第8話 女王2人は恋のライバル!?(脚本)
〇水族館前(看板無し)
伊代の誘いで大和は休日に伊代と会うことになった。
なんと玲子はそのことを知らない!?
伊代「大和、入ろう!」
大和「伊代さん、今日はどんな目的で・・・」
伊代「ほら、早く行こうよ」
大和「は、はい・・・」
〇水中トンネル
伊代「このお魚きれい!」
伊代「こっちのはかわいいなあ・・・」
伊代「こんなでっかいお魚はじめて見た」
大和「あの、伊代さん」
伊代「大和、次はあっちに行こうよ!」
大和(ダメだ。観るのに夢中で全然話を聞いてくれない・・・)
大和(でも、この前会ったときと違って、すごく楽しそうだな)
大和(子どもみたいにはしゃいでる)
〇ショーの水槽
伊代「このショーすごい迫力!」
伊代「次は何があるんだろう・・・ドキドキ」
伊代「・・・」
伊代「大和、楽しくなさそう」
大和「えっ!」
伊代「私と一緒じゃつまんない?」
大和「いや、そんなことはないですよ」
伊代「そう? よかった」
伊代「じゃあ、次の場所に行こう!」
大和「次の場所!?」
伊代「大和、早くー」
大和「は、はい」
〇アパレルショップ
伊代「私、かわいい服買いたい!」
伊代「大和も一緒に選んでよ」
大和「・・・はい」
伊代「これなんてどう?」
大和「えっと・・・」
伊代「かわいい? それともかわいくない?」
大和「えっと、かわいい・・・と思います」
伊代「やった!」
伊代「じゃあ、次!」
伊代「これもいいと思わない?」
大和「いいと思います」
伊代「えへへ」
伊代「次は何を着ようかな?」
大和(まだ続くのか・・・)
伊代「じゃーん! これきれいでしょ」
大和「・・・は、はい。すごくきれいです」
伊代「大和、赤くなってる。私があんまりかわいいから照れてるんだ♥️」
大和「い、いや、そんなことは・・・」
伊代「じゃあ、これに決める!」
伊代「お腹すいた。ご飯食べに行こう!」
〇シックなカフェ
伊代「おいしかった♥️」
伊代「いろんなとこに行って、楽しかったね!」
伊代「私、こんなに遊んだの久しぶり」
大和(正直かなり疲れた・・・)
伊代「・・・」
伊代「邪馬台国の女王・壱与(いよ)ちゃんも、きっとこんな風に普通の女の子のように遊びたかったのよ」
大和「?」
伊代「もちろん時代が違うから、水族館に行くとかショッピングするとかではないけど」
伊代「子どもらしくみんなと遊びたかったはずよ」
伊代「でも、壱与ちゃんはそんなことはできなかった」
伊代「わずか13歳で邪馬台国の女王となった壱与ちゃんは、混乱した邪馬台国を治めることに精一杯だったのよ」
大和「・・・」
伊代「プレッシャーもあって大変だったはず」
伊代「ときには、女王として非情な決断をしなければならなかったはず」
伊代「でも、壱与ちゃんはそれをやり遂げた」
伊代「それってすごくない?」
大和「・・・すごいと思います。カリスマ女王・卑弥呼の後を継いで混乱した国を安定させるなんて、並の人間にはできません」
伊代「そうでしょ」
伊代「壱与ちゃんはすごい子よ。偉大な女王様よ」
伊代「でも、家族や友だちと笑いあって過ごす普通の生活もしたかったはず」
大和「そういう思いもあったかもしれませんね」
伊代「だから私は、壱与ちゃんの分も人生を楽しみたいの」
伊代「天国にいる壱与ちゃんにもそれを見てもらって、笑って欲しいから・・・」
大和「伊代さん・・・」
大和(伊代さんはそんなことまで考えていたんだ)
〇西洋風の駅前広場
伊代「大和、今日はありがとう」
伊代「とっても楽しかった」
大和「・・・僕も楽しかったです」
伊代「本当? よかった」
玲子「大和くん!」
大和「玲子さん!」
玲子「それに・・・伊代ちゃん!?」
伊代「こんにちは」
玲子「2人がどうして一緒に?」
大和「こ、これは違うんです。あの、伊代さんが用があると言うので・・・」
伊代「水族館に行ったり、ショッピングをしたりしたのよね」
玲子「水族館にショッピング? 2人だけで?」
伊代「もちろん」
大和「いや、それは・・・」
伊代「大和、今日は楽しかったね。また2人で遊びに行こうね♥️」
大和「えっ?」
伊代「じゃあ、またね」
大和「伊代さん・・・」
大和「玲子さん、その、これは・・・伊代さんから用があると連絡がありまして、それで・・・」
玲子「それで水族館に行ったんだ。ふーん」
大和「いや、あの、それは・・・」
玲子「まあ、私には関係ないから別にいいけどー」
玲子「ただ、コンテスト本選を控えているのに、女の子とデートして遊んでるなんてねー」
大和「デートじゃありません」
玲子「じゃあ、何なの?」
大和「それは・・・」
大和「その・・・」
大和「伊代さんが女王・壱与のために・・・」
玲子「は?」
大和「伊代さんは壱与の分も楽しむために・・・」
玲子「何言ってるの?」
玲子「・・・」
玲子「もういいわよ」
玲子「休日に大和くんが何をしようと自由よ」
玲子「別に女の子とデートしたって・・・」
大和「だから、デートじゃありません!」
玲子「だから、もういいって」
大和「よくありません!」
大和「僕は玲子さん以外の人とそんなことをしたいなんて思ったことはありません!」
玲子「えっ!」
大和「え、えっと・・・何でもありません」
玲子「・・・」
玲子「もういいわ。この話は終わりにしましょう」
玲子「それより、明日からコンテストに向けて本格的に動き出すわよ」
大和「はい!」
玲子「・・・」
玲子「大和くん、ずるい」
玲子「いきなりあんなこと言って。そんなこと言われたら・・・」
玲子「この卑怯者!」
〇本棚のある部屋
大和「今日は午後から玲子さんとコンテストの打ち合わせだったな」
大和「午前中は邪馬台国の本を読むか」
大和「玲子さんから?」
玲子「大和くん、お願いがあるんだけど・・・」
大和「お願い?」
大和「じゃあ、午後の打ち合わせのときに・・・」
玲子「今すぐうちに来て!」
大和「今すぐ!?」
大和「今から玲子さんの家にですか?」
玲子「大事な話なの・・・私、もしかするとコンテストに出られないかもしれない・・・」
大和「えっ!」
玲子「大和くん、助けて・・・」
大和「玲子さん・・・すぐに行きます!」
大和「玲子さん、何があったんだろう?」
大和「何か怒っていたような、それとも落ち込んでいたような・・・」
大和「とにかく、今すぐ行こう!」
玲子からの突然の呼び出し
玲子に何があったのか?
そして2人は、このピンチ(?)を乗り越えることができるのか・・・
思わず言っちゃった大和にキャーー♡ってなりました😆
これはズルい!二人の仲、急接近ですかね?
続きも楽しませていただきます〜✨
客観的に見たら、伊代さんと大和くんはデートするカップルにしか見えないですよね!玲子さんのリアクションもごもっともでw ヤキモチを焼く玲子さんも含めた三角関係が楽しいですね!
伊代の決意と知識に、コンテストで優勝してほしいと思ってしまいました。
大和は複雑かもだけど、可愛いコと1日デートできて羨ましい!
今のところ、玲子は苦杯をなめている?状況だけど、これも女王になるための階段でしょうか。
玲子もがんばれ〜!