第五話 強襲!マスター・コールタール!(脚本)
〇華やかな広場
私、甘宮苺果(あまみやいちか)、中学一年生!
魔法少女「ピュアストロベリー」の正体なんだ!
同級生のめるちゃんが、私のファンなんだと思ってたのに・・・
まさかニコタインのファンだったなんてさ・・・
ニコタイン「ま、人気は後からついてくるものでござる。今は気楽にやるでござるよ」
ピュアストロベリー「その上から目線をやめろ!!」
〇広い公園
ニコタイン「もう一度説明するでござるよ」
ピュアストロベリー「・・・うん」
ニコタイン「ストロベリーどのが、怪人を捕えて羽交締めにする」
ピュアストロベリー「・・・うん」
ニコタイン「その隙に拙者が、必殺の拳で敵を撃ち抜く!」
ピュアストロベリー「・・・うん」
ニコタイン「これが某の考えた合体必殺技「ラッキーストライク・エキスパート」の全貌でござる」
ニコタイン「では、ピヨりんどのを怪人に見立てて、実践してみるでござるよ」
ピヨりん「お〜う、任せとけ」
ピュアストロベリー「できるか!」
ピュアストロベリー「普通に死ぬわこんなん!!」
ピヨりん「おいおい、萎えるこというんじゃね〜よ」
ピヨりん「ストロベリーパワーを防御に回せばわけねえだろ」
ピュアストロベリー「なにそれ」
ピヨりん「おめ〜のストロベリーパワーはふだん、全身に拡散しちまってるからな」
ピヨりん「こないだみたく爆発させるのも一つの手だが・・・」
ピヨりん「一箇所に集めて固めることができれば、ガードの手段にもなるんだぜ?」
ピュアストロベリー「何番煎じだよそのバトル漫画によくある理論・・・」
ピヨりん「とにかくおめーの力はまだまだ未熟なんだ」
ピヨりん「せめてニコタインとうまく連携しねえと、これからは大変だぜ」
ピヨりん「んじゃ、頑張れよ〜」
ピュアストロベリー「あ、逃げんなこら!!」
ピュアストロベリー(特訓手伝わねーのかよ!?)
ニコタイン「では始めるでござる」
ピュアストロベリー「えっ?」
ニコタイン「ピュアストロベリー、覚悟おおおお!!」
ピュアストロベリー「モード・ブラックデビルはやめて!」
〇川沿いの公園
──数時間後
苺果「ぜえ、ぜえ・・・」
苺果「もう、本当・・・勘弁して・・・」
ニコタイン「だらしがないでござるなぁ」
ニコタイン「結局一度も成功しなかったでござるよ」
苺果「あんたの・・・攻撃から・・・逃げ切っただけ、勘弁して・・・よ・・・」
ニコタイン「まあ、某も鬼ではござらん」
ニコタイン「これでも飲んで気合いを入れるでござるよ」
苺果(嫌がらせじゃなくナチュラルによこす、こいつが怖い・・・)
苺果「・・・ねえ、ずっと気になってたんだけどさ」
苺果「アンタなんで魔法少女になったの?」
苺果(こいつを魔法少女と言うかはさておいて・・・)
ニコタイン「・・・・・・」
ニコタイン「副流會は、もはや某の慣れ親しんだ場所では無くなってしまった・・・」
ニコタイン「それが一番の理由でござるな」
苺果「・・・?」
ニコタイン「おっといかん、なんかシリアスっぽくしてしまったでござる」
ニコタイン「本当は「まど◯マギ」のパチスロにハマったからでござる」
苺果「いや無理にボケんでいーわ」
苺果(第一、そこ伏せても意味ねえだろ・・・)
苺果「慣れ親しんだ場所じゃなくなったって、どういうこと?」
ニコタイン「我らが首魁・・・ハッツガーン様が、病に侵されたのだ」
苺果「病?」
ニコタイン「左様。原因は不明でござるが・・・」
ニコタイン「酷い咳やたんに苦しみ、ハッツガーン様はまともに起き上がることも困難になってしまった」
苺果(ぜってえタバコのせいだろ・・・)
ニコタイン「しかし変化はそれだけではござらん」
ニコタイン「ハッツガーン様が吐き出す副流煙を吸って力を得ていた汎用戦闘員・・・」
ニコタイン「スモーキーたちの様子もおかしくなり始めたでござる」
苺果「スモーキー・・・あっ・・・!」
〇店の入口
スモーキー「もっきぃ〜・・・」
苺果「なーんか様子がおかしいような・・・」
〇川沿いの公園
苺果「お母さんのお店に来たスモーキー!」
ニコタイン「おそらくその影響を受けた者でござろうな」
苺果「でもそんなことになってるなら、なおさらアンタが抜けちゃ大変なんじゃないの?」
苺果「そういう時こそみんなを支えなきゃ」
ニコタイン「それは・・・」
そう、とぉ〜っても困るんですよぉ
苺果「誰っ!?」
アクロレーン「探しましたよぉ、ニコタイン将軍どの!」
ニコタイン「お前は・・・!」
苺果「初めて見る怪人・・・こいつも副流會?」
ニコタイン「ああ、あれは3年前のこと・・・」
〇海辺
ニコタイン「・・・・・・」
???「なーに黄昏てんのよっ」
