摩訶不思議研究会

ななミロ

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〇お嬢様学校
桜田 華「やっとここまで来れた・・・」

〇研究所の中
  ──研究室──
近藤 亜希「あなたがこの研究会に入りたい理由を教えてください」
只野 モブ子「なんかぁここに入れるのってすごいって聞いて〜?選ばれし者?しか入れないって言ってたからぁ〜」
近藤 亜希「不合格です。お引取りください」
只野 モブ子「はぁ?」
近藤 亜希「修一!」
田村 修一「はいは〜い!帰った帰った」
近藤 亜希「はぁ・・・ロクなのがいないわね」
田村 修一「あっ!次が最後だぜ?」
近藤 亜希「最近あんな人ばっかだし次も期待できないわ・・・」
田村 修一「まっ次呼んでくるぞ?」
  ────・・・
近藤 亜希「どうぞ」
「失礼します!」
桜田 華「初めまして!今年この高校に入った桜田 華と言います!」
近藤 亜希(元気な子ね)
近藤 亜希「あなたはどうやってここを知ったのかしら?」
桜田 華「ネットです!」
桜田 華「中学生の時に気づいたんですが私って人より想像力が豊かなんです・・・」
桜田 華「ずっと不思議に思ってたことがあって、もしもそれが実現したらどうなるんだろう?って──」
桜田 華「もしも私が思い描いてることが現実になったら摩訶不思議だなって思って・・・気づいたら摩訶不思議って検索してたんです」
近藤 亜希「なるほど、それでここの存在を知ったってわけね?」
近藤 亜希「では、あなたがこの研究会に入りたい理由を教えて下さい」
桜田 華「はいっ!」
桜田 華「私はここでおならの研究がしたいです!!」
近藤 亜希「お・・・なら・・・?」
桜田 華「そうです!おならです!」
桜田 華「おならって臭いですよね!?すると皆やな顔しますよね!?」
桜田 華「生理現象なのに受け入れられないですよね・・・」
桜田 華「だからここに入って確かめてみたいんです!」
近藤 亜希「確かめる・・・?」
桜田 華「はいっ!おならが・・・もしいい匂いだったら・・・」
近藤 亜希「いい匂いだったら・・・」
宮藤 茜「その話・・・詳しく聞かせていただけますか?」
近藤 亜希「会長!?」
宮藤 茜「ふふっ 楽しそうな話をしてるのでつい来てしまいました」
近藤 亜希「華さん?」
桜田 華「はいっ!」
近藤 亜希「入会おめでとう」
桜田 華「へっ!?」
宮藤 茜「あなたとならこの研究会もっと楽しくできると思います。これからよろしくお願いしますね華さん」
桜田 華「ありがとうございますっ!!!」
近藤 亜希「では、研究会の説明がてら華さんにはこちらを見てもらいましょう」

〇魔法陣のある研究室
  ”あれがこーなったらどうなる?”
  本来なら不可能な事・・・
  でも気になることは試したい!
  そんな気持ちがひとつになり、研究が始まった
  会長は今やほぼ絶滅した魔法使いの末裔
  不可能な事も可能にかえてしまう
  もちろんこの事は他言厳禁
  研究に興味があり、信頼出来る者しか入会できない
  それがここ・・・
  ──摩訶不思議研究会──
宮藤 茜「宮藤 茜(くどう あかね)会長を務めています」
近藤 亜希「副会長の近藤 亜希(こんどう あき)です」
田村 修一「俺は亜希の幼なじみ!田村 修一(たむら しゅういち)だ!」
「よろしくお願いします!」

〇研究所の中
近藤 亜希「と、まぁこんな感じで今は3人で研究会をやってます」
桜田 華「え!?え!!?魔法──・・・ 魔法って!?」
宮藤 茜「ふふふっ このことは内緒ね?」
桜田 華「会長!すごいですっ!魔法使いの方初めて見ました!」
桜田 華「これからよろしくお願いします!」
田村 修一「よろしくなぁ〜」
近藤 亜希「何よあんたどこにいたの?」
田村 修一「さっきからここにいたんだけどなぁ〜」
桜田 華「修一先輩ですよね?改めてよろしくお願いします!」
田村 修一「おう!」
田村 修一(先輩・・・いい響きだ・・・)
近藤 亜希「じゃあ今日はもう遅いし、また明日からよろしくね?華」
桜田 華「はいっ!」
桜田 華(華って呼んでくれたぁ)

