華学戦隊サイエンジャー

叶野遥

第八話:ミート・マウンテン(中編)(脚本)

華学戦隊サイエンジャー

叶野遥

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〇山の展望台(鍵無し)
  前回のあらすじ
  避暑も兼ねて
  自然エネルギーを収集しようと
  山へ現れた
  グラウード一味
  タケルたちサイエンジャーは
  エネルギーの吸収を阻止しようとするが
  戦闘の最中、
  リュウタとレジーナが
  崖下へ転落してしまった

〇霧の立ち込める森
倉石 龍太(リュウタ)「・・・・・・」
倉石 龍太(リュウタ)「ここは・・・?」
倉石 龍太(リュウタ)「いてっ・・・」
  リュウタの
  あしくびが
  あかく
  はれている・・・
倉石 龍太(リュウタ)「くそ、捻ったか・・・?」
倉石 龍太(リュウタ)「そうだ、 確かレジーナと戦っていて、それで・・・」
  リュウタは
  がけを
  みあげた
倉石 龍太(リュウタ)「あんな高い所から落ちたのかよ」
倉石 龍太(リュウタ)「・・・捻ったくらいで済んだのは バトルスーツのおかげ、か?」
倉石 龍太(リュウタ)「レジーナ!!」
倉石 龍太(リュウタ)「おい、しっかりしろ 生きてるか」
レジーナ「う・・・」
倉石 龍太(リュウタ)(・・・生きてる)
  レジーナを
  かかえたうでに
  なまあたたかいものを
  かんじた!
倉石 龍太(リュウタ)「血・・・! レジーナ、あんたケガしているのか」
  レジーナの
  せなかに
  ふかいきずがある!
倉石 龍太(リュウタ)「まずいな・・・」
  リュウタは
  ふくをぬいだ
  ふくをひきさいて
  ほうたいのようにする!
倉石 龍太(リュウタ)「不格好でも文句言うなよ」
  リュウタは
  レジーナをてあてした!
倉石 龍太(リュウタ)「よし」
倉石 龍太(リュウタ)「とにかく、 どこか落ち着ける場所にでも 寝かさないといかんな」
  リュウタは
  レジーナをかかえた

〇山の展望台(鍵無し)
櫻井華(ハナ)「リュウタ! リュウターっ!」
赤根武瑠(タケル)「ど、どうしようブラックが! 倉石さんが!助けなきゃ!」
  タケルは
  ガケに
  とびこもうとした!
碧川瑛士(エイジ)「危ない!何やってんの! 君まで落ちるよ!」
赤根武瑠(タケル)「だって早く助けないと・・・!」
碧川瑛士(エイジ)「バトルスーツ着てるから そう簡単には死なないはずだよ、 落ち着いて」
赤根武瑠(タケル)「そうなんですか・・・?」
櫻井華(ハナ)「でも、絶対無事とは限らないし、 それに・・・ こんな森の中に落ちてしまったら 遭難してしまうわ」
碧川瑛士(エイジ)「オレたちが今行ったところで こっちも遭難してしまうのがオチだよ」
櫻井華(ハナ)「じゃあどうするのよ!」
碧川瑛士(エイジ)「まずは一旦戻ろう ハガクレさんに相談して、 ちゃんと準備してから助けに行かないと」
赤根武瑠(タケル)「その間に倉石さんの身に何かあったら・・・」
櫻井華(ハナ)「し・・・死んじゃったらどうしよう」
碧川瑛士(エイジ)(参ったな・・・)
碧川瑛士(エイジ)「とにかく落ち着いて 倉石はそう簡単に死んだりしないよ あいつが強いのは皆よく知ってるだろ?」
碧川瑛士(エイジ)「今はあいつの強さを信じて、オレたちにできることをやろう ねっ」
赤根武瑠(タケル)「エイジさん・・・」
櫻井華(ハナ)「ぐずっ・・・」

