エピソード3(脚本)
〇事務所
ある日。探偵課に依頼が来た。
女の子「私の猫を探してください」
6歳くらいの少女が泣きながら訪れてきた。
佐々ちゃんが受付で話を聞いていると、私にもその話が入ってきた。
まぁそうだろう。受付の横で佐々ちゃんの邪魔してたら…………………………………
千頭和 由愛葉「猫ちゃんいなくなっちゃったの?」
私は猫とかわいい女の子の話とあって、目をギラギラさせて話を聞いた。
千頭和 由愛葉「お母さんとお父さんはどうしたの?」
女の子「お父さんもお母さんもお仕事」
千頭和 由愛葉「猫ちゃんはどこでいなくなったの?」
女の子「私の家の窓でね、日向ぼっこしてたら窓が開いててそこから逃げちゃったの。それで外に出るとたまが居なくなってたの」
千頭和 由愛葉「他になんか変った事とかなかった?」
女の子「えっとぉ~外に出た時、バイクが走っていった」
私は佐々ちゃんと目が合った。
これは誘拐されたとこの私にでもわかったからだ。
〇事務所
私はその後も、猫の情報を聞き出した。
女の子「この位の子猫でね、毛はねずみ色で、目は青で……………………」
手で大体の大きさを表しながら一生懸命に話してくれた。
千頭和 由愛葉(くっ……………………仕草がかわいい)
千頭和 由愛葉「その猫は、『ロシアンブルー』って言う猫の種類で、小さくへとにかくかわいいんだよね」
私は猫とパンケーキには詳しいのだ。
女の子「お姉さん猫詳しんだね!すごい!」
千頭和 由愛葉「お、お姉さん!?えへへ」
その後、女の子とも私の超絶コミュ力によって仲良くなっていった。
〇事務所
一通り情報を聞き終わったところで、
千頭和 由愛葉「よし!猫ちゃん追いかけにこう!」
私と女の子(こころちゃん)と、佐々木と一緒に現場となるこころちゃんの家へと向かうことになった。
千頭和 由愛葉「なんでついてくるんですか?」
私は超不機嫌そうな顔で、佐々ちゃんに言った。
佐々木宙「お前が猫捕まえ損ねたら、女の子大泣きするぞ。しかも、今回は猫が誘拐されてい る。お前だけだと、不十分極まりない」
佐々ちゃん大真面目に答えた。
その言葉に付け加え、
佐々木宙「それに、お前に何かあっても困るしな」
千頭和 由愛葉「なっ──────っ!!」
私は一気に頬が赤くなった。
それを隠すかのように早口で
千頭和 由愛葉「私は動物大好き人間ですよ?失敗しません!あとこころちゃんです!」
千頭和 由愛葉「それに、私も佐々ちゃんがいると・・・少し安心かな」
一言付け加えた。
佐々木宙「その言葉何回聞いたことやら──────」
佐々ちゃんは少し照れながら、呆れた表情をしていた。
こうして私たちは、佐々ちゃんが運転する車に乗り込むのだった。