贖罪にて生まれし者達

ぐらっぱ

忍び寄る者(脚本)

贖罪にて生まれし者達

ぐらっぱ

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〇ステンドグラス
  我らが同志達よ
  諸君らは残念ながら処刑されるだろう
  だが、約束する
  我が秘術で全員甦らせる、と
  だから今は少しの間だけ耐えてほしい
  必ず甦らせる
  そして奴らに復讐を・・・

〇黒

〇階段の踊り場
少女「もう別れましょう これ以上は・・・」
身なりの良い男「待ってくれ 僕は君を愛しているんだ」
少女「もう終わりにしたいの・・・」
身なりの良い男「どうしてわからないんだ? こんなに愛しているのに!!」
少女「──!」
身なりの良い男「君がいけないんだ・・・ そうだこれは仕方ない事だ 言う事を聞かないからだ」
身なりの良い男「・・・」
身なりの良い男「・・・僕はなんて事を」
身なりの良い男「どこか隠さないと・・・」
身なりの良い男「そうだ、あそこに・・・」

〇黒

〇渡り廊下
  ──ねぇ、知ってる?
  ここが閉鎖される理由
  老朽化じゃないの?
  ううん
  前に事件が起きたんだって
  事件って?
  生徒が行方不明になったのよ
  本当に?
  本当だよ
  何人も行方不明になったんだって
  それでね──

〇黒

〇生徒会室
「──って紫苑(しおん)聞いてる?」
紫苑「ん? なんだ、明音(あかね)」
明音「もー! 全然聞いてないでしょ」
紫苑「すまん」
明音「さっき部長が言ってたじゃない 夏休みの部活動の事 紫苑も参加するでしょ?」
紫苑「ふむ?」
部長「そう 我がオカルト部は夏合宿をするのだよ あの呪われた旧校舎で!」
紫苑「部長か 旧校舎は立ち入り禁止だったような?」
部長「ノープロブレム!! そこは僕に考えがあるから 任せてくれたまえ!」
明音「旧校舎、少し怖いな 事件があったから閉鎖されたんでしょ」
部長「そう、行方不明になった生徒達 そして曰く付きの骨董品が 旧校舎に隠されているとの噂」
明音「学校にそんな怖いものが?」
部長「初代理事長が旧校舎に隠したらしい ・・・呪われた拷問器具をね」
紫苑「拷問器具?」
部長「例えば・・・」
部長「アイアンメイデン! 有名だな」
紫苑「これって」
部長「はるか昔に使われていたという拷問器具だ これに閉じ込められると無数の針が・・・」
明音「痛そう」
紫苑「・・・」
部長「きっと犠牲者達の怨念が あの旧校舎に渦巻いていて それで怪事件が・・・」
紫苑「事件・・・」
部長「そうそう、この頃旧校舎で 怪しい人影を見たという生徒が 何人もいるんだ」
紫苑(泥棒か?)
部長「きっと、これは 拷問器具の呪いで目覚めた 悪霊達に違いない」
紫苑「・・・」
部長「想像しただけで楽しくなってきたぞ それじゃまた後日連絡するから 待っていてくれたまえ」
紫苑「行ってしまった・・・」
明音「部長って忙しい人なのよ 他にも幾つか部活を掛け持ちしてるの」
紫苑「慌ただしい奴だな」
明音「紫苑も参加するでしょ?」
紫苑「参加・・・ ふむ、気にはなる」
明音「じゃあ決まりね!」
紫苑(まぁいいか・・・)
明音「あ、そういえば 今日赴任して来た先生 ちょっとかっこよくなかった?」
紫苑「そんなやついたか?」
明音「ええー!? 国語の先生が産休だからって 代理で今日来てたじゃない」
紫苑「ふーむ」
明音「あっ! もしかして寝てたでしょー」
紫苑「多分・・・」
明音「紫苑ったらおもしろーい」
紫苑「そうかな」
明音「そうだ、旧校舎で──」
明音「隠れて!」
紫苑「え? あ、あぁ・・・」
顧問の先生「おーい! 誰かいるのか?」
顧問の先生「・・・」
顧問の先生「気のせいか・・・」
明音「あぶないあぶない あの先生面倒だからなぁ」
紫苑「そろそろ帰ろうか」
明音「そうね、帰りましょ」

