化ケ城‐BAKEJIRO‐

ヤミヲミルメ

エピソード15 旧王城(脚本)

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〇山道
  ぼくの最初のお父さんの骨を
  お墓に戻したあと

〇戦場
  ぼくたちはロワニアの
  昔の王城へ向かった
ロワニアのお年寄り「歴史あるロワニアの町は 今から百年ほど前に水没が始まり」
ロワニアのお年寄り「三十年前の国王に見捨てられて 王都としての地位を失ったが」
ロワニアのお年寄り「この町が建国王アルミュールに作られた 最初の首都なのは変わらんし ワシらはそのことに誇りを持っておる」
ロワニアのお年寄り「英雄アルミュールは たった一人で闇の王を倒し」
ロワニアのお年寄り「ダークドヴェルクに苦しめられていた 人々を救って アルミュール王国を建国したのじゃ」
ロワニアのお年寄り「さっきまで王子様と町長が お城を調べてたんだよ」
ロワニアのお年寄り「ミューリアのお城で起きてることが ロワニアのお城にも 関係あるんじゃないかとかおっしゃってね」
ロワニアのお年寄り「でもロワニアのお城はこんな状態で どうしようもないからね 二人ともすぐに帰っちまったよ」
ロワニアのお年寄り「このお城で見る価値のあるものなんて 英雄王アルミュールの像くらいしか 残ってないけど」
ロワニアのお年寄り「その像も、いつ倒れても おかしくないくらい傾いてるから 近寄っちゃダメだよ」

〇睡蓮の花園
ニュイ「これがその像・・・ 久しぶりに見たけど ハの字眉毛で何だか頼りなさそう」
ロワン「違う」
ロワン「これはアルミュールじゃないよ! この顔は・・・」
ニュイ「ロワン! 危ない!」
  地面が崩れて、像が台座ごと倒れた
ロワン「ニュイ!? まさか君が僕を・・・ 助けるなんて・・・」
ロワン(弱っちいだけの子供だと 思ってたのに・・・)
ニュイ「あれ? これは・・・」
ニュイ「像の台座の裏に アルミュール王国の地図が描いてある!」
ロワン「真ん中に大きく描かれているのは ロワニアだね」
ニュイ「ミューリアがない」
ロワン「古い地図だからだね」
ニュイ「見て! ここ!」
ニュイ「宝箱のマークだ!」
ロワン「宝の地図、か」

〇水の中
ロワン「こいつがわざわざ こんな隠しかたをしたんだから 単なる金銀財宝ではないんだろうな」

〇睡蓮の花園
ロワン「地図の場所へ行ってみよう! 宝が何かはわからないけど」
ロワン「僕たちの助けに なってくれる物のはずだよ!」

〇綺麗な港町
  町長邸にはデジール王子が
  まだいるかもしれないから
  ぼくたちはそちらには行かず
  宿屋に泊まった
  宿の人は、ロワンがすごく古い銀貨で
  支払いをしたので驚いていた

〇けもの道
ロワン「ロワニアで語られていた アルミュールの伝説は 事実とは違いすぎる」
ロワン「まず、アルミュールはたった一人で 闇の王と戦ったわけじゃない アルミュールには仲間が二人いたんだ」
ロワン「一人はキャスクって名前で チビで臆病だけど頭は良くて 何より責任感の強いやつだった」
ロワン「もう一人は・・・ そろそろ気づいてるかな? うん。僕だよ」
ロワン「闇の王を倒すための アルミュールとの旅の途中」
ロワン「ダークドヴェルグとの戦いで 僕は死んだ」
ロワン「死んだはずなんだ」
ロワン「意識が途切れて 次に気がついたときには シャグラン王子の棺の中で」
ロワン「君が目の前にいた」
ロワン「どうしてそうなったのかは 僕にもわからない」

〇山の中
ロワン「旧王城の建国王の像の顔は アルミュールではなく キャスクのものだった」
ロワン「そもそもアルミュールは 王様なんかやるようなタイプじゃあない」
ロワン「キャスクは、闇との戦いで疲弊した人々を まとめるために アルミュールの名前を使ったんだ」
ロワン「キャスクは戦いは苦手だったけど ずっと裏方として がんばってくれていたんだ」

〇草原の道
ロワン「国の名前がアルミュールで 最初の首都の名前がロワニア」
ロワン「どこにもキャスクの名前は出てこない いかにもあいつらしいや」

〇草原の道
ロワン「ねえ、ニュイ・・・」

〇草原の道
ロワン「王族は英雄アルミュールの 子孫ってことで持ってるのに」
ロワン「実は違ったってわかったら 王家の人たちはどうするのかな?」

次のエピソード:エピソード16 宝探し

コメント

  • 久しぶりにまとまった時間が出来て一気読みしたけど、最新話に追いつけなかった…(泣)
    推しのロワンが英雄の仲間!
    ニュイも実は…?次々と明かされていく謎に、タップが止まらないけど、もう止めないと夕飯の支度が出来ない〜!
    読み始めた時は、こんなに壮大な世界観だとは思っていなくて、改めて新鮮な驚きを感じました。

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