〇華やかな広場
　　わたし、甘宮苺果（あまみや いちか）、中学一年生！
　　魔法少女「ピュアストロベリー」の正体なんだ！
　　同級生のめるちゃんが・・・
　　まさか、レッドプリンの正体だったなんて！
　　でも、絶体絶命のピンチに、ニコタインとピヨリンが現れた！

〇幻想空間
　　レッドプリンをニコタインに任せて、私たちは修行のため「ピヨピヨランド」に行くことに──!?
ピヨりん「さあ着くぞ！歯ぁ食いしばれぇ!!」
　　わたし、どうなっちゃうのー!?

〇黒背景
ストロベリー（う・・・うう・・・）
ストロベリー（あれ、私・・・）
ストロベリー（そうか私、ピヨりんに連れられて、ピヨピヨランドに・・・）

〇大きいショッピングモール
ピュアストロベリー「・・・・・・」
ピュアストロベリー「はっ？」
ピヨりん「ここが俺の故郷、ピヨピヨランドだ」
ピュアストロベリー「ここがって・・・」

〇未来の都会

〇大きいショッピングモール
ピュアストロベリー「バカ言ってんじゃねえよ・・・」
ピュアストロベリー（読者の予想を裏切ればなんでも良いわけじゃねえんだぞ！）
ピヨりん「さっそくだが、会わせたい奴がいる」
ピヨりん「着いてこい」
ピュアストロベリー「あ、ちょっと!?」

〇謎の施設の中枢
　　ピヨピヨランド中枢・飛天の間──
ピュアストロベリー「あのさぁ・・・」
ピヨりん「んだよ、文句でもあんのか」
ピュアストロベリー（大ありに決まってんだろ・・・なんだよこの怪しい施設・・・）
ピュアストロベリー「誰がいんの、こんなところに」
ピヨりん「ぶろいら様。ピヨピヨランドを束ねる長だ」
ピュアストロベリー「ぶろいら様・・・？」
ピュアストロベリー（あ、わかった！）
ピュアストロベリー（どうせニワトリのキャラでも出てくるんでしょ、捻りがないなぁ）
ピヨりん「おい、ぶろいらのジジイ！連れて来たぞ魔法少女を！」
　　シャーッシャッシャッシャッ!!
？？？「シャアアアアアアー!!」
ピュアストロベリー「ぎゃあああああー!!??」
ピュアストロベリー「お、お、・・・お助けぇ!!」
？？？「シャッシャッシャッ!!」
？？？「お嬢ちゃん、いい反応するのぅ」
ピュアストロベリー「えっ・・・」
ぶろいら様「そう、このワシこそがぶろいら様！」
ぶろいら様「ピヨピヨランドを束ねる長である！」
ピュアストロベリー「いや何も怖さ緩和されてないから!!」
ピヨりん「相変わらず暇そうでいいなジジイ」
ぶろいら様「暇とはなんじゃピヨりん」
ぶろいら様「ワシとて人間界の情報は絶えず収集してあるのじゃぞ、「これ」で」
ピュアストロベリー「「これ」？」
ピュアストロベリー（週刊誌レベルかよ・・・）
ぶろいら様「コホン。確か、新たな力を得る修行のために、ここへ来たのじゃったな？」
ピュアストロベリー「ねえ、この人大丈夫？ピヨりん・・・」
ピヨりん「我慢しやがれ、新しい力を得るためにはこのジジイを頼るしかない」
ぶろいら様「どれ、そのためにはこのピヨピヨランドの歴史を紐解かねばならんのだが・・・」
ピュアストロベリー「いやそんなの紐解いてる時間ないから！」
ピュアストロベリー「あのね、私の相棒が私の代わりに戦ってるの!!」
ピュアストロベリー「しかもその相手は私の同級生なんだけど敵で、でも魔法少女であやつられてて、それでそれで──!!」
ぶろいら様「少しは落ち着かんかお嬢ちゃん」
ぶろいら様「言ったろう、ワシはすべてわかっておると」
ピュアストロベリー「ほ、本当に？」
ぶろいら様「本当だとも」
ぶろいら様「東京オリンピックの顛末は大変残念なものじゃった」
ピュアストロベリー「いつの話してんだよ!?」
ピュアストロベリー「もうなんでも良いからとにかく早く修行させて！」
ぶろいら様「最近の子はせっかちじゃのう・・・」
ぶろいら様「まあよい、二人とも着いてまいれ」

