転生したら不倫して私を殺した元夫の娘になってた

セーイチ

第三話(脚本)

転生したら不倫して私を殺した元夫の娘になってた

セーイチ

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〇工房の倉庫
道哉「姉さん、本当に僕が社長で良いのかな?」
瑠衣「今更何言ってんの」
瑠衣「父さんの最後のお願い、聞いてあげるんでしょ?」
道哉「それは、そうだけど・・・」
瑠衣「私も手伝うから、心配しなくても大丈夫」
道哉「でも・・・」
瑠衣「ふぅ・・・」
瑠衣「ほんと道哉は勉強出来るくせに、それ以外はダメダメよねぇ」
道哉「うぅ・・・」
瑠衣「わかってる、それは道哉が底抜けに優しいから」
瑠衣「でも社長として、組織と従業員を護るにはそれだけじゃダメ」
瑠衣「だから道哉が社長として一人前になるまで、私も支えるから」
道哉「姉さん・・・」
瑠衣「父さんと母さんの残したコノ工場、姉弟で頑張って盛り上げて行きましょう!」
道哉「うん!」

〇工房の倉庫
八千流「久しぶりだなぁ」
八千流「駅にして三つの距離だけど、思い出さなかったら一生来る事はなかっただろうね」
八千流「こんな形で実家に帰る事になるとはなぁ」

〇工房の倉庫
  私の、瑠衣の実家は小さな工場を経営している
  規模は小さいが製品の質は良く、取引相手からの評判は上々だった
  下町ロ〇ット的な物だと言えば良いだろうか
  ココに私の・・・瑠衣の弟、道哉が居る筈だ
  両親の死後、社長に就任した道哉が

〇工房の倉庫
八千流「アレ?」
八千流「機械の駆動音が聞こえる」
八千流「土曜日は定休日だった筈なのに・・・」
道哉「こんにちは」
道哉「こんな所で遊んでると危ないよ」
八千流「・・・道哉」
道哉「家に何かご用かな?」
八千流「う・・・」
道哉「え!?ちょ、ちょっとどうしたの?迷子?」
八千流「うぅ・・・」
道哉「えっと・・・参ったなぁ」
道哉「と、取り合えず落ち着こう!ね?」
道哉「そうだジュースとか飲む?」
八千流「・・・うん」

〇校長室
  変わってないな
  相変わらず整理整頓は徹底されてる
  父が社長をしていた時と変わらない
道哉「はい、どうぞ」
八千流「ありがとうございます」
道哉「それで君は・・・」
八千流「あ、突然泣いちゃってごめんなさい」
八千流「私、明石八千流と言います」
道哉「明石?ひょっとして、優さんの・・・」
八千流「はい、娘です」
道哉「そっか、お子さんが居るとは聞いてたけど・・・」
道哉「初めまして、遠野道哉です」
道哉「一応、この工場の社長やってます」
八千流「初めまして、明石八千流です」
八千流「一応、優と京華の娘をやってます」
道哉「ははは、八千流ちゃんは面白い事を言うね」
八千流「そうですか?」
  冗談のつもりは無いけどね
道哉「それで、今日は何のご用かな?」
八千流「はい、学校で「家族の仕事」をテーマにした作文を書く事になったんです」
八千流「調べた所、御社は父の会社と契約をしていると知りまして」
八千流「それで担当者である父の仕事ぶりをお聞きしたくて」
道哉「御社って、難しい言葉を知ってるね」
道哉「確かに君のお父さんとは懇意にさせて貰ってるし、契約に関しても助けて貰ってる」
道哉「でもお父さんの仕事なら、本人に直接聞いた方が良いんじゃない?」
八千流「第三者から見たお父さんの仕事ぶりが知りたいんです」
八千流「特に御社がネットで「プロの職人集団」と高評価されていたので」
八千流「是非、職人さんから見たお父さんの印象を聞かせて頂きたいと思いました」
八千流「連絡もせずに突然来ちゃって、ごめんなさい」
道哉「良いよ良いよ」
道哉「今日は土曜日だから、少しは余裕あるしね」
八千流「土曜日もお仕事してるんですね」
道哉「そうだね、以前は完全週休二日だったんだけど」
道哉「最近は経営も厳しくてね・・・って、八千流ちゃんにする話じゃないか」
八千流「最近は物価高等で、どこの会社も経営が苦しいと聞いてますが」
八千流「御社も同様の理由ですか?」
道哉「最近の小学生は、そんな事まで勉強してるんだ」
道哉「そうだね」
道哉「7年位前からかな、原材料費が急激に高騰していってね」
道哉「土曜日も工場を開けて、厳しい時は日曜日も・・・社員にも色々と我慢して貰って何とか回してる」
道哉「皆には苦労を掛けて、本当に申し訳ないと思ってるよ」
八千流「・・・」
道哉「あぁゴメンゴメン!」
道哉「こんな話が聞きたいんじゃないよね」
八千流「いいえ、遠野さんさえ良ければ教えてください」
八千流「これも社会勉強なので」
道哉「・・・あ、うん」

