ばあちゃんレスキュー!きゅん♡クエスト

羽遊ゆん

5.次のステップへ(脚本)

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〇古本屋
香坂瑠奈「間宮さん♪ こっちこっち! そろそろ萌乃たちのグループが歩いてくると思います!」
間宮貴史「へぇ~♪ コスプレイベントなんて見るの初めてですよ」
香坂瑠奈「こ、こら! 間宮さん! さわるのダメです!」
間宮貴史「だって、結構人が多くてはぐれそうですし・・・ねえ?」
香坂瑠奈「だーかーらぁ!」
  幼い頃に出会っていた事実を知り
  気持ちが通じ合った私と間宮さんの
  心の距離は急速に縮まっていった。
香坂瑠奈(・・・体の距離は縮まらないままだけどね)
香坂瑠奈「あ! もう来るんじゃないですか?」
萌乃「落ち着け、しもべたち!」
「だってキャーキャー言ってくれるから・・・つい」
萌乃「もう!」
萌乃「あ! 瑠奈っち~♪ 間宮さ~ん♪」
萌乃「見に来てくれてありがとー♪ あとで終点にあるカフェで合流しよー!」
香坂瑠奈「萌乃ー! 似合ってるよ♪ 後でねー!」

〇商店街の飲食店
香坂瑠奈「う~んと・・・このカフェで合ってるのかなぁ?」
間宮貴史「テラス席に座っておけば、お互い分かりやすいんじゃないですか?」
香坂瑠奈「あ、そうですね♪」
香坂瑠奈「どさくさでふれようとするのダメですってば!」
間宮貴史「だってせっかく二人きりですし・・・ね?」
香坂瑠奈「ね? じゃなくって~!」
萌乃「ぷっくくく♪」
香坂瑠奈「萌乃! 来てたの?」
萌乃「うん! さっきねー。 瑠奈っちたちのこと見てたけど、めっちゃおもしろかった!」
香坂瑠奈「お、おもしろいって・・・」
萌乃「あ! 悪い意味じゃないよ~♪ 間宮さん、瑠奈っちにはたかれても全然動じないんだもん」
間宮貴史「はは! このくらい大したことありませんよ。瑠奈さんにならもっとはたかれたいくらいです」
香坂瑠奈「ちょ、ちょーっと間宮さん、誤解されるような発言はやめましょうか」
萌乃「だいじょぶだいじょぶ! 間宮さんが瑠奈っちより強いの知ってるから!」
萌乃「でもよかった♪ お似合いだよ、二人とも」
香坂瑠奈「ありがとう・・・萌乃」
萌乃「で、どうだった? うちらのコスプレ♪」
香坂瑠奈「よかったよ~♪ でも・・・どういうコンセプトだったの?」
萌乃「倒そうとした小悪魔怪人に魅了されて、しもべになってしまった戦隊ヒーローたち」
「・・・・・・」
香坂瑠奈(よくわからない世界観・・・)
香坂瑠奈「・・・へー、そうなんだ!」
萌乃「でさ! きいてよぉ! このコンセプトがよかったからか、コンテストで3位だったんだよ!」
香坂瑠奈「ええ!? すごいじゃん! おめでと~♪ 萌乃」
萌乃「ありがと♪ でね、3位入賞の景品が、植物園のペアチケットと商品券だったの」
萌乃「みんなと相談してぇ、ペアチケットは、瑠奈っちたちへあげようってことになって~♪」
香坂瑠奈「え!?」
萌乃「正式交際おめでとうってことで♪」
香坂瑠奈「萌乃~♪ ありがとう! ホントにいいの?」
萌乃「いいのいいの♪ うちらこのあと打ち上げするから、歩いていける距離だし、時間があるなら早速行ってきたら?」
間宮貴史「いいですね♪ 行きましょう、瑠奈さん」
香坂瑠奈「はい。行きたいです!」
萌乃「じゃあ、またね~♪」

〇植物園のドーム

〇植物園の中
香坂瑠奈「うわ~! 温室の中はさらに暑いですねぇ」
間宮貴史「南国の植物が多いですね」
香坂瑠奈「私、この植物園に来るの、子供のころ以来なんです。間宮さんは?」
間宮貴史「私は初めてです。たまにはいいですね。こういう場所も」
香坂瑠奈「ですよね! あ、もう少しで外に出ますよ」