〇近未来の闘技場
ピュアストロベリー「ここは・・・？」
ぶろいら様「特に意味はないが、ちょっと広い場所に来てみたのじゃ」
ピュアストロベリー「意味ねえのかよ!?」
ぶろいら様「さて、これからお主らには・・・」
ぶろいら様「ストロベリーパワーに連なる第二のパワー「カスタードパワー」を会得してもらう」
ピュアストロベリー「カスタードパワー!?」
ぶろいら様「うぬ。この力の重要な点は、お主たちの心を同調（シンクロ）させ、一つになるところにある」
ピヨりん「ちぇー、こいつと一緒にやんのか〜」
ピュアストロベリー（なんで私がそんな風に言われなきゃいけないの!?）
ピュアストロベリー「なんか癪に触るけど仕方ない！力を得るためなら、なんでもするよ!!」
ぶろいら様「しかし簡単なことではないぞ。二人の意識を完全に同調するのだからな」
ぶろいら様「シンクロ率を5840ペネロペネロまで上げねばならんのだ」
ピュアストロベリー「ピンとこねえなぁ・・・」
ぶろいら様「まずはお前たちの今の同調率が何バルマンデールか測ってみよう」
ピュアストロベリー「単位さっきと変わってない!?」
ぶろいら様「さあ、目を閉じてお互いのことを想うのだ」
ピュアストロベリー「こ、こう・・・？」

〇魔法陣2
ピヨりん「なんかよくわかんね〜苦味と、なんかよくわかんね〜辛味がなんかあれしててあれだわ」
ピュアストロベリー「なに、これ・・・」
ピヨりん「死んでもバケプリに負けんじゃねーぞ」
ピュアストロベリー「ピヨりんの記憶が、流れ込んでくる・・・？」

〇メイド喫茶
メイドさん「萌え萌えキュ～ン💛」
ピヨりん「あ゛あ゛～やっぱ最高～！」
ピュアストロベリー「・・・・・・」

〇ホストクラブ
ピヨりん「よ～し、ドンペリもう一本開けちゃうぞ～！」
「きゃあ～、カッコイイ～!!」
ピュアストロベリー（こいつの記憶、ロクなのねえな・・・）

〇魔法陣2
ピュアストロベリー「なにこれ、頭が・・・ピヨりんとの意識が・・・」
ピュアストロベリー「流れ込んできて、止まらない!!」
ピヨりん「コイツァ・・・エモいぜ・・・」
ピュアストロベリー「きゃああああー!!!」

〇近未来の闘技場
ぶろいら様「ぬおっ!?このパワーは!?」
ピュアストロベリー「っぷはーっ!!苦しかったぁ!!」
ピュアストロベリー「・・・えっ？」
ピュアストロベリー「ええーっ!?な、なにこれ!?」
ぶろいら様「おお、これこそまさに、妖精と魔法少女の力が合わさった姿!!」
ぶろいら様「「ピヨピヨりんりん☆大爆発！フォーム」である!!」
ピュアストロベリー「名前だっせえ・・・」
ピュアストロベリー「で、でもこれで、修行の第一段階は完了ってこと!?」
ピュアストロベリー「次はこの力を使いこなす修行だね!?」
ぶろいら様「いや、それで終わりじゃ」
ピュアストロベリー「えっ」
ぶろいら様「その姿になれさえすれば、自由自在にカスタードパワーを使えるじゃろう」
ピュアストロベリー「あ、そうなの・・・」
ぶろいら様「本来この同調にかなり時間が掛かるからのう」
ぶろいら様「よほどお主らは相性がよかったんじゃの！」
ピュアストロベリー「ぜんぜん嬉しくない・・・」
ピュアストロベリー「あれ？」
ピュアストロベリー「きゃあっ!?」
ピヨりん「は～やっと戻れたぜ」
ピュアストロベリー「変身が解けちゃった!?」
ぶろいら様「まあ、こんなところか」
ぶろいら様「その姿は非常に強い力を秘めている分、持続時間が短い」
ぶろいら様「ここぞという時に取っておくのがよいだろうな」
ピュアストロベリー「お約束だけど、不安が残るなあ・・・」

