小悪魔ちゃんを射止めるには

星月 姫薇

3.結城が誘ったら(脚本)

小悪魔ちゃんを射止めるには

星月 姫薇

今すぐ読む

小悪魔ちゃんを射止めるには
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇店の休憩室
  ◇結城の場合──
  数日後──、たまたま結城とお昼休みの時間が被った時。
結城叶多「あっ、春宮ちゃんも今から休憩? 俺ラッキー」
春宮志帆「うん、結城くんも?」
結城叶多「そうだよ〜。それにしても春宮ちゃん、今日のコーデは俺の好みを意識してくれたの?」
春宮志帆「へっ!? これは、そういう訳じゃ──」
結城叶多「もう、照れなくてもいいのに」
春宮志帆「ほんとに違うし!」
春宮志帆(たしかに結城くんの好みっぽいとか思ったけど、着たかっただけだし)
結城叶多「なんだ〜、残念・・・・・・」
春宮志帆「結城くんこそ! ・・・・・・えっと、そ、そのお弁当美味しそうだよね」
  春宮はわざとらしく会話を変えた。
結城叶多「お弁当?」
春宮志帆「うん、どこで買ったの?」
結城叶多「これ買ったんじゃなくて、俺が作ったんだよ」
春宮志帆「えっ! すごい!」
結城叶多「食べてみる?」
春宮志帆「いいの!?」
結城叶多「はい、あーん」
  ──結城はいたずらっぽい顔で卵焼きを春宮に差し出す。
春宮志帆「えっ、あっ・・・・・・」
結城叶多「ほら早く、落ちちゃうよ」
春宮志帆「はっ! あー・・・・・・むぐっ」
結城叶多「どう? 美味しいでしょ?」
春宮志帆「・・・・・・っうん」
春宮志帆(関節キスしてしまった──!!)
結城叶多「ねぇ、春宮ちゃん・・・・・・」
  ──結城が真面目な顔して深刻そうに話を切り出す。
結城叶多「明日の夜、俺のご飯食べに来ない?」
春宮志帆「・・・・・・ご、はん?」
結城叶多「うん」
春宮志帆(それってつまり──)
結城叶多「つい材料買いすぎちゃってさ、ひとりじゃ食べきれないんだよね。だから、お願い!」
春宮志帆「そ、それなら外崎くんも呼んだら沢山食べてくれそうだね」
結城叶多「はぁ? 外崎を呼ぶはずないじゃん」
春宮志帆「それじゃあ・・・・・・」
結城叶多「俺とふたりきりは嫌?」
春宮志帆(ドキッ・・・・・・)
結城叶多「ふふっ、ごめんね意地悪なこと言って。まぁ、材料余っててご飯食べて欲しいのは本当だから、気楽に考えてみて?」
春宮志帆「わ、かった・・・・・・」
結城叶多「今日の帰りにでも返事聞かせてね〜」
  ──結城は先に仕事に戻って行った。

次のエピソード:4.外崎が誘ったら

ページTOPへ