〇階段の踊り場
明音「もう外が暗くなってきたねー 早く帰ろうか」
紫苑「ふむ」
明音「あっ! 先生さよーならー」
明音「紫苑、さっき言ってた先生だよ」
国語教師「・・・」
明音「どうしたの?」
紫苑「いや、なんでもない 帰ろうか」

〇黒背景

〇通学路
紫苑「旧校舎か・・・」
紫苑「おお、シロ 迎えに来てくれたのか」
シロ「わんわん!」
紫苑「・・・今度旧校舎に行く事になった お前も来るか?」
シロ「くぅーん」
紫苑「まぁ、何もないだろうけど」
シロ「わふ!」
紫苑「お前もすっかり元気になって」
紫苑「私はやっと慣れたところさ」
紫苑「うまく馴染んでいると思う 部長というやつも面白いし」
紫苑「でも約束を果たしたらきっと・・・」
紫苑「仕方ないけどな」
シロ「くぅーん」
紫苑「さ、帰ろ 家はもうすぐだ」

〇黒背景

〇魔界
  様々な拷問器具で苦しめられ
  死んでいった同胞達よ
  今こそ復讐の時
  我らはその拷問器具に残った思念により
  新たな力を得て蘇った
  我らの力で奴らも同じ目に遭わせよう
  様々な苦痛を与えるのだ
  爪を剥ぎ、皮を切り取り、炎で焼き尽くせ
  さぁ、行くのだ
  同胞達よ・・・

〇黒背景

〇通学路
紫苑「・・・」
紫苑「夏合宿は1週間後か・・・」

〇黒背景

〇開けた交差点
  ──昨夜未明、○丁目付近で
  乗用車が電柱に激突し
  60代の男性の死亡が病院で確認され──
  次のニュースです。
  事件発生から○年、女子高生失踪事件は
  未だ手がかりがなく警察は──

〇黒背景

〇豪華なリビングダイニング
「紫苑、お帰りなさい」
紫苑「ただいま、母」
母「この頃物騒な事件が多いから あなたも気を付けて下さいね」
紫苑「問題無い」
母「さて、夕飯の支度をしましょうか 包丁で細かく肉を切り刻んで・・・」
母「もう少し待っていて下さいね ふふふ・・・」

〇女の子の部屋(グッズ無し)
紫苑「彼女達の思い、大事にしないとな 必ず成功させないと」
紫苑「約束、だからな・・・」

〇黒背景

〇廃墟と化した学校
  ──夏合宿の日──
明音「部長!」
部長「なんだい?」
明音「作戦って、ただこっそり侵入するだけ?」
部長「そうだ!」
明音「見つかったらまずいんじゃ?」
部長「大丈夫大丈夫 その時は忘れ物を取りに来たと・・・」
明音「はぁ・・・」
部長「これも我が部の活動の為 きっと先生も分かってくれるさ」
明音「紫苑まだかなぁ・・・」
部長「む? 誰かこっちにくるぞ」
明音「あれは・・・ 紫苑じゃないわね」
部長「むむ・・・ 先生だったらまずい」
明音「逃げましょう!」
部長「あ、ああ・・・」
明音「こっちよ」

〇黒背景

〇廃墟と化した学校
紫苑「夏合宿は夜に旧校舎前集合 と、言っていたが」
紫苑「誰もいない・・・」
紫苑「約束の時間は過ぎているのに」
紫苑「・・・」
紫苑「部長も明音も連絡つかない」
紫苑「先に行ってしまったんだろうか」
シロ「クゥーン」
紫苑「シロ、ここで待っていておくれ 少し中の様子を見てくる」

〇黒背景

〇荒廃した教室
紫苑「部長ー? 明音ー?」
紫苑「いないな」
紫苑「一回りして居なかったら帰るか」
紫苑「・・・ん?」
紫苑(誰か倒れている・・・!?)