〇洞窟の深部
レジーナ「う・・・」
レジーナ「ここは・・・?」
レジーナ「うっ!」
レジーナ(体中が痛い・・・ そうだ、私は崖から落ちて・・・)
  レジーナのからだに
  ぬのが
  まかれている
レジーナ「・・・なに?この布切れは」
倉石 龍太(リュウタ)「気が付いたのか」
レジーナ「誰だ!」
レジーナ「うっ・・・」
倉石 龍太(リュウタ)「あまり無理に動かない方がいい とりあえず止血はしたが、 傷は浅い方じゃないぞ」
レジーナ「お前まさか・・・マグノリアブラックか」
倉石 龍太(リュウタ)「・・・まあな」
レジーナ「お前の正装は裸なのか」
倉石 龍太(リュウタ)「違う」
レジーナ「そうか、お前も一緒に落ちていたのか」
倉石 龍太(リュウタ)「とっさにあんたの手を掴んだせいでな」
倉石 龍太(リュウタ)「ドジったぜ」
レジーナ「私の?」
倉石 龍太(リュウタ)「・・・・・・」
レジーナ(助けようとしてくれたのか・・・)
倉石 龍太(リュウタ)「近くに湧き水があった 後で持ってこよう 見た感じ、飲んでも問題は無さそうだ」
レジーナ「ここはいったいどこなの」
倉石 龍太(リュウタ)「さあな 結構下まで落ちてしまったらしくさっぱりわからん 当然上るのも難しい」
倉石 龍太(リュウタ)「まぁ、あんたのその傷じゃたとえ登れる高さでも難しそうだがな」
レジーナ「私たち遭難しているってこと?」
倉石 龍太(リュウタ)「そうなるな」
レジーナ「冗談じゃないわ、すぐに帰る」
レジーナ「ううっ」
倉石 龍太(リュウタ)「大丈夫か!」
倉石 龍太(リュウタ)「無茶をするな 深いけがをしていると言っただろう」
レジーナ「うう・・・」
倉石 龍太(リュウタ)「心配いらん 俺が二人とも助かる方法を探す お前は体力を温存しておけ いいな」
レジーナ「そんなことを言って・・・私を放って逃げるんでしょう」
倉石 龍太(リュウタ)「・・・・・・わかった」
レジーナ「なによ、これ」
倉石 龍太(リュウタ)「俺がサイエンジャーに変身するためのアイテムだ お前に預ける」
レジーナ「はあ!?」
倉石 龍太(リュウタ)「お前にそれを預けたまま、逃げることはしない 絶対だ」
レジーナ「・・・・・・」
倉石 龍太(リュウタ)「とりあえず水を汲んでくる 薬草も生えてるかもしれん 探してくるからジッとしていろ」
レジーナ「あっ・・・」
レジーナ「・・・・・・」
レジーナ「バカじゃないの・・・? 私が何者かわかっているくせに・・・」

〇研究所の中
  ハガクレと
  こいぬが
  おちゃをのんでいる
葉隠拓郎(ハガクレ)「・・・?」
「ハガクレさん!」
櫻井華(ハナ)「叔父様!」
「助けて!」
葉隠拓郎(ハガクレ)「ど・・・どうした?」
こいぬ「わぅん!?」

〇洞窟の深部
  リュウタが
  やくそうを
  いしで
  すりつぶしている
倉石 龍太(リュウタ)「コレをすりつぶして・・・おい、背中出せ」
レジーナ「な、何をするの?」
倉石 龍太(リュウタ)「薬を塗る これでとりあえず化膿は防げるからな」
レジーナ「・・・毒じゃない?」
倉石 龍太(リュウタ)「信用できないか」
レジーナ「・・・・・・」
  レジーナは
  せなかを
  むけた
倉石 龍太(リュウタ)「いい子だ」
レジーナ「・・・・・・」
倉石 龍太(リュウタ)「沁みると思うが、我慢しろよ」
  リュウタは
  くすりを
  せなかにぬりこんだ!
  クリティカルヒット!
レジーナ「いったぁい!」
倉石 龍太(リュウタ)「動くな、我慢しろ!」
レジーナ「痛い痛い もうやだぁっ」
倉石 龍太(リュウタ)「大人しくしろって、姫だろ姫!」
レジーナ「姫でも痛いもんは痛いわよ!」
倉石 龍太(リュウタ)「傷が酷くなって動けなくなっても知らんぞ!」
レジーナ「今もう動けないわよぉっ!」
倉石 龍太(リュウタ)「頑張れ!頑張れ!」
レジーナ「いたぁい!」

〇洞窟の深部
レジーナ「・・・はぁ」
倉石 龍太(リュウタ)「よし、完成 水、飲むか」
レジーナ「・・・飲む」
レジーナ「人間は 皆薬草に詳しいの?」
倉石 龍太(リュウタ)「俺は元自衛隊だからな そこで勉強してきたからじゃないか」
レジーナ「ジエイタイ?」
倉石 龍太(リュウタ)「国を守る、軍隊みたいなもんかな」
レジーナ「サイエンジャーと一緒じゃない」
倉石 龍太(リュウタ)「はは、確かに似てるかもな」
レジーナ「・・・・・・」
倉石 龍太(リュウタ)「あんたは休んでろ 何か食料を探してくる」
レジーナ「うん」
レジーナ「あっ」
倉石 龍太(リュウタ)「あ?」
レジーナ「あんたも・・・ケガしてるんじゃない 足」
倉石 龍太(リュウタ)「ああ・・・これくらい、大したことない じゃあな」
レジーナ「・・・・・・」

〇ケーキ屋

〇洞窟の深部
レジーナ(あの時でも変身が解けなかったブラックの変身が解けたって・・・ あいつも結構なケガしてるんじゃないの?)
レジーナ「ブラック・・・」

〇霧の立ち込める森
  リュウタが
  もりを
  さまよっている
倉石 龍太(リュウタ)「くっ・・・」
倉石 龍太(リュウタ)「諦めんぞ、俺は・・・」

次のエピソード:第九話:ミート・マウンテン(後編)

コメント

  • リュウタさん、イケメンすぎますって!これは誰もが惚れますね、レジーナさんもかな?
    「クリティカルヒット!」は吹きました!

  • ブラックーーー!
    めっちゃ活躍してくれて嬉しかったです!!
    誰にでも優しくて、強くて、きっと彼は根っからのヒーローなんだろうなぁ。
    レジーナ、ズルいとか思っちゃいました(笑)
    早く二人が救出されますように。

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