ドジっ子探偵、でも頑張ります!

もんすたー

エピソード8(脚本)

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〇車内
  私と佐々ちゃんが乗った車は、動き始めた。
佐々木宙「犯人、帰ってるといいが…………………逮捕できなくなる」
  佐々ちゃんは運転をしながら独り言を言っている。
  犯人を捕まえることの方が重要らしい。
  私は違う。最優先は猫。
  最悪、犯人は逮捕できなくていいのだ。
  私は佐々ちゃんに聞いた。
千頭和 由愛葉「犯人逮捕と、猫の無事。どっちが大事なの?」
佐々木宙「それは、どっちもだろ。こころちゃんの泣いてる姿は見たくないからな」
千頭和 由愛葉(私もそうだ。悲しんでいる姿は絶対に見たくない。)
佐々木宙「なんでそんなこと聞くんだ?」
千頭和 由愛葉「だって、さっきの言い方だと、『犯人だけが重要』みたいな言い方してたから」
佐々木宙「なわけないだろ。最優先は猫だ」
佐々木宙「俺たちは普通の警察じゃない。探偵だからな。犯人なんか別にどうだっていいんだよ」
  佐々ちゃんの本心が聞けて良かった。
  私は、ホッとため息をついた。

〇車内
  窓を流れる外の景色を眺めていると、
  ピーピーピーピーピー
  車から警報音が聞こえた。
千頭和 由愛葉「なになに佐々ちゃんこれ」
  私が、早口でパニックになっていると、
佐々木宙「お前のシートベルトの警報音だ!早く付けろ!」
  腰を見てみると、シートベルトをしていなかった。
千頭和 由愛葉「ごめん、あははは」
佐々木宙「笑い事じゃないわ!あほ、それでも探偵か!」
  怒鳴られてしまった。
千頭和 由愛葉「佐々ちゃんだって、色々探偵っぽくないじゃん」
  私だけ言われるのも尺なので、言ってやった。
佐々木宙「例えば?」
  上から目線で言ってきた。
千頭和 由愛葉「ほらほらそうゆう所。あと小さい子にあんま優しくない。愛想がない!服装も」
佐々木宙「それだけか?」
  またまた上から目線だ。
佐々木宙「まず服装は、お前が私服を着ているだけで俺は普通だ。そして、上から目線は身長の問題だ」
千頭和 由愛葉「身長と上から目線は関係ないっつーの」
佐々木宙「まぁ、どうでもいい。じゃ、今からお前が探偵っぽっくない所言ってあげようか?」
千頭和 由愛葉「遠慮しときます」
  私はすぐに拒んだ。

〇車内
  そしてまた、車内は静まり返った。
  すると、いきなり佐々ちゃんが
佐々木宙「でもな、お前は探偵に向いてるぞ」
  私の機嫌を取りに来た。
千頭和 由愛葉「なに?いきなり」
佐々木宙「いや、いつもドジっ子とか言ってるから、いい所も伝えておかなきゃと」
千頭和 由愛葉「続けて・・・・・・」
佐々木宙「お前は優しいしお人良しだ。人に優しくできる人がこの仕事に向いてないわけない」
千頭和 由愛葉「だったらこっちにもあります」
  私は、頬をぷくっと膨らませ
千頭和 由愛葉「佐々ちゃんは、気を配れるし、しっかりしている。時に優しい。これも探偵に向いてると思うよ」
  私達は、さっきとは裏腹に褒め合った。
  そして、どっちも顔が赤くなった。
佐々木宙「さっきの時には優しいってどんなところだ?」
  佐々ちゃんは、訪ねてきた。
  そこに私は一言。
千頭和 由愛葉「鈍感」
  そしてそして、犯人が住んでいるマンションの前に着いた。

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