〇血しぶき

〇荒廃した教室
紫苑「明音? 大丈夫か?」
紫苑(反応が無い それにこの血溜まりは)
紫苑「あっ・・・!」
国語教師「誰だ!!」
紫苑「先生・・・!」
国語教師「・・・」
紫苑「うっ・・・」
国語教師「・・・」
顧問の先生「おい、どうした?」
国語教師「いや・・・ また殺したのか」
顧問の先生「仕方ないだろ なんだってこんな時に入り込んだんだか」
シロ「ガルルルル!!」
顧問の先生「うわぁ!?」
顧問の先生「痛い! 噛みつくな! 離れろ!!」
シロ「ガルルル!」
シロ「キャインッ」
顧問の先生「いててて どこの犬だ?」
国語教師「今日は訪問者が多いな」
顧問の先生「なんでこんな時に・・・」
国語教師「とりあえずさっさと終わらせよう」
顧問の先生「そうだな ・・・あっ!?」
国語教師「見つかったか?」
顧問の先生「いや、違った こう暗いと探しづらいし ・・・どこら辺に隠したんだったかな」
国語教師「早く見つけないとな ここが取り壊される前に 俺はここに隠してたブツはもう回収したが」
顧問の先生「親父が事故で亡くなった途端に ここを取り壊すなんてなぁ」
国語教師「まぁ、前から取り壊す話はあったが ・・・それよりこいつらどうする?」
顧問の先生「とりあえず車に積んで所有地の山にでも」
国語教師「親父が生きていれば前みたいに 揉み消してもらえたんだがなぁ」
顧問の先生「全くお前は昔から・・・」
国語教師「仕方ないだろ あれはあいつらが勝手に薬物を・・・ 兄貴だってあの子らを」
顧問の先生「私のは事故さ あんなに深く愛していたのに 別れるなんて言うから」
国語教師「事故ねぇ・・・ みんな偶然階段から落ちただけ?」
顧問の先生「そう、偶然足を滑らせて 彼女達は亡くなった それだけさ」
国語教師「はいはい それでどこに隠したんだ?」
顧問の先生「親父のコレクションの中さ」
国語教師「ああ、あの悪趣味な処刑道具か」
顧問の先生「最後の子はその中にあった アイアンメイデンもどきに 確か入れたはず・・・」
国語教師「そういやあれだけただの玩具だっけ 他はどのくらいなんだ」
顧問の先生「そんなにいないよ 3人くらい適当な箱に隠したかな 多分1箇所にまとまってるはず・・・」
国語教師「なんだ!?」
  裁かれぬ罪人達よ
  お前達は我が裁こう
国語教師「誰かいるのか?」
明音「・・・」
顧問の先生「お前!? まだ死んでなかったのか」
明音「フフフ・・・」

〇手
明音「祈りは済んだか」
明音「罪深き人間達よ」
オランジュ「我はオランジュ 罪人を焼き尽くす炎」
オランジュ「さぁ綺麗に燃えておくれ」

〇荒廃した教室
「うわぁぁあああ!!」

〇荒廃した教室
顧問の先生「いやだ・・・! 死にたくない」
国語教師「兄貴、待ってくれ ・・・うわっ」
国語教師「熱い!! 燃える・・・ 誰か助け・・・!!」
オランジュ「お前は違法な薬物に手を出しただけでなく 生徒にそれを売りつけ 挙句に果てに・・・」
国語教師「く、来るな・・・!」
オランジュ「薬物中毒で亡くなった者を 私有地に隠したな?」
国語教師「ば、化け物!!」
オランジュ「化け物はお前だ 罪と共に燃え尽きよ」

〇血しぶき
国語教師「たすけ・・・たすけ、て あつい、あついぃ・・・」

〇荒廃した教室
オランジュ「ふむ・・・ あっちの方は彼らに譲るか」

〇黒背景

〇木造校舎の廊下
顧問の先生「ハァッ・・・ハァッ・・・」
顧問の先生「一体何が・・・」
顧問の先生「さっきの犬!?」
  罪人は獣の牙で引き裂いてくれよう

〇ゴシック
シロ「覚悟するがいい」
シロ「罪人よ」
ブロン「儂はブロン 罪人を引き裂く牙」
ブロン「その罪ごと喰らいつこうぞ」

〇木造校舎の廊下
顧問の先生「ひぃ・・・!」
ブロン「お前の罪は何人もの女学生を誑かし 別れた時に世間にバレるのを恐れ 殺人を犯した事」
顧問の先生「あ、あれは事故だ! 僕は悪くない 彼女達は足を滑らせ階段から落ちたんだ」
ブロン「罪を認めぬ愚か者よ 儂の牙で引き裂いてくれようぞ」
顧問の先生「ひぃ・・・ た、たすけ」
ブロン「ふむ・・・ 逃げられましたのぅ」
ブロン「まぁトドメは儂の主人に任せようかのぅ」