〇謎の施設の中枢
ぶろいら様「さて、なんか意外に早く修行終わってしまったようじゃし・・・」
ぶろいら様「自習にするけど、教室の外には出てはいかんぞ？」
ピュアストロベリー「授業早く終わっちゃった先生か!?」
ピュアストロベリー「ってあれ？ピヨりんは？」
ぶろいら様「とりあえずガールズバーに繰り出したぞい」
ピュアストロベリー（あいつマジで一回シメる・・・）
ピュアストロベリー「ってかどうでもいいから早く元の世界に戻して！」
ピュアストロベリー「大変なことになってるんだってば！」
ぶろいら様「まあ落ち着かんかお嬢ちゃん」
ぶろいら様「お前たちの世界に起きていることについて、少し話しておきたいこともあるんじゃ」
ピュアストロベリー「話しておきたいこと・・・？」
ぶろいら様「うむ」
ぶろいら様「お主のお友達、レッドプリンを蝕んでいる力は──」
ぶろいら様「元々このピヨピヨランドにあったもの、ということについてじゃな」
ピュアストロベリー「!!」
ピュアストロベリー「ど、どういうこと!?」

〇未来の都会
ぶろいら様「かつてこの世界には、あまりに強大なために封印された、二つの力が存在しておった」
ぶろいら様「その一つが、「エクスタシー・パワー」」
ぶろいら様「人々の恨み、つらみ。そう言った負の感情を増幅する──」
ぶろいら様「まさに陰の力と言えよう」
ピュアストロベリー「負の感情・・・！」

〇廃墟の倉庫
レッドプリン「ワタシノキモチガ、ワカッテタマルカアアアアア!!!!」
ピュアストロベリー「めるちゃん・・・!?」

〇謎の施設の中枢
ピュアストロベリー「まさか、めるちゃんは・・・！」
ぶろいら様「うぬ。おそらくこのエクパワに毒されたものと見て良いだろう」
ピュアストロベリー（略し方軽ぅ・・・）
ぶろいら様「しかしこの力、ただ負の感情を利用するだけではないのじゃ」
ピュアストロベリー「ど、どういうこと・・・？」
ぶろいら様「気持ちがいいんじゃ、この力は」
ピュアストロベリー「はっ？」

〇炎
ぶろいら様「この力に侵された者は、何ともいえぬ幸福感や全能感を得て──」
ぶろいら様「一時、恐ろしいまでの力を発揮する」
ピュアストロベリー（そういえば、ザコさんもそんなこと言ってたっけ）
ぶろいら様「しかしそれは一時期だけのまやかし」
ぶろいら様「時が過ぎればその反動で、全身を際限のない苦しみが襲うであろう」
ピュアストロベリー「!!」
ぶろいら様「そしてそれを解消するため、さらにエクパワを求めるようになり・・・」
ぶろいら様「最後には陰の力に全てを支配された、廃人へと化してしまう」
ピュアストロベリー「そ、そんな・・・!!」

〇謎の施設の中枢
ピュアストロベリー「め、めるちゃんが廃人に・・・!?」
ピュアストロベリー「ダメだよそんな！早く助けなきゃ!!」
ぶろいら様「・・・運命とは、本に数奇なものじゃ」
ぶろいら様「お主という魔法少女は、エクパワに囚われた者を救うためにおる」
ピュアストロベリー「えっ・・・？」
ぶろいら様「言ったじゃろう、伝説の「二つの力」と」
ぶろいら様「エクパワが暴走した時に、それを止めるために生み出された力・・・」
ぶろいら様「それこそが、お主に与えられた「スウィーツ・パワー」じゃ」
ピュアストロベリー「!!」

