ゴーストライターは死刑囚!?現在逃走執筆中

ヒナタクチ

エピソード3(脚本)

ゴーストライターは死刑囚!?現在逃走執筆中

ヒナタクチ

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〇簡素な部屋
  懐かしくも辛い記憶がよみがえった。

〇島国の部屋
母「アンリ、あなたはどうして怪獣ばかり描くの?女の子なんだからお花とか描けば良いのに...」
  思えばこの頃からは反抗的だったかもしれない。
  でも私が間違っているとは思えなかった。
父「アンリ、君は本当に成績がいいな...男の子じゃなかったのが残念だけど。兄のアルクに爪の垢でも飲ませたいぐらいだ」
  海外では差別になるのに...どうして親は私の性別を否定して、私よりも勉強もスポーツも頑張ってる兄の事も否定するんだろう。

〇部屋のベッド
  私の幸せは私の事を知らないインターネットで他の国の人と絵や小説を投稿したり交流する事だった。
  スラングを使ってみたり、男の子やマダムのふりをしてみたりして...今思えば黒歴史かもしれないけど。
  それでもリアルの日常よりも充実していたし作品を投稿することは日頃溜まっていたストレス発散するのに最適だった
  アンチがいなかった訳ではないけど私の場合はたかがフォントに誹謗中傷される事は善意ながらリアルで非難されるよりはマシだった
アンリ「あ、たまねぎさんから返信が来ている! 「あなたの小説に励まされました。これからも応援してます」」
アンリ「アハハ、嬉しいなぁ...」
  顔も声もない人に喜ばれた事は心がつながった様な感じがして嬉しかった

〇島国の部屋
  まぁ...パソコンにのめり込みすぎて数年間パソコンを禁じられた時は怒りを抑えられなかったけど

〇古い大学
  誰にも邪魔されずにパソコンを自由に使いたかったから隣国の△国の留学生としての試験を合格して美大生になった
アンリ・デルタ「大学生活最高!!!! シャバの空気は美味いわ!!!!!!」
同級生「アンリ、テンション高すぎ〜」
アンリ・デルタ「だって本当に人権すら無かったよクソ母国は!!!」
アンリ・デルタ「何をやっても女の子らしく無いとか神様が悲しむとか結婚できないとか言われ続けたんだからね!!!」
同級生「うわっーキツい〜でもよく留学とか許してくれたよね厳しそうな両親だったんでしょ?」
アンリ・デルタ「△国の奨学金を勝ち取ったのと何かよくわかんないけど」
アンリ・デルタ「女が大学に行くのは反対だけど美大生なら何故か『まぁ美大なら...絵を描くだけだから』って反応で猛反対はされなかったんだ」
同級生「そっかぁ、アンリは一般教養科目はトップの成績だから他の一流大学でも入れそうだと思ったけどそんな理由が...」
アンリ・デルタ「でもこの大学ノビノビと出来るから大学生活楽しいし入って良かったよ!」

〇寮の部屋(ポスター無し)
アンリ・デルタ(パソコン触り放題で嬉しい!!)
アンリ・デルタ(最近日本語の勉強もしてるから日本アニメの二次創作も翻訳機無しで読めるようになりたいな〜)
アンリ・デルタ「え!?どうゆう事!!」
アンリ・デルタ「何でAくんの二次創作が5件しか無いの!!いくらマイナーなインディーズアニメだからってあんまりだ!!!」
先輩「うるさいわよデルタ!! 静かにしなさい!!! 筋トレに集中できないわ!!!」
アンリ・デルタ「ご、ごめんなさい...」
先輩「ふん、次からは気をつけてね!!」
アンリ・デルタ(憧れの先輩に怒られてしまった...反省反省)
アンリ・デルタ(でも0件じゃ無かったのが救いだよね...)
  私はその5件の二次創作を読んだ...
アンリ・デルタ(凄く良かった...! 是非感想を伝えたい)
アンリ・デルタ「カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ」

〇古い畳部屋
東街エリ子「何じゃきゃ!? ウチの二次創作に長い感想文送られとる!?」
東街エリ子「英語だしスパムかと思ったけどそうじゃないみたい...ちゃんとした感想だ!!嬉しい...」
  確かこれがエリ子と仲良くなったきっかけだった

〇簡素な部屋
FAN「アンリさん起きてください!!!」
アンリ・デルタ「うるさい!!!」
FAN「すいません、朝食の準備ができましたので」
アンリ・デルタ「怒ってごめんね、ありがとう」
FAN「いえ、お気になさらず」
アンリ・デルタ「そういえば私、昔の夢見ていたんだよ」
FAN「えっ、アンリさんの過去ですか!?知りたすぎます!!」
アンリ・デルタ「せっかくだから教えてあげよう!幼少期からハイスクールまでの私は不自由だったけど大学に行ってからは創作活動を開花させたんだ」

〇古い大学
FAN「知ってます!国立△カレッジは知る人ぞしる名だたる美大ですから!!」
FAN「美大ですけど有名な小説家やファッションデザイナーも卒業生として有名ですよね」
アンリ・デルタ「そうそう、だから何でも挑戦できたんだ」
アンリ・デルタ「洗練も受けたしね...」
FAN「せ、洗練...?」
アンリ・デルタ「実は...」

〇おしゃれな教室
  ー服飾科のクラスの人達と協力して「売れる商品を作る」課題をやっていた時ー
アンリ・デルタ「何で私の案がボツなのよ!? 私が描いたこの広告は最高の出来なのに!」
同級生「アンリ、落ち着いて」
アンリ・デルタ「落ち着いていられない!」
同級生「冷静に聞いて、あなたの絵の出来は素晴らしいよ。そうじゃなきゃアタシはあなたとチームを組まない。...でもね」
同級生「このソックスは働く女性が履くイメージで作られたものだから」
同級生「「誰かに見てもらうアクセサリー」ではなくて「仕事で使いやすいアイテム」として広告をデザインした方がイメージに近いと思うの」
同級生「大袈裟なたとえだけど老舗のネクタイのブランドの出す広告を想像して、「働く男性向けのネクタイ」のモデルってこんな感じよね」
同級生「それが同じモデルでもセクシーな水着姿でネクタイ着けていたら...」
同級生「今まで築き上げてきた企業のイメージが無くなっていつも買っていたお客さんが買わなくなる可能性もあるんじゃないかな?」
同級生「まぁ、例外で企業側が今までのイメージを変えたいって場合もあるけど...今回の課題のテーマは「売れる商品を作る」事だから」
同級生「アタシの作った商品であるソックスとアンリの広告のイメージが違うと売れないと思うよ」
アンリ・デルタ「確かに...ごめんね」

〇簡素な部屋
アンリ・デルタ「あの事がきっかけでアートとビジネスは違う事や自分の為だけじゃなくて」
アンリ・デルタ「お客さん...作家としてなら読者の事もちゃんと考えるようになったんだ」
FAN「そうだったのですね」

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