〇黒背景

〇階段の踊り場
顧問の先生「ハァハァ・・・ なんなんだあの化け物・・・」
顧問の先生「クソっ・・・ まだ死にたくないまだ・・・」
「お前が殺した者達は そう思い死んでいった」
顧問の先生「誰だ・・・!」
顧問の先生「まさか・・・」
紫苑「お前は人を殺しすぎた」
顧問の先生「まさか・・・立花!? 生きていた、のか?」
紫苑「・・・」
顧問の先生「まさかそんな・・・」
紫苑「そう、この体はお前が殺した少女だ」
顧問の先生「許してくれ 殺すつもりじゃなかったんだ」
紫苑「お前が私達を目覚めさせた 私の本体に血肉を与える事こそが 蘇る条件だったのだよ」
顧問の先生「なぁ・・・ 僕達あんなに愛しあったじゃないか 許してくれるよな?」
紫苑「運命を受け入れよ 私達は罪人を裁く存在として蘇った」
紫苑「・・・化け物としてな!!」

〇リンドウ
紫苑「あの世で懺悔するがいい」
紫苑「その罪は永劫に消えぬぞ!」
ヴィオレ「私はヴィオレ 罪人を黄泉へと導く者」
ヴィオレ「さぁ、旅立ちの準備はできたか?」

〇階段の踊り場
顧問の先生「き、消えた?」
「せーんせ」
顧問の先生「え?」
「あそびましょ」
顧問の先生「お、お前達は・・・! 来るな! 来るなぁ!!」
顧問の先生「やめろ! 行き場の無かったお前達を 僕はあんなに愛してやったじゃないか」
顧問の先生「やめろ・・・」
顧問の先生「こっちへ来るなぁ!!」

〇階段の踊り場
顧問の先生「うわぁ!!」

〇血しぶき

〇黒

〇廃墟と化した学校
紫苑「・・・」
部長「う、うーん」
紫苑「こんな所で気絶していたのか」
紫苑「悪かったな 私達がここの生徒だと思うように 催眠をかけてしまって」
紫苑「旧校舎へ侵入しようとしていたお前が 丁度適任だったのだよ 犠牲者を発見する為に」
紫苑「目が覚めたら私達の事は忘れるだろう さよならだ」
部長「あ、あれ? なんでこんなとこで寝てたんだっけ」
部長「そうだ! 旧校舎が取り壊される前に 怪奇現象の謎を解明しないと」

〇黒背景

〇草原の道
明音「ふぅ、お腹いっぱい食べましたねぇ」
シロ「わふ」
明音「さーて、次の罪人を探そうか」

〇黒背景

〇開けた交差点
  ──昨夜○○高校の旧校舎から
  白骨化した遺体が発見されました
  警察は連続失踪事件との関連性を調べて──
  昨夜から○○高校の教師2名が
  行方不明になっており
  事情を知っているとみて行方を──

〇黒背景

〇豪華なリビングダイニング
母「この頃物騒ねぇ」
母「さて、食料を調達しに行きましょうか」

〇黒背景

〇街中の道路
  彼らは目覚めた

〇電車の中
  罪人を裁く為に

〇見晴らしのいい公園
  それは正義の為ではなく

〇レトロ喫茶
  彼らの本能である

〇広い改札
  拷問器具等から生まれた怪人の本能

〇ライブハウスのステージ
  そして彼らは人に紛れ

〇霧の立ち込める森
  罪人達に裁きを下している

〇花模様2

コメント

  • 拷問器具がモチーフのダークヒーローとは。良いですねぇ❤
    先生二人がクズすぎるので陰鬱な感じがせず、寧ろ爽快。まだまだ続きそうな展開も好きです。色々な拷問ヒーロー考えたいですね❤

  • お話読みながら🦍探している自分がいました😂
    拷問器具モチーフにお話展開するの良かったです!人知れず罪人を処刑して回るってのご、影の存在・怪人としてのいい落とし所な感じがしました👏

  • 先生どちらもメッチャクズ野郎…。きっちり裁かれてスッキリです👍
    今作は終始シリアス展開かぁ、と思ったらさり気なくゴリラ(不意打ちすぎる😂)

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