オルレアンの花嫁

望月 風花

エピソード2(脚本)

オルレアンの花嫁

望月 風花

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オルレアンの花嫁
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  ・・・さい
  いい・・・さい
  いいかげん、起きなさい!


〇湖畔の自然公園
アトラス「ここは・・・」
大天使ミカエル「やっと起きた!」
アトラス「ミカエル・・・様?」
大天使ミカエル「あんた、危なかったわね。 私が助けなかったら死ぬところだったわよ」
アトラス「そ、そうだ! ジャンヌ!」
アトラス「ぐぁ! 痛ててて!」
大天使ミカエル「あーもー、動くんじゃない! 傷口が開いちゃうでしょ!」
アトラス「・・・」
大天使ミカエル「で、意気地なし君。 これからどうするつもり?」
アトラス「・・・」
アトラス「ジャンヌを追いかける」
大天使ミカエル「少しだけたくましくなったじゃん」
大天使ミカエル「でも今のあんただと、 また魔法でボロ負けよ?」
アトラス「・・・」
大天使ミカエル「彼女のために強くなる覚悟があるなら ついてきなさい」
大天使ミカエル「どんな人でも一流の兵士にする 伝説の指導者を紹介してあげる」
大天使ミカエル(ふふふ。お姫様のために強くなろうなんて ロマンチックじゃない♪)

〇西洋の街並み

〇鍛冶屋
大天使ミカエル「ここよ」
大天使ミカエル「ドリアーヌ、ドリアーヌいないの?」
大天使ミカエル「きゃああああ」
ドリアーヌ「なんだ、強盗かと思ったらあんたかい」
大天使ミカエル「危ないじゃない!!!」
ドリアーヌ「それで何の用だい?」
ドリアーヌ「まさかこの「意気地なし」を どうにかしろってんじゃ・・・」
アトラス(意気地なし・・・)
大天使ミカエル「ドリアーヌ、お願い!」
大天使ミカエル「今は「小心者」だけど、 磨けば光ると思うの」
アトラス(小心者・・・)
ドリアーヌ「冗談じゃないね」
ドリアーヌ「こんな「腰抜け」がそばにいたんじゃ たまんないよ」
アトラス(腰抜け・・・)
ドリアーヌ「なにいじけてんだい!」
ドリアーヌ「だいたい、お前が強くなりたいんだろ!!」
ドリアーヌ「突っ立ってないで 「お願いします」の一言も言えんのかい!」
アトラス「ひっ! お、おねが・・・」
ドリアーヌ「声が小さい!!」
ドリアーヌ「背筋をしゃんと伸ばす!!」
アトラス「お、お願いします!」
ドリアーヌ「ふんっ!」
ドリアーヌ「お代はそうだね・・・」
ドリアーヌ「肉とハチミツとパンと 赤ワインとシャンパンを50本づつ それとロブスター、オリーブの実でいいよ」
大天使ミカエル「了解。天界につけといて」
アトラス「あの・・・」
アトラス「本当に僕みたいなやつでも 一流の兵士にしてもらえるのでしょうか?」
ドリアーヌ「もちろん。私が指導したやつらは全員、 一流になったわ」
ドリアーヌ「だって──」

  弱い奴は元の世界に
  戻って来れないから♪

〇鍛冶屋
アトラス「え?」
ドリアーヌ「それじゃ、逝ってらっしゃい」
アトラス「うわあぁぁぁぁ!!!!」

  同時刻
  フランス、ロワール渓谷
  シノン城にて・・・

〇西洋の城

〇謁見の間
家来「シャルル王太子!」
家来「まもなく神の声を聞いたという娘が 到着いたします!」
シャルル王太子「・・・」
シャルル王太子「気に入らんな・・・」
家来「はっ!?」
シャルル王太子「神の声は本来、教会で授かるもの・・・」
シャルル王太子「それを道端で? ただの村娘が?」
シャルル王太子「ふむ・・・」
シャルル王太子「少し試してみるか・・・」
シャルル王太子「もしお告げの話が嘘だったら──」


  その娘の首をはねよ!

次のエピソード:エピソード3

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