異世界転生に本格ミステリぶっこんだら、新感覚ざまぁになりました!

高岩唯丑

エピソード22(脚本)

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高岩唯丑

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〇ファンタジーの学園
ジョマ「というか、発火の原因の調査なら、話聞く必要あります?」
  僕の思考がジョマの問いかけによって、遮られる。少しだけ、言葉の意味を理解するのに時間がかかってしまった。
ロク「えぇと・・・・・・うん、必要だよ、周囲の状況とかから原因を判断できる可能性もある」
ジョマ「そういう物ですか」
  明らかに、ピンッときていないジョマは、少し首をひねりながら呟く。これまでに、聞き込みをした事がないのだろう。
  効果を実感した事がなければ、やろうと思わない。
  それ以前に、聞き込みをする必要性に、気付いていなかっただろうか。
  何が起こっても、目の前の事だけに頭を捻らせていた、という感じ。
ロク「ところで、この周辺に、魔力紋って残っているのかな?」
  ふと思いついた疑問を、僕はジョマに聞いてみる。
ジョマ「たぶんありますよ、誰かが魔法を使えば残る訳ですからね」
  日常生活に魔法が溶け込んでいる訳だから、当然そういう事だろう。
ロク「事件に関係ある魔力紋かどうかを、見分けるのは難しいなぁ」
  魔力紋は残るけど、どんな魔法を使ったかはわからない。ただ純粋にその人物の魔力の跡が残っているだけだ。
  かゆい所に手が届かない。
ロク「確認だけど、魔力紋っていつか消えるんだったよね?」
  一応自分の知識が間違っていないか、答え合わせのつもりでジョマに問いかける。
ジョマ「はい、使用した魔法の強さによって、長く残ったり、すぐ消えたりですけど」
ジョマ「・・・・・・まぁどんなに弱くても、一週間は消えませんけどね」
ロク「そうだよね」
  つまりは被害者に魔法を使って、魔力紋がすぐさま消えてしまった、という事はないという事だ。
  ただ、誰かが魔力紋の残らない魔法の使い方を開発していたら、その限りではない。
  まぁそれを考え始めると、終わらなくなるのでやめておく。一応、魔法理論上それは出来ないとされているはずだから。
  ら。ちなみに言うと、空を飛ぶことはできないし、瞬間移動もできない。魔法理論上は。
ジョマ「ふぅー」
  ジョマが息をついて、空を見上げる。それにつられて僕も空を見上げると、空の端が少し赤くなり始めていた。
  もう夕方になる。昼に食事をした時以外、ずっと話を聞いて回っていたせいで、ジョマは疲れた様だ。
  というか僕も疲れた。徹夜が地味に効いている。
ロク「今日は引き上げようか」
ジョマ「そうですね!」
  僕の言葉に、ジョマが弾ける様に反応する。空を見上げたのは、帰りたいというアピールだったのだろうか。
  でもジョマは、そんなに策士でもない気がするので、たまたまかな。
ロク「行こうか」
  僕はジョマを促して、事件現場から離れようとした。
「何かわかりましたか?」
  そこに少し低めの、落ち着いた声が聞こえてくる。

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