー「モッキイイイイ!!」
レッドプリン「ぐうっ・・・!!」
スモーキー「モギモギィ!!」
レッドプリン「ぐあああああーー!!!!」
〇魔法陣のある研究室
アクロレーン「ご覧なさい、これがあなたが見捨てた女の末路です!!」
ピュアストロベリー「めるちゃん!!」
アクロレーン「さあどうします?今引き返せばまだ彼女を助けられるかもしれませんよ?」
ピュアストロベリー「うう・・・!!」
ピヨりん「騙されんなストロベリー!!」
ピヨりん「こいつはニコタインにエクパワを浸透させるための時間稼ぎをしたいだけだ!」
ピヨりん「今ここでこいつを仕留めちまえばいいだけの話だ!」
ピュアストロベリー「そ、それはそうかもだけど・・・」
アクロレーン「もちろん、ワタクシをさっさと倒せればいいのかもしれませんが・・・」
アクロレーン「そう、うまくいきますかねえ?」
ピュアストロベリー「くっ・・・!!」
ピュアストロベリー「やっぱり駄目だよピヨりん!一度めるちゃんを助けに・・・!」
???「やらせっかよぉ!!」
「!?」
〇店の入口
「も、モッキイイイイ!!」
レッドプリン「!!」
???「俺たち抜きにして、な~に盛り上がっちゃってるッスか~!?」
レッドプリン「あ、あなたは・・・いえ、あなたたちは・・・!」
ザ・コールタール「助けに来たっスよぉっ!!」
レッドプリン「どうして・・・!?」
ザ・コールタール「ま、俺たちは副流會はもう抜けたやつらっスから」
ベンゾ・A「なにしよーと関係ないぜ」
レッドプリン「そうじゃなくって!」
レッドプリン「私はあなたたちを殺そうと・・・」
ザ・コールタール「はあっ?なに言ってるっスか?」
ザ・コールタール「あんた程度にやられる俺たちじゃないっス!!」
ベンゾ・A「俺は普通に殺されかけたけど、まあいいよ細けえことは!!」
ザ・コールタール「そう言うわけで、加勢するっスよ!!」
レッドプリン「・・・・・・!!」
レッドプリン「仕方ありませんわね」
レッドプリン「でもいいですこと?」
レッドプリン「苺果ちゃんのお家をちょっとでも傷つけたらお仕置きですからね?」
ザ・コールタール「おっと、こいつはいけねえ!」
ベンゾ・A「もう千切りはコリゴリだぜ!」
レッドプリン「それじゃあ行きますわよ、二人とも!」
「おう!!!!!!」
「うおおおおおおおーー!!!!!!!!」
〇魔法陣のある研究室
ピュアストロベリー「なんかすごい三人組が出来ちゃった・・・!」
アクロレーン「チッ・・・ホンットーに使えない奴らですね」
ピヨりん「今度こそ終わりだな、アニキ」
ピュアストロベリー「観念しなさい!」
アクロレーン「や、やめろ──!!」
〇黒
〇魔法陣のある研究室
アクロレーン「フ、フフフフ・・・!」
ピュアストロベリー「そ、そんな・・・」
ニコタイン「・・・・・・」
ピュアストロベリー「ニコタイン・・・!?」
アクロレーン「ずいぶん待たせてくれましたねえ、ニコタイン」
アクロレーン「どうです?今の気分は」
ニコタイン「・・・最高ノ気分デゴザルナ」
ニコタイン「らんどせるカラ、クシャクシャニナッタ授業参観ノぷりんとヲ発見シタ時ノヨウナ・・・」
アクロレーン「・・・?」
ピュアストロベリー「・・・?」
アクロレーン「・・・ま、まあいいでしょう」
アクロレーン「ニコタイン、あなたはエクスタシー・パワーの力で最強の魔法少女に生まれ変わったのです」
アクロレーン「さあ、目の前にいるあなたの敵に、その力を見せておやりなさい!!」
ピュアストロベリー「待ってニコタイン!わたしは・・・!!」
