IかYouか

叶野遥

1:D(だいすきな) V(ビジュアルの) 彼氏(脚本)

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叶野遥

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〇黒
大和田 愛実「・・・・・・」
「る・・・流美・・・ どうして・・・」
大和田 愛実「もう・・・ どうでもいいよ・・・」
大和田 愛実「もう いらない」
「流美・・・ 流美ぃ!!」
  その日
  私は「あの人」の胸に
  ナイフを突き刺した

〇散らかった部屋
  3カ月前
五宝寺 悠太「じゃあ俺、飲みに行ってくっから」
大和田 愛実「うん」
五宝寺 悠太「ちゃんと片付けとけよ」
大和田 愛実「うん いってらっしゃい」
大和田 愛実「・・・・・・」
大和田 愛実「さてと」
大和田 愛実「散らかってるなぁ ちょっと来ないとすぐコレだわ」
大和田 愛実「〜♪」

〇整頓された部屋(ハット、靴無し)
大和田 愛実「・・・」
大和田 愛実「!!」
大和田 愛実「おかえり」
五宝寺 悠太「・・・なんだよこれ」
大和田 愛実「え?」
五宝寺 悠太「なんで靴も帽子も無くなってんだよ?」
大和田 愛実「だ、だっていらないものは捨てて良いって・・・」
五宝寺 悠太「はぁ!? 捨てただぁ!?」
五宝寺 悠太「ふざけんな 俺のコレクションだぞ!!」
大和田 愛実「きゃっ」
五宝寺 悠太「ホントにてめーは 何一つマトモにできない クズ女だなあ!」
五宝寺 悠太「返せ! てめーの命より大事なものだぞ!!」
大和田 愛実「ご、ごめんなさい まだ、まだ捨ててないわ」
大和田 愛実「隅にまとめてるから・・・ 元に戻せるから お願い 許して」
五宝寺 悠太「今すぐ戻せ! 五分以内だ!」
大和田 愛実「きゃっ」
大和田 愛実「ごめんなさい 今すぐに・・・」

〇整頓された部屋
五宝寺 悠太「・・・」
大和田 愛実「これでどうかしら?」
五宝寺 悠太「・・・」
大和田 愛実「・・・」
五宝寺 悠太「やりゃあできんじゃん」
大和田 愛実「よかった・・・」
五宝寺 悠太「じゃあ今日はもう帰っていいぜ」
大和田 愛実「あ・・・うん」
五宝寺 悠太「ああそうだ 昼間の昼飯代寄越せよ 1,500円」
大和田 愛実「あ、ちょっと待ってね」
大和田 愛実「はい」
五宝寺 悠太「ああ」
五宝寺 悠太「釣りはいらねぇな」
大和田 愛実「えっ」
五宝寺 悠太「ああ?」
大和田 愛実「な、なんでもないの それじゃね」
五宝寺 悠太「じゃあな 愛してるよ」
大和田 愛実「・・・うん!」

〇マンションの共用廊下
大和田 愛実「・・・ふぅ」
大和田 愛実「あっ」
大和田 愛実「もしもし、流美ちゃん?」

〇女性の部屋
愛崎流美「もしもし 遅い時間にごめんね」
愛崎流美「明日、仕事の後空いてる?」
愛崎流美「ちょっと父にプレゼント買いたくて、 愛実センスいいでしょ? 付き合ってほしいなって」

〇マンションの共用廊下
大和田 愛実「全然いいよ! 私にまかせて!」
大和田 愛実「じゃあ明日の夜、 空けとくね♪」
大和田 愛実「ふふっ 楽しみ!」

〇雑貨売り場
  翌日
愛崎流美「ごめんね、無理言っちゃって 助かっちゃった」
大和田 愛実「ううん、喜んでもらえるといいね!」
愛崎流美「ええ」
愛崎流美「・・・あ」
愛崎流美「これ、可愛くない?」
大和田 愛実「可愛い! ウサギっていいよね」
愛崎流美「・・・」
大和田 愛実「流美ちゃん? 二つも手に取ってどうするの?」
愛崎流美「お揃いにしよ 今日のお礼」
大和田 愛実「!!」
大和田 愛実「うん!」
愛崎流美「レジ行ってくるから外で待ってて」
大和田 愛実「はーい」

