異世界ベースボール ~フワッとしか知らなかったので、なんだかおかしなルールになりました~

アーム・ザ・コニー・ロト男

第一九話『これぞ異世界ベースボール』(脚本)

異世界ベースボール ~フワッとしか知らなかったので、なんだかおかしなルールになりました~

アーム・ザ・コニー・ロト男

今すぐ読む

異世界ベースボール ~フワッとしか知らなかったので、なんだかおかしなルールになりました~
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇中世の野球場
  カキーン
実況コカンダ「マスクマンが聖剣を振り抜く! これも大きい! これは入った・・・」
  バスン
実況コカンダ「! いや、キャッチ! な、なんとホームラン確定の一発を、外野中央を守るエンシェントドラゴンのユズハ選手がキャッチ!」
解説ヒルダ「あの巨体で宙を舞い、尻尾の先にあるグローブで見事に捉えましたね」
実況コカンダ「飛べる種族はやはり外野で強い!」

〇中世の野球場
  カキン
実況コカンダ「七回の表・ドラゴンズの攻撃。 外野へ飛んだ打球を俊足のパキマビ選手が負うも、ツーベースヒット」
解説ヒルダ「ハッピーズは現在、守備人数が少ないですからね。隙間に打たれるとどうしようもありません」
  カキン
実況コカンダ「さあ、再び打たれ、ランナーが生還。 これで6対6の同点。 ドラゴンズの攻撃が繋がってきた」
解説ヒルダ「それもありますが、ピッチャーのドロシー選手に、明らかな疲れが見えますね」
ドロシー「ふぅふぅ」
実況コカンダ「さあ、そしてここで出てくるのが、今日全打席でホームランを量産するドラゴンズの主砲。エンシェントドラゴンのユズハ選手だ」
実況コカンダ「これまでまったく歯が立っていない、ドロシー選手。この局面を切り抜けられるか?」
マコ「ドロシー! ムキにならないで! ここは力を抜いていこう」
ドロシー「・・・・・・ああ、なるほどね」
実況コカンダ「さあ、ドロシー選手。第一球を投げた! そしてユズハ選手の尻尾が襲い掛かる!」
  ブン、ふよん
ユズハ「ぬっ!」
実況コカンダ「な、なんだ? ユズハ選手の尻尾が打った球がほわんほわんしながら宙を漂っているぞ!」
解説ヒルダ「なるほど、考えましたね。 球を【泡】に変化したのでしょう」
実況コカンダ「宙を漂う球は、ドロシー選手の頭上で、音と立てると同時に自由落下。ドロシー選手のグローブに収まる」
ドロシー「名付けて、泡の魔球」
ユズハ「ふははっ、まんまとやられたわ」
実況コカンダ「アウトになったはずのユズハ選手が豪快に笑いながら下がり、続くのは五番レオンハルト選手」
レオンハルト「・・・・・・」
実況コカンダ「さあ、ドロシー選手が第一球投げる。 これはストライク。 さらに二球目もストライク」
解説ヒルダ「球速は落ちて、打てない球ではないと思いますが。これはもしかすると球数を投げさせて疲れさせる作戦かもしれませんね」
実況コカンダ「なるほど。そういう戦略もあるということですか! さあ、三球目。 これは打った! しかしファールだ」
解説ヒルダ「これもわざとかもしれませんね」
マコ「これも野球ではよくある手段なんですか?」
レオンハルト「立派な戦術の一つですよ」
マコ「打てるのに打たないなんて余裕ですね。 あんまりドロシーを舐めない方が良いんじゃないんですか?」
実況コカンダ「さあ、第四球を投げた!」
  ほわん
レオンハルト「!」
実況コカンダ「これは泡の魔球だ! ボールが浮き上が・・・・・・」
解説ヒルダ「いえ、レオンハルト選手が強引に地面に叩きつけた!」
  ぽよん
マコ「って、えーっ!」
解説ヒルダ「泡ですから地面を跳ねても動きが遅いですからね」
マコ「ドロシー、魔法解いて!」
ドロシー「もうやっているわ!」
実況コカンダ「マコ選手がこれを拾い、一塁に投げる!」
解説ヒルダ「いい球です。これはアウト・・・・・・」
レオンハルト「くっ!」
  ひゅん
実況コカンダ「レオンハルト選手が消えた! いや、ワープ魔法だ! 一塁でセーフ!」
解説ヒルダ「ついに本家が伝家の宝刀を抜いたという感じですね」
レオンハルト「・・・・・・・」
レヴィリック「おやおやセーフだったのに嬉しくなさそうじゃない。ああ、なるほど・・・・・・」
レヴィリック「あくまで野球の形にこだわりたかったが、勝ちが欲しくて自らの信念を捨ててヤ・キュウをすることにしたから、ですか」
レヴィリック「流石、勇者様。見事な判断だ」
レオンハルト「くっ」
マコ「うわー、レヴィリック、めっちゃ煽るな」
マコ「でもようやく楽しくなってきた」
実況コカンダ「さあレオンハルト選手、ワープ魔法で三塁まで進みましたが、マコ選手と違いメインベースまでいきませんね」
解説ヒルダ「おそらくマコ選手の得体の知れなさにメインベースを狙えないのでしょう」
実況コカンダ「マコ選手は、接触のアクシデント以降、最終兵器の呼び名に恥じない活躍を見せていますからね」
クルトガ「ならこうすればいい」
  カキン
実況コカンダ「クルトガ選手が打った! そしてレオンハルト選手がワープ魔法で生還! ドラゴンズ、追加点。これで6対7。再び逆転」
  カキン、カキン、カキン
実況コカンダ「さあ、お互いのチームが打ち合う乱打戦! 次々と飛び出す魔法と絶技!」
実況コカンダ「これぞ異世界ベースボール!」

〇中世の野球場
実況コカンダ「八回の裏、ハッピーズの攻撃。 9対9の同点。ツーアウト、ランナー一塁の場面」
実況コカンダ「続くバッターはドロシー選手です」
ドロシー「ぜぇぜぇ」
マコ「ドロシー大丈夫?」
ドロシー「正直、結構キツイけど、もうここで出し切るしかないわね」
実況コカンダ「さあ、念じるようにバットを構えるドロシー選手がバッターボックスに入る」
ドロシー「ぶつぶつぶつ」
クルトガ「?」
実況コカンダ「レオンハルト選手、第一球を投げた! ストライク! 続く二球目も綺麗入って、これでツーストライク」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:第二十話『そして異世界は、ほんの少し平和に近づいたとさ』

成分キーワード

ページTOPへ