ニコ☆イチ↑

Too Funk To Die

第十一話 知られざる過去!ピヨりんとアクロレーン!(脚本)

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〇華やかな広場
  私、甘宮苺果(あまみや いちか)中学一年生!
  魔法少女、「ピュアストロベリー」の正体なんだ!
  ピヨりんと合体した「カスタード☆フォーム」の力が炸裂!
  なんとかめるちゃんを正気に戻せたけど──
  ブループリンの正体、副流會の怪人アクロレーンがニコタインを連れ去っていった!?
  一体何の目的で・・・?

〇黒背景
  将来の夢は、人々に夢と希望を与える魔法少女。
  そんな風に思っていた時期が、私にもありました、とさ。
  でも、月日は流れ・・・

〇古いアパート
???「聞いた?奥さん」
???「生柄さんちの話!」
???「聞いた聞いた!」
???「かわいそうにねえ、旦那さんは他に女作って逃げちゃって」
???「しかも奥さんは心労で入院して、めるちゃん一人きりなんて・・・」
める「・・・・・・」
「あっ!?」
める「・・・こんにちは」

〇アパートのダイニング
める「ただい、ま・・・」
テレビの声「今日の特集は、今街で話題のあの魔法少女!」
める「?」

〇遊園地の広場
リポーター「遊園地の怪人をサクッと倒した、ピュアストロベリーさんでーっす!」
ピュアストロベリー「いやー、あはははは!」

〇アパートのダイニング
める「!!」
テレビの声「すごい人気ですよね、向かう所敵なしですか!?」
テレビの声「いやー、私なんてまだまだですよー、あはははは、はははは」
める「・・・・・・」
める(なんなの、こいつ・・・)
める(私はこんなに苦しんで、なりたくても魔法少女になんて絶対なれないのに)
める(こいつはこんなにヘラヘラと、魔法少女になって・・・愛されて・・・!!)
める「許せない・・・!!」
???「その気持ち、大切にしてほしいですねぇ」
める「誰!?」
ブループリン「ワタクシはあなたの味方です」
める「魔法、少女・・・?」
ブループリン「ワタクシの相棒になって──」
ブループリン「あの小娘の人気を、根こそぎ奪ってあげたくありませんか?」

〇可愛い部屋
める「はっ!?」
める「はあ、はあ、・・・夢・・・?」
???「あーもう、やめろこのクソヒヨコ!」
苺果「これはめるちゃんにあげるお菓子なんだから!」
苺果「アンタさっき散々食ったでしょ!?」
ピヨりん「ケチくせーな、いいじゃねーかよ〜」
める「苺果、ちゃん・・・?」
苺果「あ、めるちゃん!目が覚めた!?」
苺果「大丈夫!?体、痛いとことかない?」
める「う、うん・・・ありがと・・・」
ピヨりん「エクスタシー・パワーの浸透が浅かったのが幸いしたな」
ピヨりん「もうちょい遅かったら、危なかったぜ」
苺果(こいつ、さんざん引き伸ばそうとしてたくせに、よくも抜け抜けと・・・)
める「・・・・・・」
める「・・・どうして?」
苺果「えっ?」
める「どうして私を助けたの!?」
苺果「どうしてって・・・」
める「表では友だち面してるけど、私はアンタの敵なんだよ!?」
める「ヘラヘラ魔法少女やってるアンタが大っ嫌いで!」
める「アンタの人気を奪って弱体化させて!」
める「それで満足っていう、そういう奴なんだよ私は!!」
める「なのに、なんで・・・なんで・・・!!」
苺果「・・・・・・」
苺果「・・・あのさ」
苺果「私、何でめるちゃんがアクロレーンの仲間になったのかはわかんないけど・・・」
苺果「その理由が何だろうと、私はやっぱり放ってはおけないよ」
める「なんで・・・!!」
苺果「だって私、魔法少女だもん」
める「!!」
苺果「戦ってる時、めるちゃんの声・・・たくさん聞こえたよ」
苺果「「苦しい」って声とか、「助けてほしい」って声・・・」
苺果「そんな人を放っておくなんて、魔法少女にできるはずないよ」
める(そっか・・・私・・・)
める(私は・・・本当の意味で・・・魔法少女には、なれてなかったんだ・・・)
ピヨりん「クカカカカ、おめえさんの負けだな!」
ピヨりん「それもこれも、こいつをここまで育てた俺様のおかげってわけだ」
苺果(マジでおめーは何もしてねーだろ!)
苺果「・・・って言うかさ、ピヨりん」
苺果「アンタ先週の次回予告で、アクロレーンはお兄ちゃんだって言ってたけど・・・」
苺果「どゆこと?」
ピヨりん「どゆこともなにも、言葉通りの意味だぜ」

〇黒背景
  副流會の新人怪人、「アクロレーン」
  そしてバケプリの片割れ、「ブループリン」
  こいつらは同一人物だが、さらにその正体は別にある
  それが、俺の兄貴にして、ピヨピヨランド第一皇子
  マフォメット・コケコケール・ジョナサン座右衛門太郎14世だ

