caseX:草木好子の場合 開花 植木編(脚本)
〇女性の部屋
〜前回までのあらすじ〜
仕事帰りに、着物の婦人に
花の種をもらった好子。
それを植えて育てようとする──
好子(えーと、たしか水の量は・・・)
好子(1日1回、霧吹きで少量って 言ってたわよね)
私は、昨日ご婦人に言われた言葉を思い出していた。
霧吹きから、小気味よく水が噴き出る。
じわりじわりと、土に染み込んでいった。
早く大きくなれよーと、念じながら数日間水を上げた。
〇繁華な通り
〇女性の部屋
そして、数日後──
好子「!?!?!?」
私の前に、目を疑うような事件が起きた。
なんと、知らない男の人が部屋に侵入していたのだ!
なんで!? どこから侵入したの!?
叫びたい気持ちを抑えて、気づかれないようにスマホを手に取る。
警察に電話しようとするが、手が震えてうまく捜査できない。
その時、手元が狂ってスマホを落としてしまった。
あ! と思った時にはもう遅かった。
スマホは、カシャンと音を立てて落ちた。
慌ててスマホを拾い上げる。
???「ああっ、待ってください〜!」
好子「ひいっ!? あ、あなた、誰なの!?」
???「お、落ち着いてください!」
好子「今すぐ出て行って!! 警察を呼ぶわよ!?」
???「で、出て行ってと言われましても、 私、足がありませんので・・・」
好子「足がない!? どういうこと!?」
おそるおそる、侵入者の足もとを見ると・・・
好子「うわあああああ、 植木鉢から変なおっさん 生えてるーーーー!!(涙)」
???「へ、変なって・・・。失礼ですね! あなたが育てたんじゃないですか!」
好子「わ、私が・・・育てた・・・!?」
???「そうですよ。この数日間、 種から育ててくれたじゃないですか」
好子「う、うそよーーーー!!(涙) 私が育てていたのは、植物よ!? あなたみたいなおじさんじゃないのよ!?」
???「私はれっきとした人型植物です! その証拠に、ほら!」
おじさん?は、
自分の足元の土を少し掘り返した。
目を疑ったが、そこには足ではなく、
植物の根がしっかりと埋まっていた。
〇女性の部屋
数分後、落ち着きを取り戻した私は、
まずこのおじさん植物をどうしようかと
悩みながら、いくつか質問をした。
好子「あなたが、人型植物だという事は わかったわ・・・。でも、それならなぜ、 おじさ・・・壮年の姿なの?」
???「それは・・・。私にも わかりません・・・。私は人の形こそ すれど、今開花したばかりの植物です」
好子「じゃあ、私に種をくれたご婦人の事は?」
???「ご婦人・・・? いえ、存じません」
好子(あああ、 どうしろって言うのよー・・・)
〇繁華な通り
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おじさんが思ってたよりもおじさんで😂ええーって声でました👍なんかシュールで可愛い光景なのか、いやでも女性の一人暮らしにおじさん生えちゃってたら怖いか(笑)
とても面白かったです
懐かしいお顔が!w
お久しぶりです、植木さん!
植木さんが、より不審なオッサン感が増していて、パニックになる気持ちがより共感できてしまいますね(笑) キャラビジュアルって重要なのですね!