初恋の幼馴染を攻略せよ!

めぐる

積極性=モテ?(脚本)

初恋の幼馴染を攻略せよ!

めぐる

今すぐ読む

初恋の幼馴染を攻略せよ!
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇学生の一人部屋
  女性の書いたネット記事を参考にして惨敗した俺は、初心に戻り、モテる男性から学ぶことにした
  どぉもー!現役医師YouTuberのタローです☆
  ハッキリ言うが、俺はモテる!!
ケンジ「そりゃお前は医者だからモテるんだよ!」
  しかしそんな俺も、最初からモテてたわけじゃない。イケメンでもないし、学生の頃は散々だったな
  今、医者になれたのも、モテるようになったのも、努力と研究の賜物だ!
  それではさっそく、恋愛で一番大事なことを教える。
  それは──積極性だ
ケンジ「積極性?」
  この動画を見ているキミは、きっと、狙っている女の子がいるんだろう?
  キミが目をつけるんじゃ、そこそこ可愛い子なんだろうな
ケンジ「あぁ、まぁ、そうだな」
  ってことは!
  他の男もその子のことを狙ってるんだよ!!
  ハイ、もうここで、行動しない男は脱落。わかる!?
ケンジ「確かに・・・」
  待ってたら女の子の方からアピールしてくるなんて、男の勝手な妄想!特に可愛い子は競争率高いんだからそんなこと起こり得ない!
  こっちからどんどんアピールするんだ。恥や変なプライドなんて捨てろ!
  フラれたからってキミの人生それで終わりじゃねえ!
ケンジ「なるほど!よし、次はそうしよう!」
  ただし!一つだけ注意点がある!
  よく聞け!!
ケンジ「なんだよ?」
  女の子が引いた素振りを見せたら、すぐに撤退しろ!!
  女の子は、とにかくしつこい男が嫌いだ。それに、恐怖感もあるだろう
  「徐々に」が大事だ。
  まずは挨拶、それとなく話しかける、普通に話せるようになったら連絡先を聞く、デートに誘う・・・
  どこかで女の子が引いたら、まだその時じゃない。しばらく様子見だ。
  それを無視して先に進もうとすると、一発アウトだぞ!
  積極的にアプローチする!
  ただし、しつこいのはNG!
  
  キミたちの健闘を祈っているよ☆

〇大きな木のある校舎
ケンジ「よぉし、今回は一生懸命アピールするぞー!」
ケンジ「しかし俺の場合、ユリと幼馴染だから、普通に話すし連絡先も知ってるんだよな〜」
ケンジ「つまり、他の男より既に一歩リードしてるってことだろ!?」
ユリ「ケンジ、おはよー! どうしたの、こんなところで立ち止まって」
ケンジ「うおっ!ユリ!びっくりした〜」
ケンジ「あ、そういや俺ら同じクラスだったよな!? 一緒に教室行こうぜ!」
ユリ「うん!良かったぁ〜。一人で行くの心細かったんだよね!」

〇教室
先生「はーい、来た順に空いてる席に座れー。 一学期はこの席順で決まりだからなー」
ケンジ「ユリ、隣いいか?」
ユリ「あ、うん。よろしくねー♪」

〇教室
  このクラスじゃ、A子がダントツに可愛いよな
  B美も良くね?ちょっとギャルっぽいけど
  俺は、ユリちゃんもいいと思うけどなー
  あー確かに!でも・・・
ケンジ「ユリ!ゴミ捨て俺がやっとくぜー」
ユリ「えっ、でもケンジ掃除当番じゃないのに・・・」
ケンジ「グラウンド行くついでだし、気にすんなって!」
A子「えー、ケンジくん優しい〜♡ ユリ、任せちゃえば?」
ユリ「う、うん、じゃあお願いしようかな。ありがとう♪」
  アイツなー・・・わかりやすすぎ
  あんな必死にアピールして、恥ずかしくないんかね
  つーか、他の奴らが話しかけづらくなるじゃん。少しは周りのこと考えろよなー
ケンジ(ふんっ、なんとでも言え! そうやって裏でグチグチ言ってるだけじゃ、何も伝わらねーんだよ)

