ドジっ子探偵、でも頑張ります!

もんすたー

エピソード9(脚本)

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〇マンションの入り口
  私と佐々ちゃんは、ゴクリとのどを鳴らし、車を降りた。
  コンクリートの道路を歩き、入口を開け、エントランス入る。
  管理人に事情を伝え、犯人の部屋がある3階まで足を進める。

〇マンションの共用廊下
  犯人の部屋が近づくにつれ、鼓動が速くなり、足に鎖がついているかのように重くなった。
  そして私の足は、3階の階段手前で止まった。
佐々木宙「おい、大丈夫か?」
  佐々ちゃんは心配そうに私を見る。
千頭和 由愛葉「ちょっと無理っぽい」
  足がすくみそうなのを我慢して答えた。
  これが私の悪い癖だ。
  本番に弱い。
  幼い頃から、練習では1番うまいのに、本番になると緊張で何もできなくなる。
  その理由は簡単だ。
  未来が見えないからだ。
  練習では絶対失敗しなくも、本番失敗するかもしれない。
  この恐怖が私を襲うのだ。
  これは、探偵でもそうだ。
  私がドジっ子探偵と呼ばれるのも、これが原因。
  私は、そんなことを考えていると
佐々木宙「落ち着け、何かあったら俺が守る」
  佐々ちゃんは、私を勇気づけるためか、少し痛いセリフを言った。
  本人も緊張してるからか、恥ずかしい事を言っているのに、平然としていた。
  私はその光景に、クスッと笑ってしまった。
佐々木宙「何がおかしい」
千頭和 由愛葉「なんでもない」
  少し元気が出た足を持ち上げて、残りの階段を上がった。

〇玄関の外
  そして、犯人の部屋のある廊下に着いた。
  佐々ちゃんが、その廊下を歩きだした時、
千頭和 由愛葉「佐々ちゃん、さっきのセリフ。少し痛いぞ」
  と、教えてあげた。
佐々木宙「へ?」
  佐々ちゃんの顔は真っ赤になった。
佐々木宙「な、な、なんのことやら、さっぱりだ」
千頭和 由愛葉「「嘘つけ~何が『俺が守る』だ!」
佐々木宙「やめろ~~~!!!」
  佐々ちゃんは、私の口元を手で覆い隠した。
  このやり取りで、佐々ちゃんの緊張もほぐれたといいが……………
  私は、自分の頬を叩いて気合いを入れ直す。
  そして廊下を歩き犯人の部屋の前にたどり着いた。

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