〇研究所の中
  ──翌日──
宮藤 茜「では、本題に入りましょう。本日のテーマはおならがいい匂いになったら・・・です」
宮藤 茜「華さんはおならがいい匂いになったらどうなると思っていますか?」
桜田 華「それはですね〜・・・」
桜田 華「こうなるんじゃないかなって思ってます!」
宮藤 茜「なんてロマンチック・・・」
近藤 亜希「会長!待ってください!」
近藤 亜希「こんなの・・・」
近藤 亜希「もはや少女漫画みたいな世界ですよ」
桜田 華「はいっ!」
桜田 華「いい匂いになったらフェロモンだと思って恋に発展するんじゃないかと思うんです!」
桜田 華「匂いは本人の好きな系統の匂いが出たら最高です!」
田村 修一「待て待て!待って!」
近藤 亜希「何?修一、何か文句でも?」
田村 修一「それじゃあ、あの臭いニオイが好きな奴はどーなるんだよ!?」
「──・・・」
宮藤 茜「そういう性癖の話をしてるんじゃないのよ」
田村 修一「べ、別に俺の趣味じゃねーぞ!?」
田村 修一「でもいい匂いにしたって音はどーすんだよ?」
桜田 華「それなんです!」
桜田 華「いい匂いなのに”ブー”とか”プ〜”とかは可愛くないんです!」
田村 修一「そいつはいい匂いのおならが可哀想だ・・・」
宮藤 茜「分かりました」
宮藤 茜「この際音には消えてもらいましょう!」
田村 修一「ちょっと待ったー!!」
田村 修一「音無しはやめようぜ?」
田村 修一「”シュワー”とか”ファサ〜”とかさっ」
田村 修一「どう?」
「──・・・」
田村 修一「うっ・・・またその顔・・・」
桜田 華「修一先輩?よく考えてください」
田村 修一(せ、先輩・・・やっぱいい響き)
桜田 華「授業中にそんな音出していい匂いしたらどうなると思います?」
桜田 華「『こらぁ!授業中にフェロモンを出すな〜』って言われますよ!?」
田村 修一「な、なに!?それはいけねぇ・・・」
宮藤 茜「では、音を消す方向で決定ですね?」
桜田 華「でも会長!決定したとして・・・これから何をしたらいいんでしょう!?」
桜田 華「私とにかくおならがいい匂いになることを妄想ばかりしていて具体的に何をしたらいいのか──」
宮藤 茜「華さんには詳しく話していませんもんね?」
桜田 華「え?」
宮藤 茜「百聞は一見にしかず。です!」
宮藤 茜「行きましょう」

〇魔法陣のある研究室
桜田 華「ここは!紹介の時モニターに映ってた部屋!?」
宮藤 茜「はい、研究はいつもこの部屋を使います」
桜田 華「この部屋で魔法を使うんですね!?」
宮藤 茜「では華さん、こちらの紙に具体的におならをどうするか書いてもらっていいですか?」
桜田 華「はいっ!」
桜田 華「おならを──・・・」
桜田 華「──────っと」
桜田 華「書きました!」
宮藤 茜「ありがとうございます」
宮藤 茜「ではこちらの紙を・・・」
宮藤 茜「折りたたんで、この魔法陣の部屋に入れます」
宮藤 茜「以上です」
桜田 華「お、終わりですか?」
宮藤 茜「はい、終わりです。これでこの研究室の外にいる人間には”おなら”という概念がもうありません」
桜田 華「が、概念が?!」
宮藤 茜「今この世には”おなら”というものが存在しないと考えてもらったほうが早いと思います」
桜田 華「私も研究室から出たらおならのこと忘れてしまうんですか?」
宮藤 茜「いいえ、それでは研究にならないのでこの部屋にいた人間は今まで通り”おならの概念”はありますよ」
桜田 華「良かったです!」
桜田 華「あっ!でも私達の匂いは!?」
宮藤 茜「ふふっ それはちゃんと無音のいい匂いに変わってますよ」
近藤 亜希「今世間がどうなってるか見てみましょうか?」
桜田 華「どこへ見に行くんですか?」
宮藤 茜「こちらのモニターで見れます」
桜田 華「水晶とかじゃないんですね?」
宮藤 茜「あれは小さくて見にくいので私はモニター推奨派です」
近藤 亜希「ひとまず見てみましょう」

〇駅前広場
通 こうにん「♪」
女の子「ねぇ、今の人すごいいい匂いしなかった?」
女の子2「したしたぁ!太ってたけど匂い最高!」
女の子「私もあんな甘い匂い出せるようになりた〜い・・・」

〇魔法陣のある研究室
桜田 華「す、すごい!!!」
近藤 亜希「今も私達がこうしてる間に漫画のような事が起こりかけてるかもしれないわね・・・」
宮藤 茜「うっとりしてしまいますね」
近藤 亜希「修一!華!」
「???」
近藤 亜希「実験よ!!」
田村 修一「やな予感・・・」
近藤 亜希「二人共お芋をたくさん食べておなら・・・いいえ、”お華”を振りまいてきてちょうだい」
桜田 華「お華!?」
近藤 亜希「華が考えたんだもの・・・」
近藤 亜希「これはもう・・・お華よ・・・」
桜田 華「お華・・・」
田村 修一「お華かぁ──」
田村 修一「よっしゃ!いっちょ”お華”しに行くぜ華!」
桜田 華「はいっ!」

〇お嬢様学校
  ──次回予告!!!
桜田 華「あっ!」
???「そこの子ちょっと待ったぁ!!!」
桜田 華「え?」
伊集院 幸太郎「俺には君が必要なんだ!!」
桜田 華「やだやだ!」
伊集院 幸太郎「頼む!いかないでくれ!」
桜田 華「助けて会長──・・・!!」
田村 修一「華ぁぁあ!!」
田村 修一「大変だ!今すぐ戻るぞ!」
桜田 華「えええ──!?」
  〜乞うご期待〜

次のエピソード:伝説のフルーツ!?

コメント

  • 設定が面白く、さいごまで夢中で読んでました!こういうジャンル好きです!

  • おならの音と匂いがなくなったらそれはそれで便利だけど、なんだか人間っぽさがどこかに行ってしまうような気がしました。私はかなり大人だけど、華ちゃんの世代の女の子がそういう発想するのは、とてもよくわかります!

  • こんな研究会があればぜひ入会したいと思ってしまいます。世の中の"もし~"は無限に溢れているので、次話以降の研究も楽しみになります!

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