〇大きいデパート
大和田 愛実「~♪」
マダム「・・・・・・」
大和田 愛実「いたっ」
大和田 愛実「あっ」
マダム「まぁ!まぁまぁまぁ!」
マダム「アタクシの大切な皿は・・・」
マダム「なんてこと!! 割れているわ!!」
大和田 愛実「えっ その・・・」
マダム「あなた! なんてことをしてくれたの!」
大和田 愛実「で、でも私は動いてなかったし・・・」
マダム「アタクシが悪いとでも言うの!?」
大和田 愛実「・・・・・・」
マダム「弁償なさい! 一枚10万円の有田焼なのよ!」
大和田 愛実「そ、そんなお金は・・・」
愛崎流美「お断りします!」
大和田 愛実「流美ちゃん」
マダム「なによ、あなた」
愛崎流美「失礼します」
マダム「ちょ、ちょっと 触らないでよ」
愛崎流美「このお皿、割れ目の所に うっすらと接着剤塗ってありますね」
大和田 愛実「接着剤?」
マダム「な、なんのことかしら」
愛崎流美「ちょっと落としたら割れるように 軽くくっつけてあるだけだったんでしょう」
大和田 愛実「なんでそんなこと?」
愛崎流美「それに、そもそも有田焼のお皿は 「白い金」と称えられるほどの白色が特徴なんです このお皿、黄色ですよね」
大和田 愛実「え、じゃあ 有田焼じゃないの?」
愛崎流美「そうよ このオバサンの言ってることは嘘だわ」
愛崎流美「道端で当たり屋みたいなことやって 金を奪ってるんでしょ」
マダム「ア、アタクシ用事を思い出したわ・・・」
大和田 愛実「あっ お皿・・・」
愛崎流美「・・・・・・」
大和田 愛実「・・・・・・」
大和田 愛実「助けてくれてありがとう 流美ちゃん」
愛崎流美「まったく、アンタって子は ホントに危なっかしいんだから」
大和田 愛実「えへへ」
愛崎流美「ふふ」

〇テーブル席
店員「お待たせいたしました」
店員「ごゆっくりどうぞ」
大和田 愛実「いただきます!」
愛崎流美「愛実はスイーツ大好きね」
大和田 愛実「だって幸せな気持ちになるじゃない?」
大和田 愛実「(あむっ)」
愛崎流美「見てるこっちも 幸せな気持ちになるわ」
大和田 愛実「そういうこと言ってくれる 流美ちゃん 大好き」
大和田 愛実「今日も助けてもらっちゃったし」
愛崎流美「愛実くらい危なっかしいと 私じゃなくても助けたくなるわよ」
大和田 愛実「そんなことないよぉ 流美ちゃんが 特別優しいんだよ」
???「よぉ 愛実じゃねぇか」
「えっ?」
五宝寺 悠太「よっ」
大和田 愛実「悠太!」
愛崎流美「愛実、知り合い?」
大和田 愛実「あ、うん 私の彼氏の五宝寺悠太くん」
五宝寺 悠太「ども」
大和田 愛実「悠太 私のお友達の 愛崎流美ちゃん」
愛崎流美「はじめまして いつも愛実にはお世話になってます」
大和田 愛実「やだ! お世話になってるのは私だよ」
五宝寺 悠太「はは、 いい関係みたいだなお前たち」
五宝寺 悠太「ちょうど顔が見えただけだから 今日はすぐ退散します」
五宝寺 悠太「愛実、またな」
大和田 愛実「うん、またね」
愛崎流美「いい人と付き合ってるのね」
大和田 愛実「う、うん まあね」
???「えーちょっとそれって DVじゃないの?」
「!?」
女性2「でも、私が悪いんだから」
女性1「だからって殴っていいことにはならないわよ!!」
女性1「夏なのに腕を隠さなきゃならないくらい アザになるとか異常だし」
女性2「彼は根は優しい人なの ちょっと感情表現が下手なだけで・・・」
女性2「一緒にいて楽しいことも たくさんあるのよ そんなDVだなんて・・・」
女性1「あなたねぇ・・・ それ、完全に洗脳されてるわよ」
女性2「・・・・・・」
女性1「考えてもみなさいよ 本当に好きな相手だったら いつでもお金負担させたり 家のこと全部世話させたり」
女性1「あまつさえ 気に入らないことがあれば 殴るなんてことはしないわ 絶対に!」
女性1「好きな人なら 大事にしたいって思うのが普通でしょ!?」
大和田 愛実「・・・・・・!!」
愛崎流美「愛実? どうしたの」
大和田 愛実「あっ ううん、なんでもない!」
愛崎流美「?」
大和田 愛実「・・・・・・」