〇校長室
  そして私は道哉に工場の状況を詳しく聞いた
  話を聞けば聞く程、私は違和感を感じていた

〇校長室
八千流「つまり、原材料費の高騰が経営圧迫の大きな要因と言う事ですね?」
道哉「それだけとは言えないけど、一番の要因は・・・そうだね」
八千流「因みに、原材料の取引相手って何方ですか?」
道哉「あぁ、テレビでもCMしてる堀田コーポレーションって所だよ」
八千流「・・・その堀田さんとのお付き合いは長いんですか?」
道哉「8年くらいかな」
道哉「君のお父さんが紹介してくれてね、大手だし条件も良かったからお願いしたんだ」
道哉「当時、僕は唯一の家族を亡くしていてね」
道哉「落ち込んでいた時に優さんが励ましてくれて、新しい取引先の紹介もしてくれたんだ」
道哉「ただ大手とは言え、世界情勢には抗えなくてね」
道哉「少しずつ条件が厳しくなって・・・」
道哉「優さんには随分謝罪されたけど、それは優さんのせいじゃないし」
道哉「大手でさえこんな状況だから、元の業者さんだったら、家はとっくに潰れてたかも知れないし」
道哉「君のお父さんには感謝してる」
道哉「立派な人だと思うよ」
  実家は優の会社に商品を卸している
  前社長の父が、瑠衣と優が結婚した際に優の会社を優遇してくれたからだ
  そして今は原材料の購入先も、優の勧めで別の会社になっている・・・
八千流「あの・・・原材料費の高騰後、父の会社への卸値は変わりましたか?」
道哉「少しは考慮して貰ってるよ、でもそれ以上に原材料の方が高くて、採算的にはギリギリだね」
八千流「・・・」
八千流「あの、無理を言うかもしれませんが・・・」
道哉「うん、何?」
八千流「堀田コーポレーションとの契約書を見せて貰う事は出来ますか?」
道哉「えぇ!?」
道哉「流石にそれは無理だよ」
道哉「小学生には難しいと思うけど、社外秘って物が有るんだ」
八千流「・・・そうですよね」
桐谷「社長、失礼致します」
桐谷「?」
桐谷「御来客中でしたか、申し訳ございません」
道哉「いや、大丈夫だよ」
  誰だろう?
  私の知らない社員さんだな
道哉「この子は八千流ちゃん」
道哉「取引先の担当者の娘さんだよ」
道哉「家の工場を見学に来たんだ」
桐谷「左様ですか」
道哉「それで、何かあった?」
桐谷「あ、はい」
桐谷「現場で設備トラブルが有りまして、社長に確認をお願いしたいのですが」
道哉「わかった、スグに行く」
桐谷「宜しくお願い致します」
道哉「御免ね、ちょっと仕事に行ってくるよ」
道哉「何もないけどゆっくりしていって、帰る時は僕に声を掛けてくれるかな?」
八千流「わかりました、お忙しい時にすみません」
道哉「良いよ良いよ、ごゆっくり」
八千流「・・・さて」
八千流「勝手知ったる我が家だ、契約書の場所くらい知っている」
八千流「え~と、確かこの棚に・・・」
八千流「あった」
八千流「・・・何?コレ?」
八千流「・・・」
  私は契約書をスマホで撮影した

〇備品倉庫
八千流「忙しい時にすみませんでした、そろそろ帰ります」
道哉「あぁ、お相手できなくてごめんね」
八千流「いえ、大変勉強になりました」
道哉「また何時でも来て良いよ」
八千流「はい、ありがとうございます」

〇女の子の一人部屋
???「はい、小森商事です」
八千流「お世話になります、御社の商品で質問させて頂きたい事がございまして」
???「はい、どのようなご質問でしょうか?」
八千流「取り扱いの有る商品で、年間契約をした場合の金額なのですが・・・」
???「そちらですと、我が社の場合は・・・」
???「・・・」
八千流「なるほど、ありがとうございます」
八千流「検討させて頂きます」
???「はい、宜しくお願いいたします」
八千流「・・・」
八千流「やっぱり、おかしい」
  私は改めて実家と堀田コーポレーションとの契約書を確認した
八千流「高すぎる」
八千流「会社ごとに差はあれど、金額が違い過ぎる・・・」
八千流「まさか・・・」

〇工房の倉庫

〇女の子の一人部屋
八千流「まさか優・・・」
八千流「私だけじゃなくて、実家にまで・・・」

〇黒背景
  胸の奥が疼く・・・
  それが怒りか悲しみかもわからない・・・
  私の愛した男が・・・
  私だけじゃなくて残された家族をも謀ろうとしている?
  もしや、全て初めから計画されていた?
  それが真実なら・・・私は・・・
  私達の婚姻生活は・・・

〇女の子の一人部屋
八千流「確認しなきゃ・・・」
八千流「でも、堀田コーポレーションは大手」
八千流「電話で簡単に契約について話をしてくれるだろうか?」
八千流「やっぱり、子供一人じゃ限界がある」
八千流「真相を暴く為には、私だけの力じゃ無理だ」
八千流「・・・」

〇黒背景

〇女の子の一人部屋
八千流「・・・」
八千流「そうだ、両親が遺してくれた工場を守らなきゃ」
八千流「私達、姉弟の力で・・・」

〇工房の倉庫
  私は真実を知る為、そして実家を守る為に、更なる行動に出た
  しかし結論から言えば、それは私にとってパンドラの箱と言える物だった
  開かなければ、誰も傷つかなかったかも知れない
  しかし開けなければ、真相に辿り着く事は無かっただろう
  永遠に・・・

次のエピソード:第四話

コメント

  • わかりやすいです。複雑になりすぎると読者がついてこなくなる、という点は同意見です。
    そして凄く面白いです。
    八千流の思考過程がとても合理的なので、読んでいて頷きまくってます。僕が八千流なら、次は開示と助力かな。楽しみに読みます。

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