か弱いくんの彼女

緑作七去−アヲサクナノサ−

エピソード3(脚本)

か弱いくんの彼女

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〇学校の廊下
結花「中村くん、いつからいたの」
中村「さっきからだよ、」
強「そう、良かった〜」
強「クラスの人の前では呼ばないって約束 したよね」
結花「まぁ、聞かれなくて良かったじゃん」
強「もう、」

〇教室
強「1限目は日本史か」
強「原口先生の授業だな」
強「教科書は・・・」
強「あれ?」
結花「教科書忘れたの?」
強「うん、」
結花「貸してあげようか」
強「ありがとう・・・」
強(女子の圧って、強い!)
強(てか、机くっつけるってことだよね)
強(女子と机くっつけるのは気まずい!)
強(他の人に借りよう)
強「やっぱり幸人に借りる」
結花(恋人修行だって言ったのに・・・)
結花(あ、幸人は今日休みだよね)
結花(なら、席は左隣りだから、あたしに 借りるしかないはず)

〇教室
強(結局、こうなったよ)
結花(強くんと一緒だ)
原口先生「板書、写していってください」
強「そういえば、中村くんが補習があるって 聞いたんだけど・・・」
強「日本史って、補習する必要なくない」
結花「知らないの!」
結花「毎週、確認テストやってるんだよ」
強「え、そうなの」
結花「先輩たちも部活の両立が大変なんだよ」

〇教室
強「やっと、日本史終わった」
結花「原口先生って、書く量が多いよね」
強「話す量も多いし・・・」
結花「自己紹介の時に言ってたもんね」
強「自己紹介って、昨日の6限目にあったよね」
結花「あの後、放課後までかかったんだよね」
強「そうだよ」
強「来週はテストだし、赤点回避しなきゃ」
結花「そうだった!」

〇渡り廊下
結花「幸人とは仲いいの?」
強「昨日、初めて話したけど」
結花「え、昨日初めて!」
強「そうだよ」
結花「幸人って、明るいよね」
結花「部活はテニスだし、ある意味熱血だよね」
強「うん、」
結花「他にはいないの?」
強「他の人は怖くて話せないんだ」
強「特に木村くんたちが・・・」
結花「他の人達なら、話せるでしょ」
「結花、次の授業って、移動教室だよね」
強(可愛いな)
結花「うん、理科室だよ」
檜佐「ありがとうね」
強「友達?」
結花「うん、入学式の時に仲良くなった子だよ」

〇教室
結花「ほら、大丈夫だったでしょ」
強「うん、」
強「でも、制服違かったよね」
結花「そうなの」
結花「お姉ちゃんのお下がりだから、制服違う んだよね」
強「今年から変わったんだよね」
強「お姉さん、何年生?」
結花「今、大学一年生だよ」
強「俺の兄ちゃんと同い年だよ」
結花「大学はどこ?」
強「隣町の公立大学だけど・・・」
結花「一緒だよ」
  『同じ大学だったんだ』
強「名前は竜斗って言うんだ」
結花「そうなんだ」
結花「じゃあ、どこで会ってるかもね」

〇おしゃれな大学
竜斗「すみません」
竜斗「お怪我はありませんか?」
明里「大丈夫です」
竜斗「よかった」
明里「お急ぎですか?」
竜斗「そうだった」
竜斗「失礼します」
明里「変わった人ね」
明里「あ、あの人財布落としてる」
明里「今度、届けに行かなきゃ」

〇学校脇の道
強「部活はどこか入る予定?」
結花「うん」
結花「でも、今日活動してないみたいだから」
強「そっか」
結花「か弱いくんは?」
強「俺はサッカー部!」
結花「木村くんたちも一緒だよ」
結花「中村くんはエースだけど・・・」
強「やっぱりムリ・・・」
結花「じゃあ、どこ入るの?」
強「帰宅部とか・・・」
結花「分かった、明日見学に行こう!」
強「はぁ・・・」

