よしおの漫画

明里灯

エピソード3(脚本)

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〇CDの散乱した部屋
よしお「ふむふむ」
よしお「なるほど」
よしお「これは勉強になるな!」
足塚おさむ「エロ本がそんなにおもしろいか?」
よしお「エロ本じゃないっすよ!」
よしお「脚本術の本っす」
足塚おさむ「あぁ、エロウッドの・・・」
よしお「ハリウッド!」
よしお「どうやってもエロに繋げたいんすか」
足塚おさむ「俺も読んだがなぁ」
よしお「え? ダメでした?」
足塚おさむ「ダメではない 大事なことも書いてある」
足塚おさむ「だが、あれを全部守る必要はないし、 意識しすぎて逆効果になることもある」
よしお「じゃあ、どうすれば・・・」
足塚おさむ「バカ野郎!」
よしお「その手になのらないっすよ!」
よしお「ぴぎゃ!!!」
足塚おさむ「ガードすると思って今回はひっかいた」
よしお「ひどすぎる!」
足塚おさむ「重要なのは「重みづけ」だ」
よしお「さっきのバカ野郎は 何に対してだったんすか!?」
足塚おさむ「つまり、数あるテクニックの中で、 何が一番重要なのか?」
よしお(この人、もはや弁明すらしねぇよ)
足塚おさむ「例えば主人公に共感を持たせるため、 冒頭で善い行いをさせよ・・・とある」
足塚おさむ「これは受取手の没入を促すためだ」
よしお「共感できる主人公の行動は、 応援したくなるっすもんね」
足塚おさむ「本質的には没入させればいいので、 善い行いをさせなくてもいい」
足塚おさむ「馬鹿正直になぞっても 本質を理解してなければ応用が利かない」
足塚おさむ「それに善い行いをしただけで 本当に応援したくなるか?」
足塚おさむ「共感できるか? 思考停止では本質は果たせないぞ」
よしお「うっ」
足塚おさむ「実際に主人公に善い行いをさせてなくても おもしろく売れている映画はある」
足塚おさむ「それを例外と言って片付けるのは簡単だ」
足塚おさむ「だがそうじゃない」
足塚おさむ「別の方法で没入を促しているのだ」
足塚おさむ「たくさんの創作術を知り、 チェック項目を増やすのは大事だ」
足塚おさむ「だが、一番大事なのは それらに振り回されるのではなく・・・」
足塚おさむ「その中で何が最も重要なのかを見極める」
足塚おさむ「それが「重みづけ」だ」
足塚おさむ「おもしろい漫画や映画には、 絶対に外せない共通点がある」
足塚おさむ「それを見抜き、作品に応じて 必要なテクを取捨選択するのが大事なのだ」
よしお「それって何なのか聞いたら また殴りますよね?」
足塚おさむ「分かってるじゃないか 自分の頭で考えろ!」
よしお「いでっ!!!」

〇インターネットカフェ
よしお(言われて研究に来たけど・・・)
よしお(おもしろい作品の共通点か・・・)
よしお(確かに全ての漫画が 脚本術通りではないなぁ)
よしお(でも、何か共通点が・・・)
銀二「あれ? オッサンもいたんすか?」
よしお「あ・・・君は・・・銀二くん?」
銀二「角膜は10万円で売れるらしっすよ」
よしお「臓器は売らないぞ」
よしお(しかも嬉しそうな顔で言いやがって)
銀二「冗談っすよー!」
よしお「ははは・・・」
銀二「きったねぇ角膜なんざ 売りもんにならんすからね!」
よしお「ひどすぎる・・・」
銀二「じゃ、せいぜい頑張ってくださいねー 三十路オーバーラン!!」
よしお(二十代だよ、バカヤロー!!)
よしお(漫画だったらおもしろいキャラだけど 実際にいると疲れるなぁ)
よしお「漫画だったらおもしろい・・・」
よしお(何故そう思ったんだ?)
よしお「まさか!!!」

〇CDの散乱した部屋
よしお「先生!!」
足塚おさむ「信子か・・・どうした?」
よしお「名前どころか性別も違う!!」
足塚おさむ「売れてる漫画の共通点、 分かったのか?」
よしお「はい!」
よしお「先生や銀二って漫画にいたら おもしろいキャラだと思うんです」
足塚おさむ「ふむ・・・?」
よしお「それって何でかと言うと・・・」
よしお「予測がつかないからなんです」
足塚おさむ「ほぉ」
よしお「「おはよう」に「おはよう」と返す キャラはつまらないです」
よしお「常に予想外だからこそ、 気になる存在になる」
よしお「展開だってそうです」
よしお「予定調和ではなく、 絶対に先が予測できない」
よしお「まさかライバルキャラが 窓から登場するとか誰も思わない」
銀二「呼んだか?」
よしお「帰ってください あと、窓から入らないでください」
銀二「ちぇ・・・」
よしお「おもしろい、は予測外なこと」
よしお「どのおもしろい漫画も 先が読めなくてページをめくってしまう」
よしお「それが最も重みづけとして 重い項目なのではないでしょうか?」
足塚おさむ「・・・」
よしお「あれ? 違いました?」
足塚おさむ「知らん!!」
よしお「え?」
足塚おさむ「だが、お前が自分で考えて出した結論だ」
足塚おさむ「それには価値があると思うぞ」
よしお「はい!!」
足塚おさむ「そうやって他人に振り回されるな!!」
よしお「理不尽すぎるよ、あんたたち!!」
銀二「今度こそ呼んだ!?」
よしお「だから窓から入るな!!」
  つづく

次のエピソード:エピソード4

コメント

  • 自分で考えたこと、それは無駄にはならないのですね。勇気が出ました。

  • 何事も教科書通りではなく、自分でどう解釈して応用していくかですよね🤔勉強になります!
    一皮むけたよしおの成長が楽しみです😆

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