〇公園のベンチ
香坂瑠奈「外に出たら少し涼しいかと思ったけど、夏だからやっぱり暑いですね~」
間宮貴史「あ、瑠奈さん♪ あそこ! ソフトクリーム売ってます! 食べましょう」
香坂瑠奈「わ! いいですね♪」
健斗「あ! ソフトクリーム屋さん! わ~~!」
健斗「あ!」
健斗「いた・・・いたぁ~い!!」
健斗「わぁ~ん!」
香坂瑠奈(大変!)
香坂瑠奈「僕・・・大丈夫? 起き上がれる?」
健斗「痛くて動けない・・・」
香坂瑠奈「よし! じゃあお姉ちゃんが起こしてあげるね♪ いい?」
健斗「う、うん」
香坂瑠奈「よいしょっと♪ 血は出てないね! もう大丈夫?」
健斗「うん。 お姉ちゃん・・・ありがと」
香坂瑠奈「うん♪ 気をつけてね~」
間宮貴史「瑠奈さん、今・・・」
香坂瑠奈「え? どうかしました?」
間宮貴史「あ・・・いえ! なんでも! 優しいですね、瑠奈さん」
香坂瑠奈「え? あのくらい普通ですよ~。 間宮さん♪ ソフトクリーム買いに行きましょう!」
間宮貴史「ええ♪」
「冷たくて美味しい♪」
「あ!」
間宮貴史「同時、でしたね」
香坂瑠奈「気が合いますね♪」
間宮貴史「ベンチに座って食べましょうか」
香坂瑠奈「そうしましょう♪」
香坂瑠奈「あ、ベンチの横・・・」
香坂瑠奈「・・・アガパンサス」
間宮貴史「アガパンサス?」
香坂瑠奈「この花・・・アガパンサスっていうんですよ」
間宮貴史「へぇ、瑠奈さんは花に詳しいんですね」
香坂瑠奈「それほどでも! 花は、好きですけど」
香坂瑠奈「アガパンサスの花言葉は『恋の訪れ』っていうんです」
香坂瑠奈(なんだか、今の私たちにぴったり・・・なんて)
間宮貴史「まるで、今の私たちのための花言葉みたいですね」
間宮貴史「食べ終わったらもう少し園内を歩きましょうか」
香坂瑠奈「あ、昔と変わってなければ・・・素敵な場所があるんですよ♪ 案内します!」

〇華やかな広場
香坂瑠奈「ここです! わ~♪ 変わってない!」
香坂瑠奈「夏のバラがきれいなんですよ!」
間宮貴史「本当ですね! でも・・・」
間宮貴史「私にとっては、瑠奈さんのほうがきれいですけど」
香坂瑠奈「も・・・もう! 間宮さんってば!」
間宮貴史「本心をいってるだけですよ」
香坂瑠奈(も~・・・ポーッとしちゃう!)

〇空

〇華やかな広場
香坂瑠奈「あ、夕焼け空! もうそんな時間なんですね」
香坂瑠奈「どうりで人がいないなぁと思ってたんですよね」
間宮貴史「・・・・・・」
香坂瑠奈「ん? 間宮さん? どうかされましたか?」
間宮貴史「あの・・・ですね。 足が」
香坂瑠奈「足?」
間宮貴史「動かなくってですね・・・」
香坂瑠奈「ええ!!?」
間宮貴史「瑠奈さん、少し引っ張ってもらってもいいですか?」
香坂瑠奈「はい! もちろん!」
香坂瑠奈「両手、引っ張りますよ?」
香坂瑠奈「うーーんしょ!」
香坂瑠奈「あ! 動きましたね!」
間宮貴史「瑠奈さん、そのままで」
香坂瑠奈「え?」
間宮貴史「ちゃんと手をつないだの、初めてですね」
香坂瑠奈「・・・ホントだ」
香坂瑠奈「なんで平気なんだろ?」
間宮貴史「おそらくですが、瑠奈さんが自発的に男性にふれる、というのがポイントなんですよ」
香坂瑠奈「あ、なるほど!」
間宮貴史「少し前に、転んだ男の子を助けてあげたでしょう?」
間宮貴史「その時に『もしかしたら』と思ったんです」
香坂瑠奈「あー、もしかして足が動かないっていうのは噓ですか?」
間宮貴史「ええ・・・すみません」
香坂瑠奈「でも・・・まぁ、今回は許します」
香坂瑠奈(手、つなげて・・・嬉しい)
間宮貴史「瑠奈さん・・・そろそろ次のステップへ進みたいなと思ってるんですが」
香坂瑠奈「え・・・次のステップですか?」
間宮貴史「下の名前で、呼んでもらえませんか?」
香坂瑠奈「あ・・・は、はい♡」
香坂瑠奈「た・・・貴史さん」
香坂瑠奈(なんか、めちゃくちゃ恥ずかしい!)
間宮貴史「・・・瑠奈さん」
  私の手をにぎる貴史さんの手に、キュッと力が入った
香坂瑠奈「貴史さん♡」
  貴史さんの顔が近づいてくる
間宮貴史「瑠奈・・・さん」
香坂瑠奈「貴史、さん♡」
間宮貴史「・・・い」
間宮貴史「・・・瑠奈、さん!」
間宮貴史「さすがに足・・・踏みすぎでしょ~!」
香坂瑠奈「ごめんなさぁぁい! 足が勝手に!!」
香坂瑠奈(私のファーストキス~・・・)
  ― To Be Continued ―

次のエピソード:6.もう我慢できない!

コメント

  • 効果音が随分つよつよだと思ったら、足でしたか!
    握力おばけなのかと思ってましたw本気出したらそっちも強そうですがw
    微笑ましい二人でお似合いですね。
    今のところ安定の強メンタルな間宮さんですが、悩むターンは来るのかな?

  • ぐいぐい来まくる間宮さん、ヤバいですね♡
    トキメキ供給過多で私の胸も苦し……(笑)
    叩かれても踏まれても動じない間宮さん、でもこの二人、キスまであとどのくらいかかるの!?
    心と身体が一致しないなんて辛いなぁと思いながらも、こんなに思ってくれる彼氏ならサイコーですね♡
    続きも楽しく読ませていただきます(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)

  • 次のステップ楽しみです(笑)

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