〇学生の一人部屋
　　恋愛が上手くいかない、一番の理由はコレだ！
　　──あなたは大きな勘違いをしているかも!?
　　恋愛が上手くいかない男性の特徴として、努力の方向性が間違っていることが多いです
　　相手の趣味や好み、理想のデートなど、きちんと把握していますか？
ケンジ「うっ・・・」
　　例えばスポーツマンタイプが好きな女の子に、勉強ができるアピールをしても、努力のわりに効果は薄いです
　　また、インドア派の女の子にアウトドアのデートの誘いをしても、断られてしまいます
　　情報を制する者は恋愛を制する！
　　まずは相手をきちんと分析し、期待に応えられる男性になりましょう！
ケンジ「マジかぁ〜！ そういえば俺、ユリのタイプも、好きな芸能人も、普段何して遊んでるかも、全然知らないや」
ケンジ「俺、今まで、ユリの何を見てたんだろう・・・」

〇汚い一人部屋
ケンジ「おーっす。 ちょっと聞きたいんだけど」
ユウト「おう、どうした？」
ケンジ「ユリの好きな男のタイプって知ってる？」
ユウト「・・・俺が知るわけないだろ」
ケンジ「だよなぁ」
ユウト「ユリちゃんの彼氏は？ 同じ高校の先輩だったろ。どんな奴だったの？」
ケンジ「いやー、それも俺、全然知らない人で」
ケンジ「・・・あっ!! でも、なんでその先輩と付き合うことになったのかは、聞いたことあるぞ！」
ケンジ「確か、ユリが不良っぽい奴らに絡まれて、その時助けてくれたとか・・・」
ユウト「ほう。そりゃ頼もしいな」
ケンジ「そっか、ユリは強くて頼れる男がタイプなんだな！ よーし、さっそくゲーム貸してくれ!!」

〇柔道場
　　俺は、強い男を目指すために、柔道部に入った
ケンジ「よろしくおねしゃーーーす!!」
ユリ「あれっ、ケンジ、柔道部入ったんだ？」
ケンジ「おぉっ、ユリ！」
ユリ「てっきり野球続けるのかと思ってたよー。 うちの高校、柔道名門だもんね。頑張ってね！」

〇学生の一人部屋
　　コマンドを選んでください
ケンジ「うおりゃぁぁ！ 筋トレ！とにかく筋トレじゃー!!」
　　ユリを守れる強い男になるため、筋トレと部活で体を鍛えまくっていた

〇川沿いの道
　　──数ヶ月後
ケンジ（今日はランニング５km！ さぁあと半分・・・）
男性1「あれっ、キミ、B組のユリちゃんだよね？」
ユリ「えっ、は、はい・・・」
男性2「へぇー、噂通り、結構可愛いじゃん？」
ケンジ（なっ・・・ あれは、同じ学年の、不良グループで有名な奴ら!?）
男性1「こんなところで何してるの？ 俺らと遊ぼうぜー！」
ユリ「これから用事が・・・」
男性2「えーっ、そうなんだー。 じゃあさ、LINE教えてよ！」
ユリ「それはちょっと・・・」
男性1「いいじゃん、LINEくらい。もったいぶるなよー」
男性2「ほらほら、携帯貸して！」
ケンジ「──っお前ら、ユリに手を出すなぁぁぁ!!」
ユリ「きゃぁぁぁ!!!」
　　GAME OVER

〇汚い一人部屋
ケンジ「あっ・・・あれっ!?」
ユウト「どーした？」
ケンジ「いや、まだゲームがエンディングになってないのに、戻ってきちゃったんだけど」
ユウト「あー・・・お前それ、絶対にやっちゃいけないことを、やっちゃったな」
ケンジ「へっ!?」
ユウト「このゲームは、エンディングで告白してOKもらえたらクリアだが、そもそも必ずエンディングまで行けるとは限らない」
ユウト「道中「絶対にやってはいけないこと」があって、それをやった瞬間にゲームオーバーになる」
ケンジ「そうだったのか・・・」
ユウト「で、何やっちゃったわけ？」
ケンジ「いや、ユリが不良集団に絡まれてたから、ユリに手を出すなー！って、一発・・・」
ユウト「殴っちゃったの!?」
ケンジ「あ、あぁ、うん」
ユウト「いや、それはダメだろー。 現実的に考えろよ。先に手出したら、逆にこっちが悪者になるぞ」
ケンジ「確かに・・・」
ユウト「殴る前にやることあるだろ。 話し合いで解決するとか、周りに助けを求めるとか、とりあえずユリちゃんだけ逃すとか」
ケンジ「いや、とっさのことで、全然頭回らなくて」
ユウト「正義で人を殴って良いのは、漫画の中だけだぞ」
ケンジ「それは・・・本当に、その通りでございます・・・」

〇学生の一人部屋
ケンジ「いやー、やっちまった。 まさか途中でゲームオーバーになるとはなぁ・・・」
ケンジ「後悔しても仕方ない。現実じゃなくて良かったと思おう」
ケンジ「さて、それじゃ、またネットで調べるかな・・・」
ケンジ「今まで女性の意見を参考にしてたけど、結構言ってることバラバラだし、今回はモテてる男の人を参考にするか」
　　Hey！この動画を見てるみんな！
　　現役医師YouTuberのタローです☆
　　キミたちは、ズバリ「モテたい!!」
　　だからこの動画に辿り着いたんだよね？
　　今回は、僕の幾多の経験から、モテる男になる秘訣を伝授！
　　この動画が見終わった頃には、キミも恋愛マスターだ☆
ケンジ「なんだコイツ、うさんくせーな」
ケンジ「まぁでも面白そうだし、ちょっと見てみるか！」