小悪魔ちゃんを射止めるには

星月 姫薇

4.外崎が誘ったら(脚本)

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〇店の休憩室
  外崎が誘ったら──
  結城が戻った数分後──、外崎が休憩室に入ってくる。
外崎大雅「・・・・・・おい」
春宮志帆「あっ!? と、外崎くん! お疲れさま〜」
外崎大雅「おつかれ」
春宮志帆「・・・・・・」
外崎大雅「チッ・・・・・・なぁ」
春宮志帆「なっ、なに!?」
外崎大雅「挙動不審すぎるだろ・・・・・・」
外崎大雅(なんか、あったのか?)
春宮志帆「な、何も!」
外崎大雅「そうか──」
春宮志帆「う、うん」
  ──外崎が小声でボソリと呟く。
外崎大雅「あいつに奪われてたまるかよ・・・・・・」
春宮志帆「え? 何か言った?」
外崎大雅「なんでもねぇよ。それより春宮、ちゃんと飯食ったのか?」
春宮志帆「あっ! 忘れてた」
春宮志帆(さっきのことが衝撃過ぎて自分のご飯食べてなかった・・・・・・)
外崎大雅「ふっ・・・・・・、お前は普段しっかりしているのに、そういうとこ抜けてるよな」
春宮志帆「なっ・・・・・・、そんなことないもん」
外崎大雅「はいはい、食わねぇならそれ俺が食うけど?」
春宮志帆「だめ! ちゃんと食べるんだから」
外崎大雅「なら、ぼーっとしてないで早く食えよ」
春宮志帆「ぼーっとなんてしてないし!」
  ──春宮が急いでお弁当を食べ始める。
外崎大雅「ふっ・・・・・・そんなに詰め込んで、リスみたいになってんぞ」
春宮志帆「うぐ・・・・・・あなふぁが──」
外崎大雅「ふはっ・・・・・・! 何言ってるかわかんねぇよ」
  急いで飲み込む春宮。
春宮志帆「──外崎くんも笑うんだね」
外崎大雅「今気にするのそこかよ」
春宮志帆「うん。だって──」
外崎大雅「なんだよ」
春宮志帆「早く食えって言ったの、外崎くんなのに」
外崎大雅「それは、そうだが・・・・・・」
春宮志帆「それに、喧嘩してるのはよく見てるけど笑ってるところは見たことない気がする」
外崎大雅「そうか?」
春宮志帆「うん、絶対そう!」
外崎大雅「まぁ、お前以外と話しても楽しくないからな」
春宮志帆「・・・・・・っ!?」
外崎大雅「──俺は、春宮さえ笑っていてくれたらそれでいいんだ」
春宮志帆「はっ!? ちょっと、それって・・・・・・」
外崎大雅「あっそうだ、明日の夜ちょっと付き合ってくれねぇか? 行って欲しいところがあるんだ」
春宮志帆「あ、明日!?」
春宮志帆「明日は・・・・・・」
外崎大雅「なんか用事でもあったか?」
春宮志帆(さっき結城くんに誘われたのも明日だったのに・・・・・・どうしよう)
外崎大雅(俺も性格悪すぎんだろ・・・・・・わざと同じ日を指定するなんてな。でも、あいつに春宮を取られたくねぇ)
春宮志帆「・・・・・・っ、あ、休憩終わっちゃうからあとで予定確認しておくね! それじゃあ!」
  ──春宮は逃げるように休憩室を出た。
春宮志帆「先に誘ってくれたのは結城くんだけど、外崎くんの誘いもワケありっぽかったし、私はどっちを選んだらいいの?──」

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