化ケ城‐BAKEJIRO‐

ヤミヲミルメ

エピソード17 宝(脚本)

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〇荒地
ニュイ「ロワンが、人の心の闇を食べる 化ケ物で・・・」
ニュイ「ぼくのを・・・食べてて・・・」
ニュイ「ロワン・・・」
ニュイ「ロワンは・・・」

〇地下室
ニュイ「王子さまの棺から現れて・・・」

〇山の中
ニュイ「不思議な力を使って」

〇屋敷の書斎
ニュイ「不思議なことを言って・・・」
  ・・・人間らしく・・・
  ・・・具体的に何なのか・・・
  ・・・答えられない・・・

〇荒地
ニュイ「ロワン・・・」
ニュイ「ぼくは・・・」
ニュイ「ぼくはロワンになら食べられてもいいよ!!」

〇西洋の城
ロワン「ニュイ・・・!」
少女の声「ニュイ!!」

〇洋館のバルコニー
  城のテラス
「ニュイーーー!!」
  兵士たちがトープ目がけて弓を構える
兵士「射てー!」

〇暗い洞窟
トープ「カーッ! あいつらロワンを ニンゲンの同族だと思ってやがル」
トープ「ニンゲンてのはつくづく 外見に弱えーよナー!」
トープ「そもそもニンゲンらしさって何なんダ?」

〇荒地
ニュイ「やった! 抜け出せた!」
ロワン「ううっ・・・」

〇暗い洞窟
トープ「クソっ! ガキンチョが・・・!」
トープ「ええい、ロワン! テメーだけは逃さねエ!!」

〇荒地
ニュイ「ロワン!!」

〇西洋の城
ニュイ「ああ!! また・・・!!」

〇荒地
ニュイ「お城の兵士がトープに投げつけた槍が ぼくの足もとに落ちている」
ニュイ「ロワンを放せ!!」

〇西洋の城
ロワン「ニュイ!! 来るな!! 早く逃げろ!!」

〇荒地
ニュイ「だーーーーーっ!!」
ニュイ「やった!!」
ロワン「ダメだ!! 間に合わない!!」

〇暗い洞窟
トープ「逃がすカ!!」

〇西洋の城

〇暗い洞窟
トープ「やべッ! やっぱオレだけ逃げるワ」
トープ「穴の中なら安全だからナ!!」

〇荒地
ニュイ「うううっ・・・」
ロワン「ニュイ!! 掴まれ!!」

〇西洋の城
  ロワンはぼくを抱きかかえ
  ゲラゲラと笑い続けるトープの

〇黒
  口の中に飛び込んだ!

〇血しぶき
  血しぶきではない
  黒いモヤのようなものが
  ぼくの視界を埋め尽くした

〇洋館のバルコニー
「ニュイーーー!!」
  城が通り過ぎる
  姉さんたちの呼び声が遠ざかる

〇黒
  地面の下にいるからと油断しきっていた
  トープの上半身を
  城の「地下室」が引きちぎっていった
  ぼくとロワンは、トープの

〇モヤモヤ
  胃液も何もない胃の底に
  横たわっていた
ロワン「ニュイ、僕は・・・」
ロワン「君の悲しみを食べたりはしていない」

〇空
ロワン「千年ぶりに目が覚めてから 不思議と空腹を感じないんだ」
ロワン「きっと」
ロワン「千年前に僕が死んだときに すごく悲しんでくれた人がいたから・・・」

〇モヤモヤ
ニュイ「なぁんだ」
ロワン「なぁんだ、って?」
ニュイ「心を食べられたからって 別に死ぬわけじゃないんでしょ?」
ニュイ「だったらちょっと食べるとこ見せてよ」
ロワン「何で?」
ニュイ「興味あるもん! ねえ、ちょっとだけ!」
ニュイ「ぼくを食べてよ!」

〇空
ロワン「子供がそんなこと言っちゃダメ!!」

〇荒地
  トープの巣穴の底には
  地図の描かれた石板が隠されていた
ニュイ「ロワニアで見つけた宝の地図は この石板の場所ってことだったのかな?」
ロワン「相変わらず回りくどいな」
ニュイ「これ隠したの、お友だちでしょ? 用心深いって言ってあげなよ」
ニュイ「と思ったけど、やっぱり回りくどいや だってこの地図に書かれてる場所」
ニュイ「嘆きの森にある王家の墓所だもん」

〇養護施設の庭
ニュイ「ぼくとロワンが出逢った場所だよ」

次のエピソード:エピソード18 再びミューリア

コメント

  • すご!! まさかこんな決着とは!
    アクションシーンもほんと面白かったです!

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