ニコタイン「ウオオオオオオオオ!!!!!」
ピュアストロベリー「な、なにこれ・・・!?揺れてる!?」
ピヨりん「いや、こりゃ・・・研究室の姿が変わっていってるぞ!」
〇黒
〇闇の闘技場
究極魔法少女ニコタイン「ウゴオオオオアアアアアアア!!!!」
ピュアストロベリー「なに・・・これ・・・」
アクロレーン「クッハッハッハァ!!」
アクロレーン「これこそ!!これこそが、追い求めてきた最強の魔法少女です!!」
ピュアストロベリー「馬鹿言わないで!」
ピュアストロベリー「これのどこが魔法少女だっていうの!?」
アクロレーン「まさしく魔法少女ではありませんか」
アクロレーン「圧倒的な力で敵を蹂躙していく──」
アクロレーン「それこそが魔法少女の最も大切な要件でしょう?」
ピュアストロベリー「認識に齟齬がありすぎる・・・」
究極魔法少女ニコタイン「某、生マレ変ワッタ気分デゴザルヨ」
アクロレーン「どうです!?ニコタインは正気を保ったままこのパワーを維持しているのです!」
究極魔法少女ニコタイン「生マレ変ワッタカラ、コレカラハ「キュアニコタイン」ト名乗ルデゴザル」
ピュアストロベリー「本当に正気かこいつ!?」
アクロレーン「さあ行きなさい、ニコタイン!」
アクロレーン「目の前にいる偽物の魔法少女を駆逐するのです!」
究極魔法少女ニコタイン「グゴアアアアアア!!!!!」
ピュアストロベリー「ううう・・・!」
ピヨりん「おいストロベリー。この期に及んでまさか戦いたくないとか言わねえよな?」
ピュアストロベリー「そりゃ・・・戦いたくなくなんかないよ、本当は!」
ピュアストロベリー「でもわたし、戦わなきゃ」
ピュアストロベリー「いつもわたしの強さを信じてくれたニコタインに、私が返せるのは・・・闘うことだけだから!!」
ピュアストロベリー「いくよ!ピヨりん!」
ピヨりん「おうよ!!」
ピヨりん「カスタードパワーのチャージは任せとけ!!」
ピュアストロベリー(必要とはわかってるけど、緊張感ねえなぁ・・・)
ついに始まった、「スウィーツ・パワーvsエクスタシー・パワー」の最終決戦!
二人の勝負の行方は!?
そしてこのゲーム小説は本当にあと二話でまとめられるのか!?
知ってたら、誰か教えてください。(泣
──続く
〇華やかな広場
ピュアストロベリー「ついに始まったニコタインとの決戦!」
ピュアストロベリー「待っててニコタイン!今助けてあげるから・・・!」
究極魔法少女ニコタイン「ま、焦ることはないでござるよ、これはこれでかっこいいでござるのでw」
ピュアストロベリー「フツーに話しかけんなバカ!」
ピュアストロベリー「次回、「覚悟完了!ピュアストロベリーvs究極魔法少女ニコタイン」!」
究極魔法少女ニコタイン「ストロベリーどの〜待ってくれでござるよ〜」
ピュアストロベリー(もう別に助けなくてもいいか・・・)
ニコタインの「最高の気分」が独特すぎて敵味方誰もついていけてない……笑
そしてピヨりんの守備範囲の広さに笑いました☺︎
残り2話でも3話でも何話でも追いかける所存です👍
いやぁ、おばあちゃんの台詞でハッとなり、なんか、今後のキーマンになるんじゃないかとか勝手に思っております!!!!!
いやぁ、でもコールタール達のくだりも胸熱ですし、クライマックスに近づいてますね😭
次回も楽しみにしております✨
ニコタインの魔法少女化は、どのかわいいキャラ素材を使うのだろうと考えていましたが、まさかのサプライズでした。笑
これまで戦ってきた敵が○○になるのも、最終決戦らしく胸熱展開でした^^
残り2話(多分…?)、楽しみにしています!