〇ダイニング
強「そんな感じで明日見学に行くことになったから・・・」
お母さん「行ってきたら」
お母さん「不登校で部活もできなかったんだし・・・」
強「まぁ、確かに」
お母さん「その子には話したの?」
お母さん「自分が不登校だったって、」
強「言えないよ・・・」
お母さん「学校推薦で行ったから、いいんだけどね」
強「そういう問題?」
竜斗「どの部活を見に行くんだ?」
強「え、その子とサッカー部に・・・」
強「いつからいたの!」
竜斗「さっきだよ」
お母さん「竜斗、おかえり」
竜斗「ただいま!」
お母さん「大学生活には慣れた?」
竜斗「まぁね」
竜斗「部活見に行くの?」
竜斗「誰と?」
強「クラスの友達!」
竜斗「仲のいい奴、誰かいるの?」
お母さん「手洗って、ご飯食べちゃって、」
竜斗「ハーイ」
強「まったく、もう〜」

〇渡り廊下
強「どこに行くの?」
結花「美術室」
強「なんで?」
結花「美術部に入りたいから」
強「え、絵を描けるの?」
結花「失礼ね」
結花「芸術科目、美術にしてるじゃん」
強「そうだった」
結花「か弱いくんはサッカー部の見学でしょ」
結花「いってらっしゃ~い」

〇更衣室
強「ここがサッカー部の部室か」
強「今は誰もいないし、もう少し後に来たほうが良かったのかな?」
直人先輩「あれ、1年じゃん」
直人先輩「な〜にしてんの?」
強「サッカー部の見学に・・・」
直人先輩「な〜んだ見学か」
直人先輩「って、見学希望者は顧問に行ってから来るんじゃなかったっけ?」
強「え、そうだったんですか!」
直人先輩「ウソだよ」
直人先輩「いちいち言いに行くわけ無いだろ」
強「そうなんですね」
強(めっちゃ面倒な人だ)
直人先輩「一輝もこっち来いよ」
一輝先輩「1年生じゃん」
一輝先輩「直人、例のイタズラやった?」
直人先輩「やったよ」
直人先輩「コイツ、そうだったんですかって、聞き返してきたよ」
直人先輩「俺らの時は先生に聞いてきま〜すって、 言ったよ」
一輝先輩「あのときは面白かったよな」
強(イタズラのクオリティ低くない・・・)
強(結花さんはどうしてるんだろう?)

〇渡り廊下
結花「急がないと」
檜佐「どうしたの?」
結花「檜佐、今急いでて・・・」
檜佐「もしかして、強くんのこと?」
結花「そう、もう帰ってる?」
檜佐「いや、まだ帰ってないよ」
結花「よかった」
結花「待っててね」

〇美術室
結花「わぁーここが美術の部室か」
美香「あれ?1年生」
結花「ハイ、部活見学に来ました」
美香「璃菜、1年生来てるよ」
瑠奈先輩「ホントに」
美香「うん」
瑠奈先輩「美術部へようこそ」
瑠奈先輩「部長の璃菜です」
美香「美香です」
結花「よろしくおねがいします!」
瑠奈先輩「一人で見学に来たの?」
結花「そうですけど・・・」
結花「途中まで一緒にいた子はサッカー部の見学に行きましたよ」
美香「その子知らないんだ」
瑠奈先輩「そうみたいだね」
結花「何がですか?」
美香「ウチのサッカー部はイタズラ好きが多くて」
瑠奈先輩「よくひどい目に合わせるんだよね」
結花「じゃあ、見学に行った子は・・・」
美香「体験入部って言って、練習に参加させられてるかも」
結花「早くなんとかしないと・・・」
美香「それは無理だと思うよ」
瑠奈先輩「顧問の先生も相手にしないくらいだよ」
瑠奈先輩「危険だって、」
結花「でも、助けないと・・・」
結花「私、急いで行きます」
結花「見学にはまた来るので」
  ホントに行っちゃった・・・

〇更衣室
強(どうしよう・・・)
強(全然帰らせてくれない)
強(え、何?)
直人先輩「なんか、今通知音鳴ったよな」
一輝先輩「こいつからじゃね」
強(まずい・・・)
直人先輩「ちょっと見せてくんね」
強「はい・・・」
  部活見学早く終わったから、帰るね
強(え、ウソ・・・)
直人先輩「これ、彼女からじゃね」
一輝先輩「確かにな」
直人先輩「木村が言ってたリア充って、こいつか」
一輝先輩「あぁ、言ってたな」
直人先輩「別れるように話繋げて見ようぜ」
一輝先輩「いいな」
強「結花さん、助けて・・・」

次のエピソード:エピソード4

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