愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第26話 ヒーローショーにはご用心!!②(脚本)

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〇校長室
  あやめは仕事をしながらも、イベントに出かけた明を心配していた。
霧乃あやめ「明、今頃ショーを楽しんでいるかしら・・・」
  コン、コン
社員「お客様がいらっしゃいました」
霧乃あやめ「お待ちしておりました」

〇大きな公園のステージ
苗場桜「へへ、良いでしょ~」
朝陽林檎「そんな沢山飲んだらお腹壊すよ?」
苗場桜「大丈夫、大丈夫」
  ステージの客席には、父親に連れられた沢山の子供たちがいた。
霧乃明「パパが帰って来てたらな・・・」
朝陽林檎「一緒に来たかったよね」
霧乃明「・・・・・・」

〇大きな公園のステージ
  幕が上がり、マモルンダーと敵役のブラックスカルの戦闘が始まった。
  客席の子供たちから大きな歓声が上がる。
霧乃明「かっこいい」
朝陽林檎「面白ーい!」
  敵の強力な一撃に倒れたマモルンダーは、客席の子供たちに向かって叫ぶ。
マモルンダー「僕にみんなのパワーを分けてくれ!!」
「お───!」
霧乃明「僕もステージ前に行ってくる!」
朝陽林檎「明君、楽しそう。来て良かった」
「マモルンダー! マモルンダー!」
苗場桜「ごめん林檎、もう限界。 ジュース飲み過ぎた」
朝陽林檎「だから言ったのに~」

〇大きな公園のステージ
  ダイキとユン・キョウは、客席の後方でショーを眺めていた。
大門ダイキ「良いな~、ボクも大声援を受けて戦ってみたいなぁ」
ユン・キョウ「そろそろクケッーっとやっちゃいましょうよ」
大門ダイキ「分かってる。 ふふ、どうせやるならこうだ!!」

〇大きな公園のステージ
  ──シュタッ!
  マモルンダーたちが戦うステージ上に、空からダイキが飛び降りる。
大門ダイキ「本物のヒーローはこっちだ!」
マモルンダー「!?」
大門ダイキ「こいつは偽物。その証拠に──」
  ダイキの攻撃を受けて、ヒーローが次々と気を失って倒れる。
大門ダイキ「ほら、弱い」
ブラックスカル軍団「どういうことだ?」
ブラックスカル軍団「打ち合わせと違うぞ・・・」
「?」
大門ダイキ「おいおい、一番強いのがヒーローってお決まりだろ」
大門ダイキ「この中で一番強いのは誰だ? この僕、ダーブラック様だ!」
大門ダイキ「とおーっ! おりゃ!」
  ドカッ! バキッ!
大門ダイキ「みんな倒したぞ。誰が一番強い?」
  困惑して顔を見合わせる子供たち。
  パチパチパチパチ
  その時、客席の中に隠れたユン・キョウが大きな拍手をした。
ユン・キョウ「ダーブラック! ダーブラック!」
  ユン・キョウの掛け声に合わせて、子供たちも次第に声を上げ始める。
「ダーブラック! ダーブラック!」
大門ダイキ「良いじゃないか」

〇大きな公園のステージ
朝陽林檎「何か変。ダーブラックって名前、どこかで・・・」
  林檎の胸のペンダントが光り始める。
朝陽林檎「もしかして・・・前に戦った魔霊の一人!?」

〇大きな公園のステージ
大門ダイキ「さあ、今度はお前たちが戦う番だ!」
大門ダイキ「思い出せ! 親がどんなに我がままで子供の気持ちを分かってくれないか!」
  ダイキは子供たちに黒い妖気を放出する。
  妖気を浴びた子供たちは、みるみるうちに恐ろしい形相に変貌していく。
魔霊「お面がくだらない物だって?」
魔霊「いつもいつも自分の意見ばかりおしつけるな!」
霧乃明「そうだ。ママも自分の都合ばっかりで」
霧乃明「僕の事なんか考えてないんだ!」

〇校長室
霧乃あやめ「入場の演出ですが、DVDで見ていただくと分かりやすいと思います」
  あやめがテレビの電源を入れると、画面にニュース番組が映し出された。
  テレビにはヒーローショーから逃げ出す人々の姿が映っている。
リポーター「現在行われている『わくわく親子デー』のヒーローショーですが、大変な混乱をきたしていますっ!」
霧乃あやめ「!?」
従業員「社長、どうしました?」
霧乃あやめ「・・・! 失礼致しました」
  あやめは気を取り直してテレビレコーダーにDVDを挿入する。
霧乃あやめ「一番人気の演出。 風船を使ったドロップ&フライ」
霧乃あやめ「お客様にピッタリではないかと」
従業員「ご来場のお子様にも大人気なんですよ。 ですよね、社長?」
霧乃あやめ「え? ええ、そうなんです」
霧乃あやめ「お子様に、人気で・・・。 子供に・・・子供が・・・」
従業員「大丈夫ですか?」
霧乃あやめ「すみません、私、行かないと! 後はお願いね」
従業員「社長!? どこへ──」

〇森の中のオフィス
霧乃あやめ「何があったの?」
霧乃あやめ「明・・・。明ーーー!」

〇テントの中
  ステージからの悲鳴は、四葉トラベルのブースにいた優斗にも届いた。

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