ニコタイン「お前・・・」
アクロレーン「あっ!?さてはアタシちゃんが東京にいっちゃうから、寂しいんでしょ〜☆」
ニコタイン「・・・・・・」
ニコタイン「ああ、そうだよ」
アクロレーン「・・・どしたの今日は、やけに素直じゃん?」
ニコタイン「う、うるせえな、いいだろうが」
アクロレーン「・・・大丈夫だよ」
ニコタイン「えっ?」
アクロレーン「アタシ絶対この海に戻ってくる」
アクロレーン「何年かかっても、必ず・・・」
ニコタイン「シャケみたいに?」
アクロレーン「うん、シャケみたいに」
ニコタイン「・・・ずっと待ってる」
ニコタイン「美味しい卵たくさん付けて・・・帰ってこい」
アクロレーン「うん・・・」
〇川沿いの公園
ニコタイン「誰だっけ・・・?」
苺果「嘘だろおい!?」
苺果(なんだったの今の回想・・・)
アクロレーン「いやいやご存じでないのも無理はない」
アクロレーン「ワタクシはアクロレーン」
アクロレーン「ついこの間、副流會の仲間入りをした若輩者でございます」
ニコタイン「ふむ、それで先輩の某のもとへ挨拶に来たというわけか。関心、関心」
苺果「なわけねえだろ!?」
苺果「ちょっと!!アンタも人間のエネルギーを吸いに来たの!?」
アクロレーン「人間のエネルギーを?」
アクロレーン「ふっふっふ・・・あーはっはっはっは!!!」
アクロレーン「あーひゃっひゃ、ごひゃびゃ、ぶぶぶふふふふふ・・・ぬっふぇえ!?」
苺果「いやウケすぎだろ・・・」
アクロレーン「ワタクシはそぉんな下賎なことは致しません」
アクロレーン「ただワタクシは実験の成果を確かめに来ただけですから」
苺果「実験?」
アクロレーン「出てきなさい、ザ・コールタール!」
マスター・コールタール「グムオオオオオ!!」
苺果「出たぁ!?」
苺果「え、今「ザ・コールタール」って言った?」
〇大きい交差点
ザ・コールタールって、こんな感じじゃなかったっけ・・・(第一話参照)
〇川沿いの公園
マスター・コールタール「ブオオオオオオッ!!」
苺果「なんか全体的にデカくなってない・・・?」
アクロレーン「これはワタクシの力によって生まれ変わった新しいザ・コールタール」
アクロレーン「「マスター・コールタール」とでも呼んであげましょうか!!」
苺果「や、ヤバい・・・なんか強そうだよあいつ!?」
苺果「どうしよう、ニコタ・・・!?」
ニコタイン「そうか・・・貴様か」
苺果「ニコタイン?」
ニコタイン「貴様だったのかあああああ!!!!」
苺果「に、ニコタインが・・・怒ってる・・・?」
アクロレーン「あらあら怖いなー」
アクロレーン「でもワタクシ、自分で闘うのはちょっと苦手なんです」
アクロレーン「だからあとよろしくね、マスター・コールタール!」
ニコタイン「待て!!」
マスター・コールタール「グモオオオ!!」
苺果「す、すごい圧力・・・!!」
苺果(スモーキーや他の幹部の比じゃないよ!!)
ニコタイン「ストロベリー殿、ここは某に任せるでござる」
苺果「え、でも・・・」
ニコタイン「いいから下がってろ!!」
マスター・コールタール「ぐおおおおお!!」
ニコタイン「ザ・コールタール・・・貴様は某が助けてやる」
ニコタイン「そして、奴のことを洗いざらい話してもらうでござるよ!!」
苺果「ちょっとー、私はどうしたらいいのー!?」
なんか急に始まったシリアスな雰囲気のバトル。
二人の戦いの行方は!?そしてアクロレーンの目的とは──!?
──続く
〇華やかな広場
ピュアストロベリー「ついに戦いの火蓋が切られた、ニコタインVSマスター・コールタール!!」
ピュアストロベリー「ニコタインの大技が決まった・・・と思ったら、効いてない!?」
ニコタイン「くっ・・・いったいどうすればよいでござる!?」
マスター・コールタール「グオオオオアアアアア!!!」
ピュアストロベリー「っていうか私、完全に置いてけぼりなんだけど・・・」
ピュアストロベリー「このゲーム小説、バディものなんじゃなかったのー!?」
ピュアストロベリー「次回、「二人重ねて!ダブルSS☆ストライク!!」」
ニコタイン「・・・の前に、来週は番外編をお届け予定でござる」
ピュアストロベリー「ここまで引っ張っといて・・・?」
あの回想シーンはただの妄想だったんですか😂
そ、そんなロマンスが……?と動揺してしまったのに!ニコタイン様のいけず!
謎の敵、謎の回想
これは因縁の対決かと思いきや
誰だっけ?で笑いました🤣
シャケ……カワ……
「シャケが帰ってくるのは川だろ」…ハッ!?(ジョセフリスペクト)
ニコタインの濃密なボケから急なシリアスにハンドル切るの、テンション乱高下し過ぎて最早ジェットコースター🤣次回も楽しみにしてます!