第七話:ミート・マウンテン(前編)(脚本)
〇道場
櫻井華(ハナ)「やっ!」
碧川瑛士(エイジ)「よっと」
櫻井華(ハナ)「てぃっ!」
碧川瑛士(エイジ)「ひらりっ」
櫻井華(ハナ)「ちょっと! 避けてないで相手しなさいよ!」
碧川瑛士(エイジ)「オレは避ける練習してるんだよ 当たると痛いじゃん」
櫻井華(ハナ)「もうっ」
倉石 龍太(リュウタ)「碧川、お前はもう少し攻撃する練習も しとけ いつもサポートに回れるわけじゃないぞ」
碧川瑛士(エイジ)「えー」
倉石 龍太(リュウタ)「よし、俺に二人がかりでかかってこい」
櫻井華(ハナ)「いいの?」
倉石 龍太(リュウタ)「無論」
碧川瑛士(エイジ)「遠慮しないよ?」
倉石 龍太(リュウタ)「当然だ」
倉石 龍太(リュウタ)「来い」
櫻井華(ハナ)「・・・リュウタがそう言うなら」
碧川瑛士(エイジ)「いくぞ」
櫻井華(ハナ)「やぁぁっ!」
碧川瑛士(エイジ)「とりゃああっ!」
ハナとエイジがとびかかった!
赤根武瑠(タケル)「ただいま戻りましたー!」
赤根武瑠(タケル)「すぐそこで新作アイス売ってたんで お土産に持ってきましたよ~!」
倉石 龍太(リュウタ)「おぉ、やっぱりこの季節はアイスだよな ちょうど食べたかったんだ」
赤根武瑠(タケル)「そう思って大きいのは倉石さんに!」
倉石 龍太(リュウタ)「悪いな」
赤根武瑠(タケル)「ハナさんとエイジさんも・・・ 何してるんですか?」
櫻井華(ハナ)「・・・見りゃわかるでしょ」
碧川瑛士(エイジ)「倉石にぶっ飛ばされたとこだよ」
倉石 龍太(リュウタ)「チームプレイと まとめて殴りかかるのとじゃ 意味が全然違うぞ、お前ら」
倉石 龍太(リュウタ)「・・・お、これは美味い」
碧川瑛士(エイジ)「くっそ、倉石を殴れると思って それしか頭になかったぜ」
櫻井華(ハナ)「ストレートな戦い方じゃ まだまだ勝てないわね・・・」
赤根武瑠(タケル)「ホント、倉石さんは強いっすね なんでそんなに強いんですか? 俺にもまた稽古つけてください」
倉石 龍太(リュウタ)「お前は根性だけはあるが 技術が追い付いてないからな まずは基礎練習だな」
赤根武瑠(タケル)「えー」
赤根武瑠(タケル)「じゃあハナさん、教えてくださいよ」
櫻井華(ハナ)「じゃあって何よ、じゃあって」
櫻井華(ハナ)「ホントにあなたって人は・・・」
ハナの
おせっきょうが
はじまった!
赤根武瑠(タケル)(うへぇ)
〇研究所の中
葉隠拓郎(ハガクレ)「さあ、 しっかり飲めよ~」
チョロチョロ・・・
こいぬ「わん!」
葉隠拓郎(ハガクレ)「お、わんこものど渇いたか? 水飲むか」
こいぬ「わん!」
こいぬは
みずを
のんでいる!
葉隠拓郎(ハガクレ)「ふふ」
葉隠拓郎(ハガクレ)「カイゼル様、ねぇ そいつがグラウードの首領か・・・ どんな奴なんだろうね?わんこ」
こいぬ「わん」
葉隠拓郎(ハガクレ)「今日も暑いねぇ」
〇渋谷のスクランブル交差点
レジーナ「暑い!」
イン「そうですね」
レジーナ「暑い暑い!」
ヤン「そうだな、暑いな」
レジーナ「なんでアンタたちは そう涼しい顔してんのよ」
イン「暑いですよ?もちろん」
ヤン「ああ 見ろ、汗かいてる」
レジーナ「・・・どこがよ」
イン「姫、汗流れてますよ どうぞ」
レジーナ「ああ、ありがとう・・・」
レジーナ「・・・ってそんなことより! どうにかならないのこの暑さ!」
ヤン「そう言われても 我々にどうにかできることではない」
イン「これも自然現象ですからね」
レジーナ「涼しい所に行きたい」
ヤン「何を言っている これからドームに行って エネルギー収集するんだろう」
レジーナ「こんな暑い日に暑い所で 召喚なんかできない! 今すぐ涼しい所に連れていきなさい!」
ヤン「なんだと」
イン「ヤン」
ヤン「ワガママ言うな、 別にお前に頼らなくても エネルギーは集められるんだぞ」
イン「ヤン!」
ヤン「・・・わかったよ」
レジーナ「わかればいいのよ 涼しい所でちゃんと仕事してあげる」
ヤン「ったく・・・」
〇山の展望台(鍵無し)
レジーナ「ここは?」
ヤン「見ての通り、山だ そこそこ標高が高い場所を選んだ」
レジーナ「確かにちょっと涼しいわ」
イン「生き物はそれほど多くはありませんが 自然が多いですからね エネルギーを集めるにも良さそうです」
ヤン「どうだ、気に入ったか?」
レジーナ「ええ ヤンもたまにはやるじゃない」
ヤン「なんだと」
イン「ヤン、抑えて」
ヤン「イン、お前が甘やかすから 最近の姫がこうなんだぞ」
イン「別に甘やかしていませんよ」
イン「カイゼル様ご復活という大いなる指名の下、我々は手に手を取り合い 協力すべきだと思っているだけで・・・」
ヤン「もういい」
レジーナ「さ、じゃあやるわよ」
〇研究所の中
イシュタリアツリーが
ひかっている!
