初恋の幼馴染を攻略せよ!

めぐる

芯が強い=モテ?(脚本)

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〇ファミリーレストランの店内
ケンジ「ありがとうございましたー」
店長「お疲れさま」
ケンジ「店長!お疲れさまッス!」
店長「この後みんなで飲みに行くんだけど、一緒にどうだい?」
ケンジ(うわー、めんどくせー)
ケンジ(いやいや、でも、コミュ力が大事だってこの前ゲームでも学んだはずだ。 大勢集まる場は苦手だけど、ここはチャレンジしてみるか)
ケンジ「ぜひ!行きます!!」

〇大衆居酒屋
社員「だぁぁからもう!別れてやったわ!!」
ケンジ「えっ・・・えーっと・・・」
  親の対面には、30歳の女性社員が座った。
  いつもは物腰柔らかでニコニコしているその人が豹変するのを、俺は目の当たりにした
店長「あー・・・すまん、この子酒飲むといつもこうだから。 しかも最近彼氏と別れたらしくて・・・」
社員「ほんっっと、優柔不断な男ってサイテー! 絶対アイツ、アタシと結婚する気なかったわ!!」
社員「結局いつまでも親に挨拶行こうとしないし、仕事が〜とか昇格試験が〜とか言い訳ばっかり! なのに給料上がってないんだよ!?」
ケンジ(女子ってすげぇ喋るな・・・口を挟む隙もねぇ)
社員「わかった!?だからアナタは、あーゆー男になっちゃダメよ!!」
ケンジ「はっ!はいぃぃぃ!!」
社員「男の魅力は潔さ!行動力!芯の強さ! アナタもねぇ〜、顔はまぁまぁだから今はいいかもしれないけど、女はそのうち見抜くわよ」
ケンジ「す、すみません・・・」
ケンジ(なんで俺謝ってんだ?)

〇汚い一人部屋
ケンジ「うぃ〜〜・・・っす」
ユウト「ど、どうしたんだよ!?」
ケンジ「いやー昨日バイトの飲み会でさー。 なんか一緒にいた女性社員が、結構酒飲む人で。 これが二日酔いってやつか・・・」
ユウト「へぇ、そういうの行くようになったんだな」
ケンジ「その人彼氏と別れたばっかりで、リアルな意見は聞けたと思う」
ユウト「それをゲームで実践しようってわけだな」
ケンジ「あぁ、ちょっと二日酔いがキツいけど、行ってくるぜ!」

〇大きな木のある校舎
ケンジ「男は潔く!行動力が大事!しっかりと芯を持つ!! よーし、頑張るぞ!」
ユリ「ケンジ、おはよー」
ケンジ「うおっ!ユリ!」
ユリ「今日朝礼で委員会決めだよねー。ケンジは何か立候補するの?」
ケンジ「うーん、特には、決めてないかなぁ」

〇教室
先生「はいそれじゃあ、学級委員に立候補する人ー?」
先生「いないのかー?」
先生「うーむ困ったな・・・学級委員が決まらないと、先に進まないぞー」
ケンジ「・・・はい!やります!!」
先生「おぉ、満場一致で決まりだな! それでは、これからの進行は任せるぞ」
ケンジ「はい! それじゃあ次は、交通安全委員を決めます! 立候補する人ー!?」
ケンジ「え、えっとー 誰かー」
  委員とか絶対嫌だよなー
  時間なくなるし。俺バイトしたいんだよね
  私バスケ部入ろうと思ってるから、部活と両立って無理じゃない?
  部活ガチでやりたいしさー
ケンジ「あーもうっ! 誰もやらないなら、くじ引きにするぞ!?」
  えーーー嫌だ!!
  ふざけんなよー!
ケンジ「誰も立候補いないんだから、仕方ないだろ!?」
ユリ「あっ・・・じゃ、じゃあ、私やるよ」
ケンジ「マジで!?」
ケンジ「サンキュー!助かったぜ!!」

〇教室
ケンジ「はぁー・・・レポート面倒くせぇ」
ユリ「ケンジ、遅くまでお疲れさまー。 学級委員のレポート?」
ケンジ「おう!ユリもこんな時間まで委員会?」
ユリ「うん、今会議終わったところ」
ケンジ「ところでさぁ・・・うちのクラス、正直まとまりなくね?」
ケンジ「これから体育祭や文化祭もあるし、もっとまとまりのあるクラスにしたいと思ってるんだけど」
ユリ「うーん、そうだね・・・みんな部活とかバイトやってるのもあるけど、ちょっと協調性はないよね」
ケンジ「やっぱり、そうだよな。 もっと色々俺から働きかけてみるかー」
ユリ「ケンジ、頑張ってて偉いよね」
ケンジ「えっ!? いやいや、俺はただ、もっとクラスの雰囲気が良くなればいいなってだけで」
ユリ「みんなやりたがらなかったのに、学級委員に立候補したのも、ケンジの優しさだよね。 きっとみんな、着いてきてくれるよ」
ケンジ「そ、そうかな!よし、頑張るぞ!!」
ユリ「それじゃ、私は先に帰るね。レポート頑張って!」
ケンジ(おぉー!これはかなり良い雰囲気じゃないか!?)