〇果物
ぶろいら様「「スウィーツ・パワー」は、甘味を得た時の恍惚感を力に変える、陽の力・・・」
ぶろいら様「これこそ、エクパワの依存性を打ち破るほどの浄化の力を秘めた力なのじゃ」
ピュアストロベリー「浄化の力・・・そうか、だからザコさんを元に戻せたんだ！」
ぶろいら様「第一段階「ストロベリーパワー」、第二段階「カスタードパワー」までは伝えられておるが・・・」
ぶろいら様「更なる力が秘められているとも言われておる」

〇謎の施設の中枢
ピュアストロベリー「ピヨりんがくれた力が、そんな大切なものだったなんて」
ピュアストロベリー（あいつ説明不足すぎだろ・・・全部初耳だったっつの！）
ぶろいら様「お主の小さな肩に、大変な重荷を背負わせてすまんのぅ」
ピュアストロベリー「あれ？」
ピュアストロベリー「封印されてたエクスタシーパワーは、何で私たちの世界にあるの？」
ぶろいら様「うむ。それは、この世界から持ち出した者がおったからに他ならない」
ぶろいら様「その者の名は・・・」
「助けてくれ〜!!」
ピヨりん「殺されるぅ〜」
ピュアストロベリー「ぴ、ピヨりん!?」
「今日こそ店のツケを払ってもらうわよ!!」
ピュアストロベリー（コイツお店の趣味悪ぅ・・・）
ピヨりん「ストロベリー！６万ダッサランド立て替えてくれ！」
ピュアストロベリー「だから単位がわからねえって！」
ピヨりん「と、とにかく逃げるぞ!!」
ピュアストロベリー「ちょ、ちょっと・・・！」
ピュアストロベリー「きゃああああー!!」
ぶろいら様「やれやれ、嵐のような奴らじゃったのぅ」
ぶろいら様「・・・頼むぞピヨりん、ストロベリー」
ぶろいら様「闇に堕ちた、ワシの孫を・・・救ってやってくれ」
ゴステスさん「おい」
ぶろいら様「えっ？」
ウステスさん「何しみじみしてんだよ！早く金払え!!」
ぶろいら様「ええ!?ワシがー!?」

〇空
　　一方、その頃──
ニコタイン「でいやあああああああ!!!!」
レッドプリン「グハァッ!?」
ニコタイン「ふ、貴様程度、ストロベリーどのの出る幕はな・・・」
レッドプリン「ウオオオオオ!!」
レッドプリン「ゼアラァっ!!」
ニコタイン「しまっ──!!」

〇土手
男子学生「チヨコ！俺、俺・・・お前のことが・・・！」
女子学生「ヒュウガくん・・・？」
「?」
「うわあああああ!?」

〇水中
ニコタイン（し、しまったでござる!!）
ニコタイン（水の中では、モード・ブラックデビルを維持できないでござる・・・！）
レッドプリン「ココガ、湿気タ煙草ニフサワシイ、オマエノシニバショダ・・・!!」
ニコタイン「・・・・・・」
ニコタイン「ちょ、ちょーっとだけでござるよ？本当にちょーっとだけ・・・」
ニコタイン「ピンチかも、でござる」
　　──続く

〇華やかな広場
ピュアストロベリー「ピヨピヨランドから戻ってきた私たち」
ピュアストロベリー「再度レッドプリンと対峙するも──」
ピュアストロベリー「そこに現れたのは、なぜか副流會のアクロレーン!?」
アクロレーン「キィーッヒッヒ、この時を待っていましたよぉ!!」
ピュアストロベリー「一体こいつの目的は・・・？」
ピュアストロベリー「次回、「浄化の力☆炸裂！そしてアクロレーンの思惑」」
ニコタイン「あの・・・一応、某もいるんで・・・」
ピュアストロベリー「ご、ごめんごめん！」