こいぬ「わん!」
葉隠拓郎(ハガクレ)「あいつらが動いたか」
〇道場
葉隠拓郎(ハガクレ)「皆、出動だ!」
「・・・・・・」
葉隠拓郎(ハガクレ)「・・・何があったんだ?」
碧川瑛士(エイジ)「こいつらは気にしなくて大丈夫ですよ」
倉石 龍太(リュウタ)「グラウードの奴らがまた動いたのか」
葉隠拓郎(ハガクレ)「ああ、ツリーに反応があった すぐに準備してくれ」
赤根武瑠(タケル)「はい!」
櫻井華(ハナ)「・・・・・・」
倉石 龍太(リュウタ)「あいつも大分戦士が板についてきたな、櫻井?」
櫻井華(ハナ)「・・・まだまだよ」
〇研究所の中
イシュタリアツリーが
ひかっている
こいぬ「わん!」
櫻井華(ハナ)「わんちゃん、奴らはどこに?」
こいぬ「わん」
こいぬは
ちずのいちぶを
さした!
櫻井華(ハナ)「え、こんなところ!?」
〇山の展望台(鍵無し)
モンスターたちが
エネルギーを
きゅうしゅうしていく!
レジーナ「いい子たちね」
イン「生き物を狙うより自然を狙った方が 上質なエネルギーが取れるかも しれませんね」
ヤン「ああ」
やまのきが
どんどんかれていく・・・!
レジーナ「ふふっ エネルギーが溜まっていくわ」
???「待て!」
レジーナ「!!」
赤根武瑠(タケル)「華学戦隊! サイエンジャー! 参上!」
赤根武瑠(タケル)「雄大な自然を汚すことは許さない!」
櫻井華(ハナ)「覚悟しなさい!」
レジーナ「どこまででも現れるのね」
赤根武瑠(タケル)「ふん、こっちだって イシュタリアツリーの力を借りれば どこへだって追うことができるんだ」
イン「イシュタリアツリー?」
倉石 龍太(リュウタ)「バカ、なんでもしゃべるな」
赤根武瑠(タケル)「あ、す、すみません」
レジーナ「なんだっていいわ 今は大自然に触れてすごく気分がいいの」
レジーナ「邪魔しないでもらえる!?」
モンスターたちの
こうげき!
赤根武瑠(タケル)「!!」
倉石 龍太(リュウタ)「いくぞ!」
サイエンジャーと
モンスターのはげしいたたかい!
レジーナ「興が冷めたわ」
レジーナ「帰る」
ヤン「じゃああいつらに後始末任せるか」
イン「はい」
倉石 龍太(リュウタ)「させるか!」
レジーナ「!?」
ブラックが
レジーナに
とびかかった!
レジーナ「ワープゾーンが・・・!」
レジーナ「何するのよ!」
倉石 龍太(リュウタ)「お前だけでも逃さんぞ」
レジーナ「この私と戦うというの? 人間が!」
レジーナ「はあっ!」
倉石 龍太(リュウタ)「むっ!」
倉石 龍太(リュウタ)「ブラックメガトンパンチ!」
レジーナ「くっ!」
ブラックと
レジーナの
はげしいたたかい!
とつぜん
レジーナの
あしもとがくずれた!
レジーナ「!!」
〇黒
レジーナ「落ちる・・・!?」
倉石 龍太(リュウタ)「!!」
レジーナと
ブラックが
がけしたへ
おちていく・・・!
〇山の展望台(鍵無し)
「わああああっ!」
「きゃあああっ!」
赤根武瑠(タケル)「ブラック!」
櫻井華(ハナ)「!!」
碧川瑛士(エイジ)「倉石・・・!」
赤根武瑠(タケル)「ブラック・・・ 倉石さーん!!!」
〇霧の立ち込める森
レジーナ「・・・・・・」
倉石 龍太(リュウタ)「・・・・・・」
稽古よりもアイスが優先のリュウタさん可愛いですね!さすが甘党男子!さりげなくも存在感を発揮するこいぬさんが魅力的です!
前半のほのぼのした雰囲気に思わずふふっとなってしまいました。地の文も可愛くてニマニマしちゃいました。
それに、アイス食べてるブラック尊い……
と思っていたらかまさかの急展開!
ブラック〜(´;ω;`)