異世界転生に本格ミステリぶっこんだら、新感覚ざまぁになりました!

高岩唯丑

エピソード6(脚本)

異世界転生に本格ミステリぶっこんだら、新感覚ざまぁになりました!

高岩唯丑

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〇草原
ロク「・・・・・・とりあえずここは僕のいた世界とは違う事が分かった」
  ニヤけていた自分に、少し恥ずかしさを感じながら、頭を整理するために、言葉を口に出す。
ロク「魔法、モンスター、この要素だけで、まず間違いなく、ここは日本ではない」
  やっぱり、異世界に転生したらしい。
ロク「だとすると、とりあえず、人のいる場所を目指した方がいいよね」
  夢ならここに留まっていてもいいけど、これが現実なら、暗くなる前に、街か、せめて人のいる所に行かなければ。
  モンスターがいるような場所で一人で野宿なんて、危険すぎる。
  僕はとりあえず歩き始める。道を見つける事ができれば、その先に何かある可能性が高い。

〇美しい草原
「きゃー、助けてー」
  しばらく道を探して歩いていると、女の子の声が聞こえてきた。助けを求める声。
  少し、棒読み感は否めないけど、万が一という事もある。僕は声のする方に向かって走った。
ロク「見つけた」
  女の子は、四匹のスライムに囲まれていた。あまり危機迫る感じではなく、スライムに負けてしまうようには、見えない。
  なにせ、女の子は一般人という様な恰好ではなく、制服の様に見える服装なのだ。
  僕が一瞬迷ったタイミングで、女の子と視線が重なる。その青色の瞳が、僕をじっと見つめる。
  さすがにこうなってしまったら、無視する訳にもいかない。僕は魔法を使って、スライムを倒した。
ロク「大丈夫?」
  僕が女の子に近づきながら、そう声をかけると、女の子が「ありがとうございます」と笑顔になった。
  背中にかかるくらいの銀髪が揺れて、キラキラと光って見える。とても綺麗な人。僕はドギマギとしてしまう。
ロク「とりあえず、何ともなくてよかったよ」
  僕が視線を彷徨わせていると、女の子の耳に目が止まる。
  よく見ると、耳が尖がっていて、横方向に長い。エルフという種族の女の子らしい。
ジョマ「強いですね!」
ロク「いえ・・・・・・それほどでも」
  スライムごときで、そう思わなくもないけど、僕は謙遜を見せておく。
ジョマ「高名な冒険者ですか?!」
ロク「いえいえ!」
  スライムごときで、今度はそう思いつつ、言葉を続ける。
ロク「・・・・・・事情があって、冒険者ではなくて・・・・・・ただの一般人というか」
  僕の言葉を聞いた女の子が、驚いた顔になり顔を横に振った。
ジョマ「それはもったいない! そんなにお強いのに!」
  スライムごときで。僕が言葉に迷っていると、女の子が矢継ぎ早に続ける。
ジョマ「その実力なら、騎士団に入ればすぐに大活躍ですよ!」
  スライムごときで、大活躍とはヤバい騎士団ではないか。
ロク「いや、騎士団・・・・・・」
  僕がそこまで言ったところで、女の子が僕の手を握り、遮る様に声をあげる。
ジョマ「ぜひ、王国騎士団に入るべきです!」

次のエピソード:エピソード7

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