〇教室
ケンジ「それじゃ、今日は体育祭の出場種目を決めまーす!」
  アタシ放課後バイトあるから、練習とか必要ないやつでー
  俺この前部活でレギュラーになったから、怪我したら困るんだよなぁ・・・
ケンジ「・・・おいおい、みんな! もうちょっと、まとまっていこーぜ!」
ケンジ「部活やバイトもわかるけど、このクラスでやる行事は、もう二度とないんだぞ! みんなで青春の思い出作ろうぜ!!」
  ・・・まぁ、確かに。
  じゃあちょっとバイト減らすかなぁ
  やっぱり花形はリレー?
  うちのクラスで足速いの誰だっけ?
  あっ俺、一応陸上部で、この前県大会行ったんだけど
  えっマジ!?すごいじゃん!!
  じゃあ一人決まりでしょ。あとはー・・・
ケンジ(おっ、これは、みんなの意識が変わってきたぞ! 俺の一言がきいたかな!?)

〇グラウンドの水飲み場
  こうしてクラスの結束も強まり、体育祭で俺らは見事学年優勝を果たした
ケンジ「うおぉぉー!!やったー!!」
ユリ「すごーい優勝しちゃった!!」
  いやーこれもケンジのおかげだな!
  これからも頼むよ、学級委員長!
ケンジ「お、おう!任せとけって!!」

〇学生の一人部屋
  ステータスUP!
  
  コミュニケーション +5
  知識 +2
  筋力 +2
ケンジ「おぉー!すっげー、ステータスが上がる上がる!」
ケンジ「こうやって自ら動いて、リーダー的なポジションになると、周りからの評価も上がるんだな! 成長を感じるぜ!!」
ケンジ「いやーあのお姉さんが言ってたことほんと役に立つわ。 男は潔さ!行動力!芯の強さ!」
ケンジ「ゆくゆくは、生徒会長か!?俺ぇ〜!!」

〇教室
ケンジ「それじゃあこの前言ったとおり、文化祭の受付は、投票で決めるってことで意義なしだな?」
  はーい
ケンジ「集計結果は、女子はA子、B子、ユリの3人になりました!」
A子「・・・えっ!?」
ケンジ「男子は、A男、B男、C男の3人。 女子は午前中、男子は午後になります。 よろしくな!」

〇まっすぐの廊下
ユリ「ちょ・・・ちょっと、ケンジ!」
ケンジ「ん?どうした?」
ユリ「文化祭の受付のことなんだけど・・・ さすがにまずいんじゃない?」
ケンジ「何が?」
ユリ「だって、A子の彼氏って、B子の元彼だよ? そこ一緒にしたら気まずいんじゃ・・・」
ケンジ「そうだけど、投票で決めるって言ってみんな賛成しただろ? その結果なんだから、仕方ないじゃん」
ユリ「でも、結果知ってるのはケンジだけなんだからさ、そこは誤魔化しちゃうとか、なんか上手く・・・」
ケンジ「いや、それはできないよ。不正行為だろ?」
ユリ「まぁ、そうだけどー」
ケンジ「大丈夫だって! ユリもいるし、まさかあの二人も、おおっぴらに喧嘩したりとかないだろ!」

〇文化祭をしている学校
  ──とはいえ、文化祭当日、一応(気を使って)何度か受付に顔を出した
ユリ「パンフレットはこちらでーす!」
ケンジ「おぉー、お疲れさん! 受付やってくれてありがとうなー!」
「・・・・・・」
ユリ「あっケンジ!パンフレット残り少ないから、在庫持ってきてもらえるように生徒会の人に伝えてくれない?」
ケンジ「おう!行ってくるぜ!」

〇文化祭をしている学校
ケンジ「ユリ、お疲れさま!」
ユリ「ケンジ!まだ残ってたの?」
ケンジ「あぁ、学級委員だから、最後まで片付けやってたしな」
ユリ「私も交通安全委員で、最後に駐輪場の見回りしてたんだー」
ケンジ「そっか・・・あ、あのさ! もう終わりなら、一緒に帰らない?」
ユリ「うん。いいよ」
ケンジ(キタキターーー!!大チャンス! これは今日こそ告白だろー!!)

〇一戸建て
ユリ「すっかり暗くなっちゃったねー。 送ってくれてありがとう!」
ケンジ「あっ、待って・・・ユリ!」
ユリ「うん?」
ケンジ「俺、ユリのことがずっと好きだった。 よかったら・・・付き合ってくれないか?」
ユリ「ごめんなさい」
ケンジ「えっ・・・」
ユリ「ケンジは、いい人だと思うけど、恋愛対象としては見れないな」
ケンジ「なっ・・・なななな、なんで!?」
ユリ「うーん、ケンジって昔から、ちょっと頑固なところあるしなぁ。 こうと決めたら他の人の意見聞かないというか」
ユリ「なんかあのー・・・ うちのお父さんみたい」
ケンジ「そ、そんな・・・」
  GAME OVER

〇汚い一人部屋
ケンジ「あーーーもうっ!全然うまくいかん!!」
ケンジ「潔さと行動力と芯の強さを意識したら、頑固だって言われたんだが・・・」
ユウト「んー・・・ワンマンっぽく見えたのかね」
ケンジ「あっ!やべ、俺そろそろテスト期間だから、しばらく来れねーわ」
ユウト「俺もそうだわ。 どうした?今までテストなんか関係ねーって遊び回ってたじゃないか」
ケンジ「いやー、ハハ・・・ よく考えたら、ユリって俺より良い大学行ってるんだよな」
ケンジ「せめて就職の時までに、俺もステータス上げないと、相当厳しい戦いになるだろうからな」
ユウト「お、おう。ゲームと現実がごっちゃになってる気がするが、まぁ良い心がけだと思うぞ」
ケンジ「勉強して、しっかり体も鍛えて、バイトして金貯めて、見た目も磨くぞー!」

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