魔王女様は困らせたい!

玄ノロク

第2話 カイの秘密(脚本)

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玄ノロク

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〇草原の道
カイ「うぉりゃ──!!」
ジェルダイム「ジェラ?」
カイ「あ、あれ?ぜんぜん攻撃が効いてない!?」
ジェルダイム「ジェラ──!!」
カイ「うわぁぁぁ!!」
ジェルダイム「ジェラ──!!」
メル「はい!そこまで!」
ジェルダイム「ジェ、ジェラ、ジェララ!? (メ、メディルさま!?)」
メル「今は、勇者メルって呼んで!」
ジェルダイム「ジェラジェラ?ジェーラ? (勇者メル?メディルさまが勇者?)」
メル「そ。私、勇者になったの」
ジェルダイム「ジェ──!! (え──!!)」
メル「ところで、ジェルダイム。 なんで、あんたがここにいるのよ?」
ジェルダイム「ジェラ。ジェジェラ (クマッチさまのご命令で)」
ジェルダイム「ジェララ。ジェラー (メディルさまを、探しにきました)」
メル「あークマッチか。 どうせ、パパが言いつけただけでしょうけど」
カイ「うぇぇ。 ベタベタになったっす」
カイ「うぉ!? 勇者様!危ないっす!」
カイ「俺の後ろに隠れて!」
メル「キャア!!」
カイ「勇者様!どうしたっすか!?」
メル「カイ!う、後ろ!!」
カイ「後ろ?」
メル「背中も、お尻も、丸出しになってるわよ!」
メル「さっきの粘液で、服 溶けちゃったんじゃないの!?」
ジェルダイム(アレに、服溶かす効果ない・・・)
カイ「あー。違うっすよ これは、元からこうなってるっす!」
メル「はぁ!? 何よ、それ!?」
カイ「この服、孤児院が金出してくれて 作ったんすけど」
カイ「さっき言った通り、俺のいた孤児院 めっちゃ資金不足なんで」
カイ「全身分作れなくて、マントで隠せる後ろは 省いてもらったんすよ」
メル「・・・」
カイ「そんなことより、勇者様! モンスターを退治するっす!」
メル「そうね。 それじゃカイ、ここは私に任せて」
カイ「はい!お任せするっす! 俺には、こいつは無理っす!」
メル「ジェルダイム、私が合図したら 一人で魔界に戻って」
ジェルダイム「ジェジェラ!!ジェララ (無理ですよ!!そんなことしたら)」
ジェルダイム「ジェラ。ジェラジェジェ! (クマッチさまに怒られます!)」
メル「大丈夫よ。 クマッチのことなら、私が何とかするから」
メル「ね?」
ジェルダイム「・・・ジェラ (・・・わかりました)」
メル「それじゃ、いくわよ」
メル「モンスターよ!大人しく魔界に帰るがよい!」
カイ「えぇ!? 勇者様、さすがにそんなんでモンスターが」
ジェルダイム「ジェラ〜」
カイ「帰った!マジっすか!? 勇者様、すげーっす!!」
カイ「勇者様は、モンスターと話せるんすか!?」
メル「うん。話せるよ」
メル(私、魔族だから話せて当然なんだけどね)
カイ「やっぱ、勇者様はすげーっすね!」
メル「まぁね」
メル「そんなことより、カイ。 さすがに、その服はダメだと思うのよね」
メル「だから、街でちゃんとした服、買おうよ」
カイ「え?いいっすよ。 俺、結構気に入ってんすよ、これ」
メル(・・・)
メル「あ、でもそうか。買うって言っても お金が無いわね」
カイ「お金なら、手に入ると思うっす」
カイ「モンスター退治は、常にギルドに 何かしら出てる依頼案件っすから」
カイ「街の人の依頼で、モンスター退治してきましたって言えば、報酬もらえると思うっす」
メル(人間って、そんな簡単にお金稼げるんだ)
メル「なら、早速そのギルドってとこに行こうよ」
カイ「そうっすね」

〇西洋風の受付
カイ「こんちは〜っす!」
受付嬢「こんにちは〜」
受付嬢「ギルドへようこそ〜。ご用件を承ります」
カイ「街の外に出たっていう」
カイ「でっけースライム、退治して来たんすけど」

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コメント

  • 討伐した証拠とかそりゃいるよなぁ…ってなりましたが、人間から見たら敵で討伐対象の魔物もメルから見たら知り合いな訳でこれからも知り合いと一応敵状態で鉢合わせるのか…と思うと大変そうですね…!

  • メルは何だかんだでカイにやさしい(?)ですね。カイはこのままメルの力に頼って地位もお金も手にすることができるのか!? いや、きっと成長して頼りになるパートナーになるんですよね…??

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