ラブメッセージ

本田すみれ

エピソード2(脚本)

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〇フェンスに囲われた屋上
絵瑠譜恵留(エルフエル)「やっぱり...... 2人に姿見せるの恥ずかしいです」
菊一文字隆介「教室ではシルエットだったもんな 俺らに姿見せてくれてありがとう」
絵瑠譜恵留(エルフエル)「いえ、あなたたちは 信用できる方たちと思えたので」
遊垣悠斗「恵留さんの姿見れて嬉しいよ」
  コンビニでの出来事から明くる日の昼、
  恵留さんと
  一緒に昼ごはんを食べる仲になっていた。
菊一文字隆介「恵留ちゃんの弁当、緑色のパスタが オシャレだね」
絵瑠譜恵留(エルフエル)「リュウスケさん、食べますか?」
菊一文字隆介「いいの? じゃあ一口」
  ぬぬぬ、羨ましいぞ!!
  菊一文字め
絵瑠譜恵留(エルフエル)「そういえば 悠斗さんにも食べさせてなかったデスね」
  恵留ちゃんと間接キスした隆介が羨ましい
  お、あれっ、これじゃ隆介との間接キスに
  なってしまうじゃないか
遊垣悠斗「い、いただきます」
  複雑な気分でパスタを食べる
遊垣悠斗「ジェノベーゼ美味いよ」
絵瑠譜恵留(エルフエル)「ありがとうございます」
菊一文字隆介「そういえば恵留たその趣味って何?」
絵瑠譜恵留(エルフエル)「休みの日に田舎まで行って森で日光浴を浴びたりすることですかね」
菊一文字隆介「面白いな、恵留たそは 他には?」
絵瑠譜恵留(エルフエル)「飼ってるインコと話したりすることです」
遊垣悠斗「インコ、いいね 名前は何て付けてるの?」
絵瑠譜恵留(エルフエル)「ウィンくんって名付けてます」
遊垣悠斗「いい名前してるね」
絵瑠譜恵留(エルフエル)「ありがとうございます」
菊一文字隆介「LINE交換していい?」
絵瑠譜恵留(エルフエル)「LINEですか わかりました」
  交換し合う2人に嫉妬してしまう
絵瑠譜恵留(エルフエル)「悠斗はどうする?」
遊垣悠斗「あまり恵留さんのプライベートに干渉するのもどうかなと思って 遠慮しとく」
  本心と違うことを言ってしまう
  どこか残念そうな顔をした
  彼女の表情を見逃さなかった
菊一文字隆介「いいのかよ 俺が先に交換したのに嫉妬してんだろ」
遊垣悠斗「ち、違う 俺、先に行くわ」
  2人を置いて屋上を後にした俺

〇まっすぐの廊下
遊垣悠斗(変な意地を張らずにLINE交換しておくべきだったな・・・)
  考え事をしながら歩いていたところ
幸田えり「キャッ」
遊垣悠斗「あっ、ごめん」
幸田えり「私の方こそよけずにすみません」
幸田えり「あ あの......学校で飼ってる猫の 一郎の行方を知らないですか?」
遊垣悠斗「そんな猫いたっけ」
幸田えり「黒猫でとってもカッコイイんですよ 昨日から探してて 知り合いに聞いたら 学校の近くの住宅地に 行っちゃったかもって」
遊垣悠斗「それは大変だね 一緒に探そうか」
幸田えり「ありがとうございます」
  こうして女の子と一緒に
  猫を探す羽目になってしまった

〇住宅地の坂道
幸田えり「どこ行っちゃったんだろ 一郎〜」
遊垣悠斗「一郎って名付けたのは誰なんだい?」
幸田えり「卒業生みたいです おかしいですよね 猫に一郎って」
  車もひんぱんに行き交う道だから轢かれてなければいいけれど
遊垣悠斗「どこ探してみる? 車の下とか怪しくないか」
  冬ではないから車のエンジンの中にいたりはしないだろう
幸田えり「そうですね 気が遠くなるけれど」
  約30分後。
  学校の授業をサボってまで
  探した甲斐ができそうだ
幸田えり「あっ、一郎だ!」
一郎「ニャー」
幸田えり「一郎、探したんだよ? 高校から抜け出しちゃ ダメじゃない」
遊垣悠斗「どうにか今日中に見つかってよかった 今日5限しかないから 今から学校に戻っても 授業はないしな」
幸田えり「とりあえず学校にこの子戻したら どこか店寄りますか? 猫探しに付き合ってくれた お礼がしたいので」
遊垣悠斗「わかった、そうしよう 君の名前は?」
幸田えり「幸田えりです あなたは確か遊垣さんですよね」
遊垣悠斗「何で僕の名前を?」
幸田えり「先輩、イケメンだから 学校内で密かに人気あるんですよ」
遊垣悠斗(そんな人気があったとは知らなかった 後輩にも慕われているとは)
  恵留さんは今何してるんだろう?
  そんなことを気にしながら
  女子の後輩とどこかに
  デートする形になってしまった

〇テーブル席
幸田えり「先程は猫ちゃんを助けてくれてありがとう」
遊垣悠斗「いやいや、僕なんか特には役に立ってないよ」
幸田えり「ううん、あなたは役に立ってた あなたが探してくれたおかげで一郎も見つかったことだし」
遊垣悠斗「なんかこそばゆいな 褒め馴れられてないせいか」
幸田えり「とにかく助かったわ 本当にありがとう」
  ギュウウウ
幸田えり「私としたらお腹空いたみたいでき、聞かなかったことに!」
遊垣悠斗「僕のチーズケーキ、食べていいよ」
幸田えり「いいんですの? そ、それではお言葉に甘えて」
幸田えり「はうあっ! やっぱりスイーツは美味いですわ〜」
遊垣悠斗「美味しそうに食べてくれて何より」
幸田えり「猫を救ってくれたばかりかスイーツまで食べせせてもらって感謝ですの」
遊垣悠斗「そんな気にすんな。 一郎くん見つかってよかったな」
幸田えり「今後遊垣先輩と会いたいので連絡先交換してくれませんか?」
遊垣悠斗「わかった。 あまりLINE返信マメじゃないけど それでも良ければ」
幸田えり「そんなの気にしませんわ。 あなたと連絡できるだけで 私は幸せ」
  約30分、猫のかわいさについて力説する彼女の話を一方的に聞かされる形で日が暮れていった。

次のエピソード:エピソード3

コメント

  • 新たなヒロイン登場でどうなってしまうんだろうとドキドキです!
    そしてそっちの子とはライン交換するの〜!?と思わず声が出ました(笑)😂次回が楽しみです!

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