〇可愛い部屋
ピヨりん「通称「コケたん」だ」
苺果(もうツッコむ気も失せるわ・・・)
ピヨりん「ピヨピヨランドでは、スウィーツ・パワーの妖精の座を、長の一族が代々受け継ぐ」
ピヨりん「事が起こったのは、まさにその受け継ぎの儀式でのことだった・・・」

〇未来の都会
  ──数年前
マステスさん「ピヨピヨランド万歳!」
ウステスさん「王子様たちかっこいいー!!」

〇SHIBUYA SKY
  俺は、スウィーツ・パワーの妖精には、兄貴がなるものと思っていたし
  本人もそう信じて疑わなかっただろう
  しかし──
コケたん「どういうことだ、ぶろいらのジジイ!」
コケたん「もう一度言ってみろ!」
ぶろいら様「何度言っても同じじゃ」
ぶろいら様「スウィーツ・パワーの妖精は、ピヨりんになってもらう」
ピヨりん「ん?」
コケたん「なんだよそれ!?」
コケたん「兄の俺ではなく、よりによってそんなやる気のない弟に・・・」
ピヨりん「本当だよ、ちょーめんどくせえわ」
ぶろいら様「お主はすこしはやる気を出せんのか・・・」
ぶろいら様「とにかく、もう元老院で決まったことじゃ」
ぶろいら様「スウィーツ・パワーの妖精は、ピヨりん!これは覆せん!!」
ぶろいら様「皆のもの、新たなスウィーツ・パワーの妖精に盛大な拍手を!!!!」

〇未来の都会
「ピヨりんサマー!!」
「カネ払えー!!」

〇SHIBUYA SKY
コケたん「ち、ちくしょう・・・!!」
ぶろいら様(これでよい・・・)
ぶろいら様(ワシとて心苦しいが、世界の平和のためじゃ)
ピヨりん「何キレてんだあいつ」
ぶろいら様「お主はもう少し人の心がわかるようにならんとな・・・」

〇可愛い部屋
ピヨりん「それから兄貴は俺たちの前から姿を消した──」
ピヨりん「次に現れた時、やつはエクスタシー・パワーを盗んでいったってわけだ」
める「そんなことが・・・」
苺果(絵面が特殊すぎてついていけない・・・)
苺果「で、それでなんでニコタインをさらってくのよ!?」
ピヨりん「奴はとにかく俺に対抗意識を燃やしていた」
ピヨりん「テキトーでも基本なんでもできちゃう天才型の俺に比べて、やつは努力型だったからな」
苺果(自己評価マシマシぃ・・・)
ピヨりん「俺が生み出した魔法少女より、自分の魔法少女の方が強いことを証明したいんじゃね?」
苺果「じゃあ、ニコタインは・・・!」
ピヨりん「エクスタシー・パワーを、これでもかとキメられるだろうな」
苺果「ええーっ!?」
苺果「た、大変だよそれは!そんなことになったら手をつけられなくなっちゃう!」
苺果「早く連れ戻さなきゃ!」
苺果(っていうかなんであいつがヒロインみたいな扱いになってるんだよ!)
ピヨりん「しかし、場所がわかんね~だろ」
苺果「あっ・・・」

〇可愛い部屋
ニコタイン「副流會のアジトは神出鬼没」
ニコタイン「常に位置が変わるから、某にも今どこにあるかわからんでござる」
苺果「ええーっ!?」

〇可愛い部屋
苺果「そういえば、そんなことニコタインも言ってたっけ・・・」
苺果「一体どうしたら・・・!!」
苺果「な、なにこの音?」
???「モッキイイイイ!!」

〇店の入口
「モッギモギモギイイイイイ!!!!!!」

〇通学路
「モギ!モギ!モギ!モギ!」
「モギ!モギ!モギ!モギ!」

〇おしゃれなリビングダイニング
苺果「な、な、な・・・!!」
苺果「なにこれー!?」
苺果「大量のスモーキーが、家に近づいてくる!?」
ピヨりん「ヒュー、兄貴のやつやるじゃん!」
ピヨりん「完全に副流會を掌握してやがんの」
苺果「喜んでる場合か!?」
苺果「ま、まさか私を狙って・・・?」
める「ううん、ただの足止めだと思う。ニコタインを完全に操るまでの・・・」
める「アクロレーンが「最強の魔法少女」を証明するのなら──」
める「ニコタインを苺果ちゃんと戦わせないと、困るもの」
苺果「でもこのままじゃ家がめちゃくちゃにされちゃう!」
苺果「と、とにかく戦うしかないよ!」
める「ダメだよ苺果ちゃん!」
める「ここで立ち止まってたら、アクロレーンを止められなくなっちゃう!」
ピヨりん「そうだ、家なんてど〜でもいいじゃねーか」
ピヨりん「兄貴のことを止めるのが先決じゃね?」
苺果「どうでもよくない!」
苺果「この家はお母さんの大切なお店なんだよ!」
苺果「絶対私が守らなくちゃ!」
める「苺果ちゃん・・・」