〇整頓された部屋
大和田 愛実「・・・・・・」
五宝寺 悠太「お、なんだ来てたのか」
大和田 愛実「・・・おかえり」
五宝寺悠太「なんだよ、来たんなら ビールくらい買っとけよ 気が利かねぇな」
五宝寺 悠太「今発泡酒しか ねぇんだよな」
五宝寺 悠太「愛実、ちょっと買って来いよ 生ビールな」
大和田 愛実「・・・・・・」
五宝寺 悠太「何ボーっとしてんだよ 行けって」
大和田 愛実「悠太 私ね、話があって待ってたの」
五宝寺 悠太「話?」
大和田 愛実「別れましょう、私たち ・・・ううん」
大和田 愛実「別れたいの」
五宝寺 悠太「はあ!?」
五宝寺 悠太「おいおい 何の冗談だよ? あんまり面白くねえぞ」
大和田 愛実「冗談じゃないの 本気で言ってるのよ、私」
五宝寺 悠太「俺から離れるっていうのか」
大和田 愛実「そ・・・そうよ」
五宝寺 悠太「ふうん」
大和田 愛実(殴られる!)
五宝寺 悠太「・・・・・・」
大和田 愛実「・・・・・・」
五宝寺 悠太「やーめた」
大和田 愛実「悠太・・・」
五宝寺 悠太「いいぜ 別れてやっても」
大和田 愛実「ほ、ホント!?」
五宝寺 悠太「ああ、その代わり」
五宝寺 悠太「さっきの、流美っていったか あいつ紹介しろよ」
大和田 愛実「・・・え」
五宝寺 悠太「いい女だったな お前よりも色っぽかったし」
五宝寺 悠太「ああいう女を 鳴かせるってのも、 楽しいもんだ」
五宝寺 悠太「あの女を紹介してくれるんなら お前と別れてやる どうだ?」
大和田 愛実「・・・・・・」
五宝寺 悠太「なにか問題 あるか?」
五宝寺 悠太「なっ!」
大和田 愛実「ひっ!」
五宝寺 悠太「あーあ、 穴空いちまった・・・」
五宝寺 悠太「解約する時金かかっちまうなぁ」
大和田 愛実「・・・・・・」
大和田 愛実「・・・・・・だめ」
五宝寺 悠太「あん?」
大和田 愛実「・・・別れるの、やめる」
五宝寺 悠太「・・・・・・」
五宝寺 悠太「それでいいんだよ」
五宝寺 悠太「・・・じゃあ」
大和田 愛実「・・・・・・」

〇黒
  パチン

次のエピソード:2:D(出会ってしまった) V(美形) 彼氏

コメント

  • こんばんは!
    主人公が危なっかしくてハラハラしますね😭💦騙されてるよ〜逃げて〜!と応援したくなります!
    彼氏はとんでもない人ですが友達と絡んでいくのか?気になることが沢山です🙆

  • THEクズ男! D(ダメな)V(ヴァカヤロウ)ですわ。
    今のところ平穏(?)ですが、ここから…… 😱 怖そう。でも読みたい❤

  • うーん、清々しい程のクズ男!読んでいて殴りたくなりましたが、テーマが復讐劇なので、今後ボコボコにされることを期待して、今は我慢します...早く続きを...😫

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