この恋、やめられますか?

雨くらげ

第一話:はじまりの旅(脚本)

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〇綺麗な一戸建て
  私には義理の弟がいる。
  周りの人は、羨ましいだとか、一緒に暮らしてみたいなんて言うけれど
  私はあんなヤツ絶対好きになれない

〇店の入口
明里(ここであってるよね・・・?)
受付の男「こんにちは〜!」
受付の男「オフ会参加の方ですよね?」
明里「あ・・・はい、そうです」
受付の男「では、ギルド名とキャラクター名を書いて会場にお入りくださ〜い」
明里(ギルド名は、『のこのこたけのこ』・・・)
明里(名前はシンシア・・・っと)

〇テーブル席
明里(うわぁ、結構人いるなぁ・・・)
明里(どうしよう、さっそく人見知り発動するかも・・・)
明里(とりあえずお酒でも飲んでよ・・・)
???「あ、もしかしてシンシアちゃんですかぁ!?」
明里(えっ・・・?)
ミリア「のこのこたけのこメンバーのミリアですぅ」
明里(ミリア・・・・・・同じギルドの人だ!)
明里「ミリアちゃん!?わぁ、会いたかった〜!」
ミリア「私も私も〜! シンシアちゃん、ゲームの中でも可愛いけど、実物も可愛いぃ〜♡」
明里(ミリアちゃん、ゲームの中と変わらず良い子そうだなぁ)
  今日は、私がプレイしているオンライン
  ゲーム『Battle Cry』のオフ会。
  100人以上参加している大規模なイベントだ。
明里(初参加だから緊張してたけど、同じギルドの人がいてよかった〜)
ミリア「ねね、メイリン様来てるかな!?」
明里「どうだろう・・・?」
ミリア「メイリン様が来たらサインもらお〜っと♡」
  メイリンーー
  疾風の剣士
  彼を知らない人はいない、Battle Cryの有名トッププレイヤーだ。
  疾風の如く敵を倒していくその姿は、
  見た者の心を奪うとまで言われている・・・。
明里(メイリン・・・来るといいな)
  私がメイリンと出会ったのは、
  1ヶ月前のこと──

〇村に続くトンネル
ミリア「シンシアちゃん、ひとりで行く気!?」
シンシア「うん・・・力試ししてみたいから」
ミリア「でも、ここ高難易度のクエストだよ!?」
ミリア「やられちゃったら全装備回収されちゃうんだよぉ」
シンシア「心配してくれてありがとう。 でも、ミリアちゃんを巻き込みたくないから」
ミリア「ミリア、弱くてごめんね・・・」
ミリア「シンシアちゃんが、無事戻って来れるように祈ってる!」
シンシア「ありがとう」

〇森の中
シンシア「よし・・・ 残りはラスボスだけね」
シンシア(ミリアちゃん、高難易度とか言ってたけど案外ひとりでも行けたわね)
  ドォンッ!!!!
  よく来たな、風の戦士よ・・・
シンシア(こいつが・・・ ラスボス「ポリフェルノ」!)
  神代から伝わる秘宝が欲しければ・・・
  私を倒してみよ!!!

〇森の中
シンシア「ハァッ!やぁッ!!」
  ウグッ・・・・・・
シンシア(効いたか!?)
  フッ・・・その程度か?
シンシア「えっ・・・・・・?」
シンシア「うッ・・・!!!」
シンシア(こいつ・・・強すぎる)
シンシア(やば・・・HPあと30か・・・)
シンシア(こんなことになるなら、 挑戦しなければよかった・・・)
  ここに来た者はみな、俺に殺られてきた
  お前も、ここで終わりだ
シンシア「クソッ・・・!」
  ウガァッ・・・!!!??
  なんて力・・・だ・・・
シンシア「消えた・・・・・・」
メイリン「大丈夫か?」
シンシア「もしかして・・・メイリン・・・様?」
メイリン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
メイリン「その”様”つけるのやめてくれない?」
シンシア「あ、ご、ごめんなさい!」
メイリン「それより、キミ瀕死状態じゃん」
メイリン「回復薬持ってる?」
シンシア「それが・・・全部使っちゃって」
メイリン「・・・・・・」
シンシア(うう・・・呆れられてる?)
メイリン「これ、使いなよ」
シンシア「え、いいの!?」
メイリン「たくさん持ってるから」
メイリン「じゃ、俺はこれで」
シンシア「・・・・・・・・・・・・」

〇テーブル席
  私は、オンラインゲームで一目惚れすることなんてないと思っていた。
  けれど、メイリンと出会い、
  淡い期待を持ってこの場所にやってきているのは事実だった。
ミリア「ミリア、まだメイリン様に会ったことないんだよねぇ」
明里「それは、ゲームでの話?」
ミリア「ううん、リアルで!」
ミリア「毎年やってるのに顔見せないんだよぉ」
明里「そうなんだ・・・」
ミリア「あ、もしかして外見に自信がないのかな!?」
明里「うーん・・・・・・」
明里(ゲームで話した感じ、クールな人だったからこういう場所が苦手なのかも)
  ザワッ・・・
女性A「ちょっと、すごいイケメン・・・!」
女性B「どこのギルドの人よ!?」
ミリア「シンシアちゃん、イケメンだって! 見に行こうよ!」
明里「えっ、う、うん・・・」

〇テーブル席
女性「はじめまして〜!どこのギルドに所属してるんですかぁ?」
??「・・・ウィングホーン」
女性「えっ・・・・・・!?」
ミリア「どいてくださぁ〜い!」
明里(ヒィッ・・・あの輪に入っていくなんて ミリアちゃん積極的・・・!)
明里(私はここに隠れてよ・・・)
ミリア「あ、いたいたイケメンくん♡」
ミリア「はじめまして、ミリアって言いますぅ」
ミリア「お兄さんのキャラ名、なんていうんですかぁ?」
??「・・・メイリン」
女性A「あの方が・・・メイリン様!?」
女性B「リアルもイケメンなんて・・・そんなことある!?」
明里(メイリン!?)
明里(わ、私も顔を拝みたい・・・!)
??「・・・・・・・・・」
明里「えっ・・・・・・・・・!!!??」
明里「なんで芽伊がこんなとこに!!?」
??「ん・・・・・・?」
  私は予想もしなかった
  この場所に弟がいるなんて・・・・・・

次のエピソード:第ニ話:義理の弟

コメント

  • まさかの義弟君登場!しかも、イケメンなんですね。義弟君との家での関係がどんな感じなのか気になります。
    今後の展開がたのしみです。

  • 現実では折り合いの悪い義弟が、実はネトゲで憧れの存在。感情の整理がつかなさそうですね。この関係性がどのように発展していくのか、続きが気になります!

  • ネトゲのオフ会って行ったことはないんですが、レポとか聞いて楽しそうだな、と。
    でも、まさか有名人が自分の弟だとは思いませんよ!
    びっくりしただろうと思います。笑

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