漫才:コンプライアンス(脚本)
〇コンサート会場
A「眠れないよ!」
B「どうした急に? 何で眠れないの?」
A「コンプラが気になって、眠れないよ!」
B「あー、コンプライアンスね。確かに気になるけど」
A「セクハラって何なんだよ!」
B「セクハラも知らないの? そこから?」
B「今時珍しいね、セクハラ知らない人」
A「「汗臭い腹」の略だと思ってたんだよ!」
B「そんな略し方しないでしょ。どこ取り出してんだよ。セクシャルハラスメントの略ね」
A「それなら「ハラミ&ハラス焼き定食」の略は、「ハラハラ」でいいんだな?」
B「別にいいけど、そんな組み合わせ一緒に焼かないでしょ? 牛肉と鮭だから」
A「モラハラって何なんだよ!」
B「モラルハラスメントね。夫婦の間で問題になってますよね」
A「「モランボンのハラミ焼き」じゃないのかよ!」
B「ハラはハラミじゃないからね。一旦、焼き肉から離れなさい」
A「ハラミが好きなんだよ!」
B「好みの問題じゃないから」
B「パワハラも会社なんかで問題になってますよね」
A「社長の「パワハラ」さんが部下を虐めたのか?」
B「誰だよ、パワハラさんて? 桑原さんみたいに言うなよ」
A「「ハラ」は濁らないで読むタイプです」
B「そんな特殊な名前の社長さんいないでしょ」
A「もう、気になって夜も眠れないよ!」
B「気にするところが間違ってますね。ちゃんと勉強してください」
A「著作権なら知ってます」
B「あー、著作権の侵害もコンプラ問題になりますねえ」
A「八宝菜を発明した「チョ・サクケンさん」がですね・・・・・・」
B「誰だよ、チョ・サクケンさんて? どこの中国人だよ」
A「私の知ってる福建省出身の料理家なんですけど」
B「いんのか、そんな人? 著作権というのは知的財産権の一部ですから」
A「あー、そっちの著作権さんね」
B「さんはいらないよ。知的財産権は分かってるの?」
A「知ってますよ! こう見えても、知的財産の管理にはうるさいんですから」
B「本当? 知的財産なんて持ってたんだ」
A「私の知的財産もだいぶ増えちゃいましてね」
B「へー。どうやって管理してるの?」
A「だいたいベッドの下に隠してるんですが」
B「ベッドの下?」
A「痴女ものと痴漢ものを中心に200本くらい置いてあります」
B「AVの話? それ「知的」の「知」に「病だれ」がついてるでしょ?」
A「他人に侵害されないよう、大切な所にはモザイクを掛けてます」
B「最初からでしょ? もういいよ」
「どうもありがとうございました」
相手が嫌がったらなんでもハラスメントになりますもんね。
ハラミにこだわりを持っている彼、おもしろかったです!
ハラミ美味しいですよね。
テンポいい漫才で笑えました。笑
小説を超えて実演までもみたくなるくらいおもしろかったです。テンポにリアリティがあったので、頭の中でふたりの会話が実際にイメージがわきました。コンプラの意味を知らなかったので勉強にもなり感謝です。
短い中でも、テンポよく進み面白かったです。
コンプライアンスに、かかわる仕事してるので、題名につられて読みました。
朝から、元気もらえました。