私は切り裂きジャック?

くまりす

殺人犯の顔(脚本)

私は切り裂きジャック?

くまりす

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〇女の子の部屋
白石美沙(しらいしみさ)「まさか私・・・」
  世間を騒がせている連続殺人事件。
  被害者は全身を切り刻まれていることから犯人は切り裂きジャックと呼ばれている。
  事件が起きた夜には必ず「人が殺されている夢」を見る美沙
  ある日、目が覚めると枕元には血の付いたナイフがあった・・・
白石美沙(しらいしみさ)「何コレ・・・どういうこと? そうだ、殺人事件は・・・」
  昨夜倫敦市で殺人事件がありました
  殺されたのは倫敦市にある〇×病院の医師30歳
白石美沙(しらいしみさ)「!!」
  体には複数個所切り刻まれたような刺し傷があり、警察は連続殺人事件との関連性を・・・
白石美沙(しらいしみさ)「病院!夢と同じ・・・ いやだ・・・どういうこと?」
「美沙!」
「どうしたの? 早くご飯食べないと学校遅れるわよ!」
白石美沙(しらいしみさ)「い、今行くよ」

〇電車の中
白石美沙(しらいしみさ)「結局、お母さんに言えなかった・・・ でも、どうしたら・・・」
奈々子(ナナ)「美沙 おはよう」
白石美沙(しらいしみさ)「あ、おはようナナ」
奈々子(ナナ)「どうしたの? 今日も元気ないね」
白石美沙(しらいしみさ)「ううん! そんなこと・・・」
七市譲(なないちゆずる)「おはよう」
白石美沙(しらいしみさ)「おはよう譲」
白石美沙(しらいしみさ)(あれ? 譲、手に包帯巻いてる?)
七市譲(なないちゆずる)「美沙 後で話がある お昼に屋上で待ってるよ」
白石美沙(しらいしみさ)「えっ? う、うん・・・」

〇教室
白石美沙(しらいしみさ)「おはよう」
女子高生1「・・・」
白石美沙(しらいしみさ)「? おはよう」
男子高生1「・・・」
白石美沙(しらいしみさ)「・・・ あれ?何か・・・ なんだろう みんながなんとなくよそよそしい 気のせいかな?」

〇高い屋上
七市譲(なないちゆずる)「美沙 こっちだよ」
白石美沙(しらいしみさ)「譲 待った?」
七市譲(なないちゆずる)「いや、今来たところ それより大丈夫?」
白石美沙(しらいしみさ)「えっ? 大丈夫って何?」
七市譲(なないちゆずる)「やっぱり・・・ まだ知らないんだね」
白石美沙(しらいしみさ)「な、何?」
七市譲(なないちゆずる)「殺人犯を見たっていう人が表れたんだよ」
白石美沙(しらいしみさ)「そうなの! でも・・・それと私と何の関係が?」
七市譲(なないちゆずる)「それが・・・」
七市譲(なないちゆずる)「その人、犯人の似顔絵を描いてネットに挙げたみたいで・・・ それが拡散されちゃっててね」
白石美沙(しらいしみさ)「まさか!」
七市譲(なないちゆずる)「これを見て!」
白石美沙(しらいしみさ)「これ・・・私?」
七市譲(なないちゆずる)「そう 似顔絵が美沙にそっくりで噂になっているんだよ!」
白石美沙(しらいしみさ)「そんな!」
七市譲(なないちゆずる)「いや、でもだからって俺は美沙を疑っているわけじゃないよ」
七市譲(なないちゆずる)「ただ・・・ 美沙が風評被害というか、嫌な思いしてないかなって・・・」
白石美沙(しらいしみさ)「ありがとう譲 でも私、混乱してて・・・」
七市譲(なないちゆずる)「そうだよね 不安なの分かるよ」
七市譲(なないちゆずる)「何かあったらすぐに僕に言ってよ! 力になるから」
白石美沙(しらいしみさ)「ありがとう」
白石美沙(しらいしみさ)「あっ、そういえばこの手の包帯どうしたの? 大丈夫?」
七市譲(なないちゆずる)「ああ、これ? たいしたことないよ ちょっとミーに引っかかれてね」
白石美沙(しらいしみさ)「ミーって譲が飼っている猫?」
七市譲(なないちゆずる)「そうそう・・・ あっ、 もう休み時間終わるよ!」
白石美沙(しらいしみさ)「いけない 急がなくちゃ!」
七市譲(なないちゆずる)「ああ じゃあまた帰りに」
白石美沙(しらいしみさ)「うん!」

