探偵(脚本)
〇学校の校舎
七市譲(なないちゆずる)「美沙? 美沙どうしたの? 大丈夫?」
白石美沙(しらいしみさ)「ううん なんでもない・・・」
白石美沙(しらいしみさ)(なんだろう、今の・・・ フラッシュバック? でも私、そんな記憶ないわ)
白石美沙(しらいしみさ)「そんな事より、昨日の夜私を見たって話 わたしじゃないからね!! 譲の見間違い 昨日はちゃんと家で寝てたよ」
七市譲(なないちゆずる)「おかしいな あれは絶対そうだよ 僕が美沙を見間違えるはずないよ」
白石美沙(しらいしみさ)「・・・」
〇女の子の部屋
白石美沙(しらいしみさ)(もう、譲ったら頑固なんだから)
白石美沙(しらいしみさ)(そろそろ、ニュースの時間だ! 事件、進展あったかな?)
警察によりますと被害者の爪から被害者のものではない皮膚が検出されました
犯人に繋がる有力な手掛かりの可能性もあり・・・
白石美沙(しらいしみさ)(爪から、ひっかき傷? そういえば譲もミーにひっかかれたんだっけ・・・ 譲ってあんまりミーに好かれてなかったりして ふふふ)
白石美沙(しらいしみさ)(さて、と 昨日のような事は起きないように部屋に鍵を取り付けちゃった)
白石美沙(しらいしみさ)(これで誰かがこの部屋に入ってくることも、私が寝ている間に出ていくこともない!! 施錠OK!準備万全!)
白石美沙(しらいしみさ)「おやすみなさい」
〇開けた交差点
ここは?
譲?
〇学校の校舎
学校?
誰か倒れている・・・
これは、中島陸くん?
えっ
死んで・・・
赤い・・・
赤い服を着た女の子・・・
〇女の子の部屋
白石美沙(しらいしみさ)(また人が殺される夢! しかも中島くんだなんて・・・ 縁起でもないわ)
白石美沙(しらいしみさ)(あっ、ニュースの時間)
昨夜、倫敦市の倫敦高校でこの学校に通う中島陸さんが死亡しているのをこの学校の教諭が見つけました
警視庁によりますと・・・
白石美沙(しらいしみさ)「えっ まさかそんな・・・」
白石美沙(しらいしみさ)(でも、大丈夫 昨日はちゃんと鍵をかけたはずだから・・・)
白石美沙(しらいしみさ)「えっ・・・ ドアが開いてる!!」
白石美沙(しらいしみさ)「うそ!! だって・・・ 昨日確かにちゃんと閉めたはずなのに」
白石美沙(しらいしみさ)(LINE? 譲からだ)
美沙、ニュース見た?
今日、学校休校になったって連絡まわってきた
美沙とこにも連絡来てる?
白石美沙(しらいしみさ)(ホッ、学校休みになったんだ どうしよう、譲に相談したい でも、もし嫌われたら・・・)
白石美沙(しらいしみさ)(ううん、もしかしたら私が犯人の可能性だって・・・ こんなの誰にも相談できないよ)
「美沙、起きてる? お友達来てるわよ」
白石美沙(しらいしみさ)(友達? 譲?)
白石美沙(しらいしみさ)「今行く!」
〇飾りの多い玄関
奈々子(ナナ)「美沙 おはよう」
白石美沙(しらいしみさ)「ナナ・・・」
奈々子(ナナ)「美沙 そんな顔してどうしたの?」
白石美沙(しらいしみさ)「ナナ、私・・・ 私、もしかしたら犯人かも知れない」
奈々子(ナナ)「えっ 美沙、ちょっと落ち着いて! 何があったの?」
白石美沙(しらいしみさ)「・・・」
白石美沙(しらいしみさ)「誰?」
奈々子(ナナ)「美沙 この人は昨日言ってた知り合いの探偵」
白石美沙(しらいしみさ)「探偵・・・」
奈々子(ナナ)「うん 美沙の事話したら、力になってくれるって」
会川貴教「美沙ちゃん さっきの話、くわしく聞かせてくれる? 力になれるかもしれない」
白石美沙(しらいしみさ)「でも・・・」
会川貴教「とりあえず・・・ 落ち着いて話出来る場所に行こうよ!!」
白石美沙(しらいしみさ)「ど、どこに行くの・・・」
会川貴教「そうだな、とりあえず・・・ 俺の部屋はどう? 俺一人暮らしなんだ だから誰にも話を聞かれないよ」
白石美沙(しらいしみさ)「・・・」
〇立派な洋館
赤い女の子「・・・」
赤い女の子「・・・」
会川貴教「・・・」
〇飾りの多い玄関
えっ?
白石美沙(しらいしみさ)「何?今の? また、フラッシュバックのような・・・ 知らない景色が・・・ 知らない?」
奈々子(ナナ)「美沙 ぼーっとしてどうしたの?」
会川貴教「車用意しているから 行こうよ!」
白石美沙(しらいしみさ)(そうだわ、悩んでても仕方ないし・・・ 思い切って打ち明けよう!! ・・・念のため、あれも持って行こう)
白石美沙(しらいしみさ)「じゃあ、お言葉に甘えて!! ちょっと用意するから待ってて」
会川貴教「了解」
〇停車した車内
白石美沙(しらいしみさ)(さっきの何だったんだろう・・・)
会川貴教「あれ? ナナちゃん寝ちゃってる 朝、早かったからな」
白石美沙(しらいしみさ)「あ、あの探偵さん・・・ 以前、どこかで会ったことありませんか?」
会川貴教「えっ?」
白石美沙(しらいしみさ)「あ、いや・・・ 初めて会った気がしないなーなんて」
会川貴教「・・・」
会川貴教「美沙ちゃん・・・ もしかして僕の事思い出した?」
白石美沙(しらいしみさ)「えっ? どういう事?」