〇学生の一人部屋
ケンジ「よし、ようやくデートの約束までいけたぞ!」
  Hey!こんにちは!
  現役医師YouTuberのタローです☆
ケンジ「えっ、お前こっちの世界にもいるの? なんだよ、このゲーム・・・」
  今回は、デートを成功させる秘訣!だな
  正直、清潔感ある服装、エスコート、お店選び、時間とお金に余裕を持ったデートプランなんてのは、ググればすぐに出てくる!
  これがわからない奴は、この動画を見る前にググれ!今すぐに!
ケンジ「厳しい医者だな」
  そんなのは当たり前と仮定して、今回はすごく大事なことを言うぞ。いいか?
  ヒヨるな!!
ケンジ「うわっ!音量でけぇ!!」
  デートまでいけたなら、まぁまぁ脈アリかな?
  これを見てる男性諸君は、もう欲望と妄想が止まらないだろうな
  デートして、手を繋いで、キスをして・・・更に、その先も・・・!?
ケンジ「うへへへ」
  だが、それは男だけじゃない!!
  女の子だって、好きな男が相手なら、そういうことを望んでいるんだ
  そこで一番ダメなのが、変にヒヨって、女の子の期待に応えられないこと。
  その時点で、男としての魅力は激減だ!!
  女の子を大切にする気持ちはもちろん必要だが、決めるべきところでは決める!
  これが「雄」の魅力でもあるんだ
ケンジ「マジかよ!!」
  ただし!!
  何度も言っているが、女の子が嫌そうな素振りを見せたら、絶対にそれ以上押すなよ!一発アウトだからな

〇遊園地
  ──デート当日
ケンジ(今回はちゃんとユリの行きたいところを選んだし、上手くいくだろう!)
ユリ「ケンジ、お待たせー! 晴れて良かったね!」
ケンジ(遊園地なんて、デートの定番じゃん! これは絶対に脈アリだよな〜!!)

〇観覧車のゴンドラ
ユリ「わぁ・・・夕日が綺麗だね〜」
ケンジ「そうだな・・・」
ケンジ(よっしゃぁー!!ここまでエスコートも完璧!)
ケンジ(ユリが嫌がっている様子はないし、これは今日キメられるかも・・・!!)

〇遊園地
ユリ「ケンジ、ありがとう 今日はすごく楽しかった!」
ケンジ「あ、あぁ・・・俺も、楽しかったよ」
ユリ「・・・!!」
ケンジ「帰ろっか」
  俺がユリの手を握ると、ユリは弱々しい力で、握り返してくれた

〇一戸建て
ユリ「ありがとう、わざわざ送ってくれて」
ケンジ「おう・・・ って、え!?家真っ暗だな!」
ユリ「あ、あぁ・・・ 今日、お父さんとお母さん旅行に行ってて、家に誰もいないから」
ケンジ(なぁぁぁにぃぃぃ!?)
ケンジ(これはあれか。よくある「お誘い」ってやつか!! だからユリはデートの日を今日にしたんだな!)
ケンジ(よっしゃ、ヒヨるな、俺! ここで引いたら男じゃねぇ!!)
ケンジ「じゃ、じゃあさ、ちょっと家寄っていいかな?」
ユリ「えっ・・・うちに!?」
ケンジ「うん、まだ一緒にいたいしさ〜!俺明日何も用事ないし!」
ユリ「えぇっ!? いや・・・あの・・・」
ケンジ(あれっ!?なんか様子がおかしい・・・ しまった、まだ早かったか!?)
ケンジ(落ち着け俺。これは一旦引く場面だな)
ケンジ「なーんて!ハハッ、冗談!」
ユリ「・・・ケンジは、冗談でそういうこと言う人なんだ。サイテー」
ケンジ「あっ、いや、冗談というのも冗談で・・・」
ユリ「意味わかんない。もうこういうのやめて!」
  GAME OVER

〇汚い一人部屋
ケンジ「あぁぁ・・・やっちまったぁー」
ユウト「今度は何やらかしたんだよ」
ケンジ「なんでだよー。 手繋いだら普通その先もOKじゃねぇの!?」
ユウト「えっ!?手繋いだの!?」
ケンジ「そう。でもその後家行こうとしたら拒否られてゲームオーバー」
ケンジ「しかも向こうから、今日は家に誰もいないって言ってきたのに」
ユウト「うーん、女心は難しいなぁ」
ケンジ「途中までかなり良い雰囲気だったんだけどなー。 クソー、あのYouTuberの医者絶対ヤブだろ!」
ユウト「医者の腕とは関係ないと思うが・・・」
ケンジ「まぁでも、手を繋ぐところまでは行ったからな! 積極性は大事なのかもしれない!!」
ユウト(だんだんフラれるのに慣れてきてるなコイツ)
ケンジ「今日はもう遅いし帰るわ! また作戦立てて来るぜ!」
ユウト「おう、またなー」

次のエピソード:コミュ力=モテ?

コメント

  • そこそこ引き時もあっていたはずなのに
    この娘、攻略難度、高い

ページTOPへ