〇教室
奈々子(ナナ)「美沙!大変!ネット見た?」
白石美沙(しらいしみさ)「えっ あっ、ナナも見たんだ うん・・・」
奈々子(ナナ)「美沙 こんなことで落ち込んでてどうするのよ ただ似てるっていうだけじゃない!」
奈々子(ナナ)「この絵に似ている人なんて、沢山いるわ! ・・・それとも他に何か悩み事でもあるの? あるなら言って」
白石美沙(しらいしみさ)「あのねナナ」
奈々子(ナナ)「うん」
白石美沙(しらいしみさ)「私 最近夢で見るの」
奈々子(ナナ)「夢?」
白石美沙(しらいしみさ)「うん 人が殺される夢」
奈々子(ナナ)「ふーん ニュースで見た事件が夢に出てきてるんじゃない?」
白石美沙(しらいしみさ)「ううん 事件が起こっている日の夜に見るの・・・」
奈々子(ナナ)「・・・」
白石美沙(しらいしみさ)「もしかして私が切り裂きジャック・・・」
奈々子(ナナ)「何言ってるよ!」
白石美沙(しらいしみさ)「だって」
奈々子(ナナ)「しっかりして! たかが夢よ」
白石美沙(しらいしみさ)「でも・・・」
奈々子(ナナ)「そんな顔しないで、美沙」
奈々子(ナナ)「そうだ 私たちで犯人見つけない?」
白石美沙(しらいしみさ)「えっ?」
奈々子(ナナ)「だって 警察なかなか犯人捕まえられないじゃない! なによりも美沙のそんな顔見てるの辛いもの」
白石美沙(しらいしみさ)「でも どうやって?」
奈々子(ナナ)「私にまかせて! 知り合いに探偵がいるの」
白石美沙(しらいしみさ)「本当!?」
奈々子(ナナ)「うん 事情を話して、手伝ってもらおうよ」
白石美沙(しらいしみさ)「でも 迷惑じゃ・・・」
奈々子(ナナ)「何言ってるの!早く疑惑晴らさなきゃ」
白石美沙(しらいしみさ)「そうだね うん ありがとう」

〇学校の校舎
白石美沙(しらいしみさ)「ごめん待った?」
七市譲(なないちゆずる)「いや、今来たとこだよ」
白石美沙(しらいしみさ)「ふふ」
七市譲(なないちゆずる)「なんだよ、元気じゃないか! でも、夜遊びもほどほどにしろよ」
白石美沙(しらいしみさ)「えっ?」
七市譲(なないちゆずる)「昨日も夜、遊んでただろ?」
白石美沙(しらいしみさ)「・・・それ、わたしじゃないわ」
七市譲(なないちゆずる)「何言ってんだ 僕はちゃんと美沙たちを見たんだからね」
七市譲(なないちゆずる)「まぁ 何か深刻そうな雰囲気だったから声をかけなかったんだけど・・・ ケンカでもした?」
白石美沙(しらいしみさ)「えっ?」

〇病院の入口
  えっ?
  何?
  譲?
  ここは・・・
  夢に見た病院?
  あの人は・・・
  殺されたお医者さん?
  誰?
  赤い・・・女の子?

〇学校の校舎
白石美沙(しらいしみさ)「はっ! 何・・・今の? 夢?フラッシュバックみたいな・・・」
七市譲(なないちゆずる)「美沙 どうしたの?」
白石美沙(しらいしみさ)「何?どういう事?」

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