〇女の子の一人部屋
　　・・・何よこれっ!?

〇空っぽの部屋
ヒマ「ちょっと、監督！どうしよう!!」
監督「ヒマ、何があった？」
ヒマ「アタシの昔の写真がネットでばらまかれてるのよ！」
メロン「えーっ、中学生？ かわいいー♪」
モモ「ほんとだ！何年前？ やっぱり今のが大人っぽいね！」
ヒマ「そんなのんきなこと言ってる場合じゃないでしょ！」
ヒマ「もー、この頃メイクも服もダサいし、こんなド田舎出身なことバレたくなかったから、必死に隠してたのに」
マリン「えーそうかなぁ、自然がたくさんでいいと思うけど」
ヒマ「都会で生まれ育った人にはわからないわよ！」
マリン「ご、ごめん・・・」
マリン（そうだ、ヒマは田舎出身なことにやたらコンプレックスがあるんだった）
ヒマ「地元にいる時にやってたSNSは全部削除したし、これってもともとの知り合いが流したってことだよね？ マジでムカつく！」
監督「まぁ、君たち世代になると、学生の頃から携帯で写真や動画を撮るのが当たり前だろうからなぁ」
監督「中には面白がって、そういうことやる奴がいるんだろうな」
ヒマ「どうにかして、根源を突き止められないかしら。 いったい誰がこの写真をばらまいたのか！」
メロン「突き止めて、どうするの〜？ 裁判でもするつもり？」
ヒマ「えっ、そこまでは・・・ 単純に、誰がやったのかなって。 だって、この中に写ってる誰かでしょう？これ全員友達だったんだよ！」
モモ「デジタルタトゥーってやつだね」
ヒマ「ん？なにそれ？」
モモ「データとして残る写真や動画、SNSでの発言とかもそうかな」
モモ「多くの人の手に渡ったものや、インターネットでバズったものは、消すのが難しいって言われてるよね」
メロン「あっはは、そんなこと言ったら、私デジタルタトゥーだらけになっちゃうけど！」
メロン「子供の頃の写真、ヘタクソな歌、バラエティで滑った場面、セリフ間違った動画、水着の写真・・・」
監督「こういう仕事だから仕方ない部分はあるが・・・プライベートな部分や個人情報に関しては、線引きが難しいよな」
ヒマ「泣き寝入りするしかないってこと!?」
メロン「うーん、これ普通の集合写真だし、相手も悪気があったわけじゃなさそうだしー」
メロン「ヒマに嫌がらせしようとしたんじゃなくて、ただの承認欲求よ。 有名人と知り合いなんです〜的な」
ヒマ「そ、そうなのかな。有名人！」
マリン（単純・・・笑）