第26話 キケンな文化祭!④(脚本)
〇文化祭をしている学校
嘉成光「みこちゃーん! どこー!?」
女子生徒「あー、いた! 嘉成くん、早くステージに上がって!」
嘉成光「!? えっ、なんで!?」
女子生徒「『天高ミスターコンテスト』ですよ! 自分でエントリーしたんでしょう!?」
〇中庭のステージ
男子生徒「よ~うやく嘉成光くんが到着したようですよ~!」
中庭に設置されたステージには沢山の生徒たちが集まっていた。
男子生徒「推薦者の高原さんと一緒に中央へどうぞ~!」
高原みこ「いえーい! 2年E組のみんなも応援してくれてま~す!」
嘉成光「みこちゃん、こんなところに!」
女子たち「光く~ん! かなりかっこいい~!」
男子たち「俺たちのことも忘れんな! 頑張れ光~!」
嘉成光「!」
男子生徒「男女ともに大人気ですねぇ~」
嘉成光「さ、さすが嘉成光・・・ッ! ありがとう、みんな!」
会場に投げキッスをする。
男子生徒「高原さん、光くんのいいところってどんなところですか~?」
高原みこ「えっとね、学校でもバイトでも、いつも私を助けてくれるところ!」
男子生徒「聞きましたかみなさん! 嘉成くんって、顔がいいだけでなく性格もいいんですネェ~!」
高原みこ「光くん、私と友達になってくれてありがとう!」
嘉成光「・・・っ!?」
高原みこ「これからもよろしくね!」
嘉成光「あ、ああ・・・」
男子生徒「素晴らしい友情ですよ~! 会場の皆さん、盛大な拍手を~!」
観客席から大きな拍手があがる。
嘉成光「・・・俺とみこちゃんって、いつ友達になったんだっけ」
高原みこ「初めて会った時だよ。忘れたの?」
嘉成光「・・・そうか」
〇教室
嘉成光「・・・・・・」
嘉成光「!? ここは・・・」
目を覚ました光は、体が縄で拘束されていることに気づいた。
嘉成光「兄さんめ! くっ、外れない!」
〇中庭のステージ
男子生徒「お次は、高原小太郎君が推薦する、木藤健一くんの登場で~っす!」
高原小太郎「木藤さん頑張って! よく見たらかっこいいんだから~!」
ミーコ「ミー!」
木藤健一「キェエ~~ッ! 今日のために耐久サウナ10時間の灼熱修行をしました!!」
高原みこ「おお~! 今度はどんな力かな?」
木藤健一「は~らいたまえ、き~よめたまえ!」
木藤健一「ホイヤァアアッ!」
高原みこ「ほいやぁ~! さあ何が起こる!?」
・・・・・・。
高原小太郎「変なの。光兄ちゃんに何にも起こらないね」
???「・・・失敗じゃない?」
高原小太郎「あれ? ミーコがいない! ミーコが消えた!?」
〇教室
拘束された光がもがいていると、突然ミーコが空中に現れた。
ミーコ「ミィイイッ!」
嘉成光「ミーコ!? えっ、なんで!?」
ミーコは縄をひっかいて光の拘束を解く。
嘉成光「! た、助かった! よくわからないけど、ありがとうミーコ!」
ミーコ「ミー!」
嘉成光「みこちゃん、無事でいてくれ!」
〇中庭のステージ
???(縄を抜けたか・・・任務期限は文化祭が終わるまでだ。時間がない!)
みこの背後で千枚通しを取り出す。
男子生徒「おお! 光くん張り切ってますね!」
男子生徒「さあさあ舞台の真ん中でアピールタイム開始で~す!」
???「!?」
二人は人々に背中を押されて会場の中央へ押し出された。
???(こ、これは想定外だ・・・全員が俺に注目している。高原みこも)
高原みこ「おおっ!? とんがったのが私に向けられてる! 真剣白刃取りだ!」
???(まだ疑わないとは、それほど光を信じて・・・)
???「・・・だが許せ!」
千枚通しをみこに振り下ろす。
???「許さないよ!」
キィン!
飛んできた手裏剣が千枚通しをはじいた。
???「!?」
嘉成光「ま、間に合った・・・!」
男子生徒「おおっと~!? どういうことでしょう、嘉成くんが二人いる~!?」
高原みこ「鈴音ちゃんの時と同じ!?」
嘉成光「お待たせみこちゃん。もう大丈夫だよ」
高原みこ「ん? こっちが本物?」
高原みこ「わっ! 光くんのお兄さん、さっきぶりー!」
嘉成静「・・・光、彼女を守るのは、友達だからか?」
嘉成光「そうだよ。 兄さんにはわからないかもしれないけど」
嘉成静「ああ、わからないね!」
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