〇店の入口
スモーキー「モギモギィ!!」
スモーキー「モッギィ!!」
スモーキー「モッギ・・・」
「?」
「モッギイイイイイイイ!!!!」
ピュアストロベリー「はあ、はあ・・・」
ピュアストロベリー「ああー!お母さんと一緒に書いた看板がー!!」
ピュアストロベリー「何てことするの・・・!!許せない!」
ピュアストロベリー(で、でもこれは・・・)
「モギモギモギィ!!!!!!」
ピュアストロベリー「ちょっと多すぎじゃない〜!?」
スモーキー「モギ?」
「モギイイイイイイ!?」
ピュアストロベリー「えっ!?」
ピュアストロベリー「今の攻撃は・・・」
???「おーほっほっほ!!」
レッドプリン「そんなにティファニーで朝食をキメてたら、日が暮れてしまいますわよ?」
ピュアストロベリー「めるちゃん・・・」
ピュアストロベリー「だ、ダメだよ!!まだエクスタシー・パワーのダメージが残っているはずなのに・・・」
レッドプリン「あの程度、ダメージに入りませんわ」
レッドプリン「それに・・・」
スモーキー「モギィ!!」
スモーキー「モギュウ・・・」
レッドプリン「あなたには借りを返さないと行けませんもの」
ピュアストロベリー「か、借り?」
レッドプリン「森の中の一軒家」
ピュアストロベリー「えっ?」
レッドプリン「エクパワに侵されて朦朧としていた私と、苺果ちゃんが出会ったところ・・・」
レッドプリン「あの家に、副流會のアジトへとつながるワープホールがありますわ」
ピュアストロベリー「!!」
レッドプリン「ここの足止めは引き受けるから、早くお行きなさい!!」
ピュアストロベリー「でも・・・!」
ピヨりん「デモもストもねえ!!」
ピュアストロベリー「急に出てきてキレ散らかさないでよ、ピヨりん」
ピヨりん「おめーがグタグダいってっからだろうが」
ピヨりん「さっさと行くぞ!!それともレッドプリンを信じられねえのか?」
ピュアストロベリー「・・・・・・」
ピュアストロベリー「・・・また、会えるよね?」
レッドプリン「・・・あなたの心がけ次第、ですわね」
ピュアストロベリー「・・・行こう、ピヨりん!」
ピヨりん「おうよ!」
レッドプリン「・・・行きましたわね」
レッドプリン「ぐふっ!」
レッドプリン「ハア、ハア・・・たとえこの身が朽ち果てようと──」
「モッギイイイイイイ!!!!!!!」
レッドプリン「苺果ちゃんの大切なものには、指一本も触れさせませんわ!!」
レッドプリン「来い、スモーキイイイイイイイ!!!!!!」

〇魔法陣のある研究室
  一方、その頃──
ニコタイン「ぐあああああー!!」
アクロレーン「クククク、ずいぶんいい声で泣くじゃあありませんか!!」
アクロレーン「もっと苦しみなさい!」
アクロレーン「そして、内なる本能の声に身を任せるのです!!」
ニコタイン「うぐああああああああーーーー!!!!!」
アクロレーン「まもなく、まもなくです!!私の悲願がはたされる!!」
アクロレーン「さあ世界よ、刮目しなさい!!」
アクロレーン「最強の魔法少女の、誕生です!!」
  ──続く

〇華やかな広場
ピュアストロベリー「いよいよ副流會アジトに乗り込んだ私たち!」
おばあちゃん「ふぉっふぉっふぉ、よく来たねえ」
ピュアストロベリー「え、このおばあちゃん何・・・?」
おばあちゃん「なにって・・・ここはワシの家じゃからのう」
ピュアストロベリー「ボケたおばあちゃんが迷い込む、悪のアジトってどういうこと・・・?」
ピュアストロベリー「次回、「進め、副流會地下アジト!」」
おばあちゃん「次回も、すとろべりべり💛はっぴーじゃぞい」
ピュアストロベリー「完璧に言えてる・・・!おばあちゃんすごい!」

次のエピソード:第十二話 突入!副流會地下アジト!!

コメント

  • 今回のバランス感すごいてすね、真面目な顔をして冗談を言われ続けてるという錯覚に陥りました。
    本筋を語りつつギャグを交えていく、笑った方がいいのか、真面目に聞いた方がいいのか、感情の持って行き方に困るような話でした。
    面白かったです。

  • メルチャァァアアァァン!!!!!

    やっぱり私の(皆の)ニコタイン様は、ヒロインだったんですね…
    最強の魔法少女が出来上がってしまう…
    つまり…

    これはもう日曜日にバスタオルの準備をしておかねば!!!!!

  • 「ここはオレに任せて先に行け!」じゃないですか! はい! 大好物です! 激アツです!

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