化ケ城‐BAKEJIRO‐

ヤミヲミルメ

エピソード14 追求Ⅱ(脚本)

化ケ城‐BAKEJIRO‐

ヤミヲミルメ

今すぐ読む

化ケ城‐BAKEJIRO‐
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇屋敷の書斎
ダークドヴェルグ「赤ん坊だったニュイは 鍵のかかった教会の中に 捨てられていタ!」
ダークドヴェルグ「ニュイはどうやって鍵のかかった 教会に入ったのか?」
ダークドヴェルグ「答えは一つダ! ニュイは闇の中から生まれ出たんダ!」
ロワン「前の日に掃除当番の人が 鍵をかけ忘れただけだろ バレるのが嫌でウソをついたんだよ」
ダークドヴェルグ「でまかせダ! オマエが勝手に言っているだけダ! 何の証拠もなイ!」
ロワン「そっちもだよ ニュイ君が闇から生まれたなんて 証拠はない」
ロワン「君が勝手にそう言っているだけじゃないか」
ダークドヴェルグ「町長夫人の死はどうダ!? 二人で森に入って迷っテ」
ダークドヴェルグ「町長夫人は悲惨な死に方をしたのニ 一緒にいたニュイは無傷だっタ!!」
ロワン「ただの偶然」
ダークドヴェルグ「それじゃあ前町長の死は!?」
ロワン「それは・・・」

〇田舎の教会
司祭「前町長は走行中の馬車の前に いきなり飛び出し 轢かれて命を落としました」

〇黒
ニュイ「ぼくのせいだ」
ニュイ「化ケ物だとか呪われてるとか関係ない ぼくがお父さんを追いつめたんだ ぼくがいることそのものが・・・」

〇屋敷の書斎
ロワン「!」
ダークドヴェルグ「ニュイのせいだ! 化ケ物であるニュイが、自分の呪いに 前町長を巻き込んだんだ!」
ロワン「違う!!」

〇田舎の教会
司祭「前町長は馬車に轢かれる直前 ニュイの名を・・・」

〇屋敷の書斎
ロワン「前町長の死体を 生きてるように見せかけたように お前には幻を操る力がある!」
ロワン「お前は前町長にニュイ君の幻を見せ」
ロワン「前町長は そこにいもしないニュイ君を 助けようとして馬車に轢かれたんだ!」
ダークドヴェルグ「クッ・・・」
ニュイ「うわあああああああ!!」
ニュイ「おまえが! おまえがお父さんをッ!!」

〇黒背景
  鳥かごが大きく傾く
  床の穴が広がる
  鳥かごが、水に沈んだ

〇屋敷の書斎

〇黒背景
  壊れた鳥かごだけが水中に没し
  ニュイは書斎の床に引き上げられた

〇屋敷の書斎
ニュイ「ゴホッ! ゴホッ!」
ダークドヴェルグ「ロワン・・・ オマエ・・・その力・・・」
ダークドヴェルグ「なぁんダ、そういうことだったのカ そーカそーカ」
ニュイ「殺・・・ゲホッ! ゴホッ! 殺す!! ゲホッ! ゲェホッ!」
ダークドヴェルグ「うめエ!」
ダークドヴェルグ「怒り! 絶望! 心の闇! これぞまさにオイラたち ダークドヴェルグの大好物ダ!」
ダークドヴェルグ「ロワン! アンタ、料理上手だナ!」
ダークドヴェルグ「いつバラすのがベストか 決めかねてたんダ! まさに最高のタイミングだったゼ!」
ロワン「ずいぶんと・・・余裕だね・・・」
ダークドヴェルグ「そりゃあな! ニュイがどうがんばったところで」
ダークドヴェルグ「ただのニンゲンにダークドヴェルグを 殺せるわけがないからな!」
ロワン「そうだね ダークドヴェルグを殺せるのは アルミュールみたいな英雄か」
ロワン「さもなければ・・・ 僕みたいなやつだけだからね」
ダークドヴェルグ「ギャオエエエエエエッ!?」
ニュイ「ゴホッ! ゴホッ! ぐ・・・」
ニュイ「うああああああッ!!」
ロワン「ニュイ君、そいつは・・・」
ロワン「もう死んでる」

〇黒背景
ニュイ「ハアッ! ハァッ!」
ニュイ「ううう・・・」
ニュイ「・・・お父さん・・・」

〇屋敷の書斎
ロワン「ダークドヴェルグには 前町長を殺すつもりはなかったと思う」
ロワン「ただ、あれが」
ロワン「ダークドヴェルグらしさ というやつなんだ」
ロワン「前町長の遺体をもてあそんだことも 含めて」
ロワン「ニュイ君、それを続けていたら君は ミューリアの家族のもとへ帰れなくなる」
ロワン「君が居るべき場所に居るためには」
ロワン「人間らしくいることが必要だと思う」
  それが具体的に何なのかは
  僕の立場では答えられないけれど

次のエピソード:エピソード15 旧王城

ページTOPへ